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菓子製造業の許可 1

〈2020年2月29日〉

「菓子製造業」とは

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チョコレートを製造、販売するには管轄の保健所が出す「菓子製造業」の営業許可がおりた製造場所が必要です。
許可を取得するためには生活スペースと隔離された製造のみのスペース。床が洗い流せる、壁は平滑、2層式シンク、手洗い用の洗面台などが挙げられます。基準は明確にあるようですが、各自治体によって、また担当者によって様々ってところが現在の実情のように感じます。
なので、とりあえずは保健所へ相談してみるのが良いでしょう。

地方の空き家

「菓子製造業」の営業許可取得には色々な条件があるにせよ、とにかく場所がないことには話が進みません。
「田舎には空き家が多い」と思われがちですが、厳密に言うと、使える空き家は本当に少ないです。

パターン①とにかく老朽化して使えない(初期投資に非常にお金がかかる)
パターン②住居として使っていないが、物置、または年に一回親族が集まる場所にしている(仏壇がある)

これらが共通して言えることなのかもしれません。
中之条だけでいえば、更に

パターン③田舎なのに家賃が高い(不動産屋が少なく、独占状態の為と思われる)
パターン④昔宿場町だったのか、東京の北千住のように、1件の間口は狭いが鰻の寝床のように奥に長い住居作りになっているため、手前の店舗スペースは空いているが奥に住んでいて、貸したくない。
このようなパターンがあるため、住める空き家、活用できる空き家は、実は多くないんです。

中之条での物件探し

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※写真は製造場所ではなく、販売店舗としての候補空き家(沢渡)

クラフトチョコレートに着手して、製造の試行錯誤と並行で物件探しも行っていました。
幸い中之条にはパワフルな移住コーディネーターの方がいて、その方の協力や役場の方にも協力していただいたのですが、15軒くらいの空き家にアプローチ、調査しましたが、どれも上記の理由で借りることは困難。(資金がある人は別)

中之条には中之条ビエンナーレという芸術祭があり、2年に1度、150組のアーティストが集まり、町内の至る所で1ヶ月間の作品を展示します。その芸術祭の会場の1つであった倉庫の横に、空き住居が出たということで、持ち主を特定し(ここも地元の方、近隣の方への聞き込み)連絡先を入手。実際に会って話せるところまで行きました。
家主の方は県外に住んでいらっしゃる方で、もう中之条に戻っては来ないので、活用してもらえるなら活用して欲しいということでした。
ただ、リバースモゲージという制度を使っているため、長期貸しは難しいかもとのこと・・・。
リバースモゲージ・・・。なんだそれ?初めて耳にする言葉。※別記事で説明します。
パターンが1つ増えました。
パターン⑤リバースモゲージを活用しているため貸し出せない

田舎へ移住することで、実際に地方が抱えている問題が見えてきます。空き家がいっぱい、家賃が安いなんてもしかしたらイメージだけなのかもしれません・・・。気持ちが折れかけますね。

とはいえ

地方には使える空き家が少ないとネガティブなことばかり書いてしまいましたが、写真のように、魅力的な木造物件、使える物件ももちろんあります。自分が持っている資金や技術、必要とするもの、要らないものを明確にして探すと、また違った物件の見え方が出てくるのかもしれません。
とにかく足で探し当てるしかないですね。


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