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フロンターレU18 – サンフレッチェ広島ユース / 練習試合2013

4年前の2016年5月16日の川崎そだちを見返すと、川崎フロンターレU-15の前橋FC戦
https://kawasakisodachi.net/archives/5809 
の記事だった。この世代には、トップチームに昇格し、カターレ富山に期限付き移籍をした宮城天もいれば、卒団し大学サッカーへ進んだ選手たちもいる。フロンターレを離れたのち、別のチームを経て大学へ入った選手たちもいる。新たな一歩を踏み出した彼らを見るときが必ず来る。そう思いながら、日々を過ごしている。

時間の空いた2020年5月の今、昔の観戦ノートからフロンターレアカデミーの試合を振り返ってみよう、という記事。26回目は2020年7月のフロンターレU-18の練習試合、サンフレッチェ広島ユース戦。

ジェフユナイテッド市原・千葉U-18との首位攻防戦を7-0で勝利しプリンスリーグ関東の中断に入ったフロンターレは、他チームとの練習試合などを重ねていた。この2日前、7 月28日には法政二と30分×2、15分×1の練習試合を行い、1本目は1-2、2本目は4-0、3本目は0-0だった。


この日の対戦相手は、この4日後に決勝が行われた日本クラブユース選手権で準優勝、フロンターレから見れば、年末のJユースカップの順けで対戦することにもなるサンフレッチェ広島ユース。ともに公式戦での出場の機会が少なかった選手たちが、ピッチには立った。


【川崎フロンターレU-18 練習試合 vs サンフレッチェ広島ユース】

2013年7月30日(水)午後2時32分キックオフ 40分×2  多摩市立陸上競技場 くもり


この日の試合会場は、なでしこリーグなどで日テレ・ベレーザがときどき使用している多摩市立陸上競技場。夏のためか、芝がところどころはげていたような記憶があり、ノートには「芝あまりよくない」と記されている。


1本目、フロンターレのメンバーは、GK19名良橋拓真、最終ラインは右から17緒方和、26九島克成、20諏訪部徹、7河村英侑、ボランチは8大山多一、31長谷川隼、右MF36柴原周平、左MF34原島亨太、トップ下30三笘薫、前線には9相馬健一朗。


相馬、河村英侑、大山が3年生。諏訪部、緒方が2年、あとは1年生という構成。


サンフレッチェのメンバーは、GK、最終ラインは右から42、13田中悠人、23石津優介、ボランチは26佐藤涼、28中川如哉、右に20柄脇雅伸、左に32前田武勇、2シャドーに24阿部良季、34津留卓磨、前線には25渡辺祐介。


空にはやや雲が広がっているものの、まとわりつくような湿気で蒸し暑い多摩市立陸上競技場。フロンターレは立ち上がりからコーナーキックを得るなどしていくと、8分にはこぼれ球を拾った長谷川がミドルシュート。これはワンタッチあり、右コーナーキックに。大山が右足でボールを入れると、長谷川がニアでさわるがシュートにはつながらない。


フロンターレがサンフレッチェ陣内へ迫る時間帯は続き、12分には相馬がエリア内へパスを送ると、三笘が抜け出すが、サンフレッチェの守備が阻んでいく。


さらに15分には、中央の三笘から左へ展開。原島が抜け出し、エリア内へ折り返し。相馬がシュートを打つものの上に。


サンフレッチェのコーナーキックにも、名良橋を中心にしっかり対応していくフロンターレ。河村英侑から右の柴原へサイドチェンジが通るなど、ときにはピッチを広く使いながら、ゴールへ迫っていく。


25分には、サンフレッチェが左コーナーキックを得ると、キッカーの阿部はショートコーナーを選択。佐藤が左足でボールを入れようとしてくるが、フロンターレは粘り強く対応。クロスを上げさせずにしのいでいく。


27分には再びフロンターレ。柴原のパスに、追い越した緒方が右サイドの高い位置へ。クロスを入れると、エリア内、抜け出した三笘がシュートを打つが、GKがセーブ。さらに31分には、緒方から受けた相馬がエリア外右へ。ミドルシュートを放つが、GKがセーブ。直後にはサンフレッチェ、左サイドから仕掛けていくが、諏訪部がボールを奪い取る好守。


すると34分、フロンターレは右から緒方が仕掛け、エリア内へ。ボールは原島へ渡り、原島はGKもかわして、ゴールへ流し込み、1-0。両サイドの仕掛けが光ったかたちで、ゴールをものにする。


フロンターレはさらに柴原から三笘とつながり、三笘のパスから相馬がエリア内へ抜け出すが、シュートは枠外。決定的な場面をつくっていく。


ところが40分、サンフレッチェは前田が左クロス、これにエリア内で津留がダイレクトで合わせて1-1。フロンターレは、最後の最後で足が止まってしまい、ややもったいないかたちで、1本目は1-1でタイムアップとなる。



2本目も1本目と同じメンバーで臨んだフロンターレ。7分には、右サイドを駆け上がった緒方から左サイド、原島へ。両サイドを使い揺さぶり、最後は原島が折り返すが、これには誰も合わせることはできず。直後には高い位置で原島がボールを奪い、中央の三笘へ。エリア前で三笘が引きつけ、エリア右、相馬へパス。1対1の絶好機を迎えるが、相馬は上に外してしまう。


選手個々の仕掛けが光るフロンターレは、11分には原島から受けた河村英侑がエリア左へドリブルで進入。シュートを打つもここではGKがセーブ。直後には、今度は右サイドからの攻めに。緒方がクロスを入れると、GKが処理しきれず。こぼれたボールを大山が押し込み、1-0。


さらに13分には、フロンターレ、原島が左からエリア左へ向かい、折り返すと、三笘が決めて、2-0。一方のサンフレッチェも直後には浮き球のパスにエリア内へ抜け出した阿部がシュートを打つと、これが決まり、2-1。


フロンターレはそれでも前線の選手たちが好連係を見せ、長谷川や大山もよくボールに触れながら迫っていく。18分には相馬が縦パスで入ったボールをキープ。相馬のパスに、三笘がエリア内へ抜け出すが、シュートは打てず。


20分にはフロンターレは相馬、大山、河村英侑、諏訪部、武田が下がり、12瀬川ヤーシャ(本来は29が背番号だったが、この時期の練習試合では12を付けていた)、U-15の40岡崎多佳良、39島崎竜、35粕川雄哉、27武田太一が入る。三笘が長谷川とともにボランチ。前線には岡崎、瀬川。最終ラインは右から武田、九島、粕川、島崎、


4人を入れ替えたサンフレッチェはコーナーキックを得るも、名良橋がしっかりキャッチ。フロンターレは長谷川のスルーパスに瀬川が抜け出すが、シュートは左に。それでも出し手と受け手の息のあったところを見せていく。


フロンターレは右SBに入っていた武田を左のCB、粕川を右SBに。ポジションを入れ替えながらサンフレッチェに向き合っていく。


33分は、フロンターレ。中央から飛び出した三笘が仕掛けて、左から折り返すと、岡崎が押し込み、3-1。さらに38分には、その岡崎が左サイドから仕掛け、エリア外左角度のないところへ。シュートを放つとゴールネットを強く揺らして、4-1。

最後には、厳しい蒸し暑さも吹き飛ばすような個人技からゴールも生まれ、フロンターレは計5-2で練習試合を終えることになった。

2013年のフロンターレは、脇坂泰斗、岡本一輝、三好康児、牧寛史といった攻撃的な選手が厚く、公式戦での三笘の出番はそこまでは多くはなかったけれど、出し手としても受け手としてもこの試合では多くのチャンスをつくっていた。これからがとても楽しみ、と感じさせられたことを思い出す。

また、相馬は1年生のときには、まだ中3だった三好とのコンビで前線を引っ張った選手。その後は怪我で苦しんでいたけれど、多くの時間でプレーを見せたことも、うれしくなる練習試合だったように思う。

1本目 1-1 

得点:原島亨太(フロンターレ) 津留卓磨(サンフレッチェ)


フロンターレのメンバー:19名良橋拓真、17緒方和、26九島克成、20諏訪部徹、7河村英侑、8大山多一、31長谷川隼、36柴原周平、34原島亨太、30三笘薫、9相馬健一朗


2本目 4-1

得点:大山多一、三笘薫、岡崎多佳良2


フロンターレのメンバー:19名良橋拓真、17緒方和、26九島克成、20諏訪部徹、7河村英侑、8大山多一、31長谷川隼、36柴原周平、34原島亨太、30三笘薫、9相馬健一朗

交代:緒方→27武田太一 諏訪部→35粕川雄哉 河村→39島崎竜 大山→40岡崎多佳良 相馬→12瀬川ヤーシャ


(文中敬称略)



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