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純粋でよこしまな恋心が人生を決めた(かも)

入った高校には中学のときから好きだった人がいて、彼は野球部でした。
なんとかして応援したい(近づきたい)ものの「野球部のマネージャー」などというキラキラしたポジションにはとうてい行けない私。

そんなとき、吹奏楽部の部活勧誘チラシに「野球の応援にも行けるよ!」の文字をみつけたのです。
「その手があったか!」と膝を打ち、汗だくで白球を追う彼をトランペットを握りしめ応援する姿を思い描きながら、吹奏楽部の見学へ。
結局トランペットではなく打楽器をやることになり(当時オリエンでカウベル打ってた人とその後つきあうことになるのですがこれまたよこしまな動機なのは察していただけるかと)、イメージは早々に、大太鼓を打ちながら応援する姿に塗り替えられました。

が。

東京都の夏の高校野球予選は、私が2年のときから「鳴り物禁止」となってしまったのです。

素直にチアガールに応募しておけばよかったのですが、やはりそんなキラキラした女子にはなれず、かろうじて指揮者をやっていたためカウベルでリズムを取る担当として、私の夏は終わりました。(実際には野球部は3年までやっていたので応援には行った)

そんなよこしまな動機で選んだ部活、そして楽器なのですが、その後大学でも吹奏楽部で打楽器を続け、社会人になってからは和太鼓に転向して一人打ちコンテストで入賞したりブラジル遠征に入れてもらったりと、打楽器が人生におけるだいじな存在になったこと、今でも不思議だなと思っています。

ところで、(結局ほとんど話すこともなく卒業した)くだんの彼は東北の出身で、それがきっかけで学生時代に東北の奥深さに魅せられた私は生活情報誌の編集部希望をいきなり変更し旅行情報誌の東北エリアの編集の仕事に就きました。
2011年春、東北にとってとても重要なときには編集部から異動が決まっていたのですが、その直後、くだんの彼が東北の被災地を撮影するカメラマンになっていたことを仲良しの編プロさんのツイートで知ることになるのです。
これまたちょっと面白いご縁な気がしています。

純粋な思いから来るよこしまさは、時に人生を変えることもある(のかも)、というお話でした。

ちなみに母校はたまに神宮(東京の球児の甲子園一歩手前の目標?)には行きます。こないだは●年ぶりに応援に行きました。

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