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6月22日「スペインリゾート地Llancaでの発見」

早朝、まだ街が静寂に包まれている中で目覚めた。今日は物価の安いスペインへと向かうため、経費を節約するリサーチの日だ。カルカッソンヌからPort bouへと向かう列車に乗るため、暗いうちから起き出して駅へと急いだ。Port bouは、フランスからスペインに入る際に最初に迎える駅で、今まさに新たな土地への期待で胸が膨らんでいた。

列車の中は、バカンスを楽しむ学生や家族連れで満員だった。大きな荷物を持ち、リラックスした服装で旅の準備をする人たちを見ていると、旅のワクワク感が増す。窓の外には、郷里を思わせる地中海の景色が広がっていた。絶壁の上に建つ、スペインらしい茶煉瓦と白壁の家々の風景には、しばし見とれてしまった。

Port bou駅に到着した時、空は曇っていて、空気は温かく少し湿っていた。駅のインフォメーションが開かず、海岸沿いのカフェで待機することに。しかし、この寂しい街での滞在に少し迷いが生じ、Llancaへと向かうことに決めた。Llancaへの道中、地中海が広がる景色と、静かな雰囲気の中で、このリゾート地に滞在することが突然とても魅力的に思えてきた。近くのホテルを見つけ、次の5日間の宿泊を確保することができ、ほっと一息ついた。

カルカッソンヌへの帰路では、方向を誤ってしまい、予想外の長旅となった。Cerbereでの乗り換え、そしてNarbonneを経て、カルカッソンヌへと戻る途中、ピレネー山脈の雄大な景色とブドウ畑、そして遠くに見える地中海の美しさに心を奪われた。

長い一日の締めくくりには、レストランでの食事を楽しんだ。メニューが理解できないまま、おまかせで注文した結果、お腹いっぱいになりすぎてしまったが、それもまた旅の一つの思い出となった。この日一日の経験は、計画とは異なるかもしれないが、予期せぬ発見や冒険が旅の醍醐味であることを改めて実感させてくれた。スペインでの5日間が待ち遠しく、新たな発見に胸を躍らせている。


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