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【勝手な雑感】お笑いとワインの共通点

ワインとお笑い芸人。

近頃、なんとなく似ているな…と思いました。

まぁ、いつも通り雑談ですが、
自粛でワイン関連の仕事が暇なので聞いてください。

まず、ワインについては、海外はもちろん日本にも研究機関や大学があり(規模は問わず)、科学的な見地からより健全でクオリティの高いワインを生産するための研究が行われ続けています。

自分もワインを科学的な側面から見ることが大好きなのですが…

https://cavewine.net/contents/8382

https://cavewine.net/contents/8991

思ってしまうんです。

ワインにおける科学的な考察と事実を知るたびに、“お笑い芸人の世界に似ている”と。

すべてに疲れてしまったワイン好きの方、

私のどうでもいい雑感をお聞きください。

美味しいワインの理論は導きだせるが…

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ワインについて調べる際、科学的なアプローチは欠かせまん。

例えば、万人に受けるワインを作る際には、各品種の特性をしっかりと導きだす酵母を使って醸造を行い、バランスのよいアルコール度数に抑えた後に瓶詰めする必要があります。

しかし、ここで疑問が生まれます。

“それができるのであれば、ロマネコンティしかり、シャトー・ラトゥールしかり…世界中の美味しいワインをラボで購入してその成分すべてを配合すれば終わりでは?”という仮説です。

ワインは複雑

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https://cavewine.net/contents/15255

じつは、前述したように、似たようなことをウイスキーでやろうとしていた人たちがいました。

同記事を書いたの彼らの動向を追っていませんが、ブランド的な部分で不利であることから同じ味わいをつくっても難しいかもしれない…ということだったようです。

もちろん、ウイスキーは奥深い。しかし、フレイバーや含有成分など、熟成による変化など…蒸留酒と比較すれば醸造酒であるワインはより複雑なはずです。

とある筋からの報告によると、ワインに含まれている風味に寄与する成分は1,000種類程度。

さらにブドウに含まれている成分量と醸造、熟成におけるさまざまな化学反応をそれをすべて完璧に再現するには苦しすぎるのではないか…ということです。

大まかな特徴はしょせん…特徴

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ワインには幸い、アロマホイールという試験的な答えが存在しています。

紅茶、枯葉、ナッツ、ビーフジャーキーなど、誰もがそのワインの特徴を理解しやすいように定義づけられています。(誰もがわかる…と思っているからおかしなことがおきていますが)

しかし、前述したようにアロマホイールはあくまで特徴。

所詮、そのワインの特徴であり本質とは違っている…わけです。

忘れかけていましたが、今回の主題はお笑い芸人とワイン。

まさに、こんなところがとっても似ているな…と思ったんです。

科学で追うえない数値化できない、なにか

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例えば、ロマネコンティの成分や特徴を分析してピノ・ノワールからワインを造ったとします。

しかし、なぜかロマネコンティにはならないでしょう。

まぁ、“っぽく…”はなるでしょうが、やはりその深みは別物。

これは、お笑い芸人にも通じます。

志村けんさんの往年のギャグ、「アイーン」。

さらに、

・いいよなぁ…
・デシ!
・そうです、私が変なおじさんです!

というギャグを彼以外が使っても、彼ほどの面白さは表現できません。

ほかにも、松本人志さんの「とかげのおっさん」、ざこししょうの「誇張しすぎたシリーズ」、ミルクボーイの「おかんネタ」。

まぁ、挙げたらキリがないわけですが、こういったネタをバランスやらトーンやら、顔つきやらすべて科学的に調べてそれを誰かが再現しても、ぜったい面白くないことは火を見るより明かでしょう。

しかし、お笑いスクールがあるように、お笑いのセオリーという流れは存在します。ワインもそうですね。学校がありますから、今は。

しかし、どんだけレジェンド的なものを科学的に分析してなぞっても…それには追いつくことはできません。

美味しい!おもしろい!と本気で多くの人が心揺さぶられるものは、科学で追うというより、造り手、芸人そのものが歩んだ…いや蓄積した数値にできない何らかが重なりあって生まれているもの。

結局、数値化できない奥深さ。

これに限ると思うんです。

マーケティングは大切だが…

ワインの造り手や芸人さんの歩んできた人生という経験値。

伝記にはできるでしょうが、科学的に数値化は不可能でしょう。

ワインもお笑いも、売れるという意味では正解があると思います。

「どんな人が飲んで美味しい!と思えるワイン」、「老若男女が笑ってしまうネタ」。

しかし、何十年…何百年(ワイン)も人々に支持されているものは、マーケティングや科学的にこうしたら受ける、といわれているものではありません。

やはり、歴史と畑(人)、造り手たちの目に見えない努力や何か…なのです。

今、私たちは仕事をする上で…

・こうしたらウケる!
・こんなことをした万人受け!
・前例的にこれが合っている!

と思いながら、何かをつくっていないでしょうか。

前例やヒットの法則は大切です。

しかし、そこに数値化できない「人生」が絡んでいないと、しょせんハリボテ。

空手道場に通うキッズに回し蹴りでもされたら、あっという間にハリボテに空いてしまうようなレベルなのです。

自分を信じて暴走必至!

ワインとお笑い。

今回の記事は、空前絶後のめちゃくちゃレベルです。(ちょっとなに言ってんのかわかんない…というのも、素晴らしいギャグです)

とはいえ、ぼくは思います。

マーケティングや科学に頼ることは大切ですが、それに飲み込まれたらいけない…ということです。

船場吉兆は別ですが、生き残っている老舗の企業は数値やマーケティングで計れない、強烈な魅力をもっています。

マーケティングとは、結局後追いでありモノマネです。

とにかく、ワイン業界においては自分の信じる何かを貫き、数値化できない魅力をどんどん築き上げていくことだと僕は思います。

上から目線で申し訳ないのですが、僕はワインを購入する際にお金を出す立場なのでいいました。

「ここは違う!ほかにない、“味わいのある”ワイン業者(ワイナリー)だね!」と認められるように努力していきましょう。


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