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『技術同人誌を書いたあなたへ 著者の幸せなミライ』と同人誌の商業出版まわりのメモ【後編】

5.前編の振り返り

本記事は、1つ前のnote記事の前編↓

の続きにあって、後半にあたるものです。このシリーズではmochiko著『技術同人誌を書いたあなたへ 著者の幸せなミライ』(以下、本書)のレビューを軸とし、技術同人誌の商業化にまつわる体験談を読み、私なりに気づきをメモしました。本書は、次のリンク先で頒布・販売されています:

また、mochikoさんが本文中で紹介した他の体験談の本やURL、仲見が選んで読んだ著作権に関する本など、必要に応じて触れています。

前編では、本書の序文「はじめに」では対象とする読者層の提示があり、まその次に、技著者が術書典への参加をきっかけに出版社こと「王子様」に見初められて商業出版の声をかけてもらうまでの経緯を綴ったChapter1「技術書典で王子様との出会い」の内容を紹介(第2項)。続いて、「悩む著者の彷徨」を見出しとし、Chapter2の内容に触れました。本書のChapter2のタイトルは「思い描いていた商業出版のメリットと実態」。同人誌版と商業出版を比較し、装丁や本文のデザイン・クオリティや部数など果たしてアップするのか、という「商業化の現実」について、胃を痛めながらだった著者が調べたことに触れつつ、読者である仲見自身の同人イベント経験も絡めながら、様々なケースを見ました。

今回の後編では、主にChapter3「商業出版で著者は何を失うのか?」を扱います。同人誌を商業化すれば、著者の出した商業本のアップデートや、その後の同人活動で出す作品に関して、現実的につく可能性のある具体的な制約=著者の失うものを知ることができます。つまるところ、商業化にあたっての契約まわりの話とったところで、気になる方は少なくないのではないでしょうか?

このシリーズの注意が1つあります。本書の著者が「noteでは大っぴらに書くには少々はばかられた内容」だとおっしゃっていました。その事情を踏まえて、本記事は課金方式を取ることに致しました。ご了承の上、お買い上げいただき、お読みください。(その前に、mochikoさんの『技術同人誌を書いたあなたへ』を上記のBOOTHページからお買い上げいただくのが、ベストかと)

それでは、後編の記事にいきましょう!

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