コロナ禍の時だからこそ、しみじみ感じる固定費の安さのありがたさ オサレオフィスなんていらないぜ

 以前、noteでクリエイティブ系で独立したいんだったら借金するな、高いオフィス借りるな、見栄張るな という原稿を書きました。今、コロナでどーしようもない状態になっていますが、つくづく賃料の高いオサレオフィスを借りていなくて良かったと思いました。あとは「マネージャー」とか「秘書」とかも雇ってなくて良かった。ちょっと仕事量が増えるとオサレオフィスにして美人のマネージャーを雇いたくなるんですよ。オレはそういうことをするヤツに対しては正直ヒヤヒヤします。「お前、調子の良い状態が未来永劫続くと思うなよ」と。

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これがオレの仕事部屋です。手前がY嬢の机で奥がオレの机。5.1畳。最近はY嬢と会うのは週1回博報堂に出勤する時だけになったので、ここに彼女はこなくなったので彼女の机は物置になってしまった。

こうした未曽有の災害時、結局もっとも強いのは不動産保有者なんですよね。事業者からすれば「収入がないのでなんとか今月の家賃、免除していただけませんでしょうか」と言いたくなるかもしれませんが、「そうですよね~。コロナ終息まで無料でいいですよ」なんて言う大家は0.01%もいないでしょう。「いやいや、毎月最終日に支払うってことは決まっているでしょ? 約束は守ってください。社会がどんな状況にあろうとそれは関係ありません」で終わり。

正直、フリーランスの知り合いにしても売り上げが激減している人はいるわけですよ。同業者の窮状には同情を覚えるものの、見栄を張ってオサレオフィスを借りてしまった人にとっては、それが今や強烈な重しになってしまっている。

毎月35万円の家賃を支払い、それでいてそのコンクリート打ちっぱなしのデザイナーズマンションに合ったおしゃれな家具と北欧製の椅子、ウフフ、どこからどう見ても都会のイケてるクリエーターなの、ボク、ウン♪ みたいにこのオフィスを借り、打ち合わせで来た人から「うわー、おしゃれですね~!」と言われ窓の外は代々木公園と明治神宮の緑が広がっている。ああ、良かった、こうして自慢できるオフィスでオレは大TOKYOでクリエイティブの先端を走り続けているのだ!

こんなことを考えていた吉田純一郎(仮名)ですが、ここ2ヶ月ほど仕事が激減してしまった。これまで月に150万円の売り上げがあったものの、3月はわずか40万円……。

40万円を「わずか」と書きましたが、これは相当多いです。35万円のオサレ仕事部屋さえなければね。というわけなので、けっこう真面目に若いフリーランスの方々には助言するが、以下を心掛けた方がいいですよ。

見栄張って高い家賃のオサレオフィスは借りるな。仕事なんてどんな環境でもできるもの。固定費は下げまくれ!

ただ、オレみたいに部屋は汚すなよ。いや、オレ、多分もう「汚すタイプ」であり「汚くてもあまり気にならない」タイプなんですよね……。ちなみにY嬢の緑の椅子は北欧製。ウヒヒ。昔、博報堂ケトルの嶋浩一郎さんが事務所移転の時に「これいる?」と言ったのでもらったのでした。2つあったのですが、もう一つは体重100kgある学生プロレスラーのバイトが乗っかったらぶっ壊れてしまいました。

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