中辻 仁@スタートアップ会計士

Baseconnectの財務責任者(日米公認会計士)。公認会計士→EY→事業会社→レス…

中辻 仁@スタートアップ会計士

Baseconnectの財務責任者(日米公認会計士)。公認会計士→EY→事業会社→レスタス(10億調達済み)→Baseconnect(54億調達済み)。海外在住歴が長く10年程海外在住(タイ、アメリカ、イギリス)。スタートアップ、ファイナンス、会計、税務、マーケットに興味あり

最近の記事

株価算定の明確化による大きなメリット

⑴ はじめにスタートアップ公認会計士の中辻です。 この度は、本記事をお読み頂きましてありがとうございます。 なお、noteだけでなく、X(旧Twitter)でも情報発信を積極的に行っていますので、フォロー頂けますと幸いです。アカウントは👉@Naka_CPAです。 さて、本題の方に入らせて頂きます。 5月29日に「スタートアップの経営者や支援者のためのストックオプション税制説明会」が開催され、ストックオプション価格算定に関しての公式発表がされています。 理論上は行使価

    • 1円行使価額のストックオプション発行できる?

      ⑴ はじめにスタートアップ公認会計士の中辻です。 この度は記事をお読み頂きましてありがとうございます。 なお、noteだけでなく、X(旧Twitter)でも情報発信を積極的に行っていますので、フォロー頂けますと幸いです。アカウントは👉@Naka_CPAです。 さて、本題の方に入らせて頂きます。 昨年の発表によって、理論上は行使価額1円のストックオプションの発行が可能になりました。なお、ストックオプションの税務上および会計上の取り扱いに関して、ご興味ある場合は以下の記事を

      • 経営企画の役割と存在価値

        ⑴ はじめにスタートアップ公認会計士の中辻です。 この度は記事をお読み頂きましてありがとうございます。 今回、Scale Cloudの広瀬さんに『経営企画アドベントカレンダー』という企画にお声がけいただき、執筆しました。何かしらの参考になれば幸いです。 ちなみにnoteだけでなく、X(旧Twitter)でも情報発信を積極的に行っていますので、フォロー頂けますと幸いです。アカウントは👉@Naka_CPAです。 私自身、大企業、海外子会社、スタートアップでの経営企画企業を

        • ファイナンスにおける『信頼関係』構築の重要性

          ⑴ はじめにスタートアップ公認会計士の中辻です。 この度は記事をお読み頂きましてありがとうございます。 なお、noteだけでなく、X(旧Twitter)でも情報発信を積極的に行っていますので、フォロー頂けますと幸いです。アカウントは👉@Naka_CPAです。 さて、本題の方に入らせて頂きます。 ファイナンス実施時に、初めて投資家や金融機関とコミュニケーションを取り始めている方がいらっしゃるかもしれません。スタートアップがファイナンスするにあたっては『信頼関係』が命です

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          スタートアップ・ファイナンスの特殊性

          ⑴ はじめにスタートアップ公認会計士の中辻です。 この度は記事をお読み頂きましてありがとうございます。 なお、noteだけでなく、X(旧Twitter)でも情報発信を積極的に行っていますので、フォロー頂けますと幸いです。アカウントは👉@Naka_CPAです。 スタートアップの世界に本格的に参加する前には、M&Aでの経験が長く、M&Aの戦略策定 ➡ エグゼキューション ➡ クロージング ➡ PMIまで の一連の流れを経験してきました。 その経験からすると、初めて『スター

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          ストックオプションの会計処理~公認会計士協会・ASBJの見解を受けて~

          ⑴ はじめにスタートアップで財務責任者をやっています中辻です。 Twitter及びthreadsにてIPO・ファイナンス・スタートアップ・マーケットなどの情報を積極的に発信していますので、Twitterアカウント及びthreadsアカウントをフォロー頂けますと幸いです。 本記事は専門的な内容を含んでいるため、なかなか理解しずらい部分が多いです。ストックオプションの会計処理に関して理解しずらい部分はあるものの、IPO準備会社にとって大きな影響を及ぼす可能性があることから見過ご

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          ストックオプションへの影響の考察~国税庁と経済産業省の発表を受けて~

          ⑴ はじめに5月29日に「スタートアップの経営者や支援者のためのストックオプション税制説明会」が開催され、主に信託型SOの税務上の取り扱いとSO価格算定に関しての公式な発表がされています。 今回の発表内容は、ポジティブな面とネガティブな面の両方の側面があります。信託型SOの面だけを取り上げると、紙面にあるようなセンセーショナルな内容になってしまいますが、SO価格算定という面においては、長期的にスタートアップ業界にとってはポジティブな内容であったかと思います。 既に多くの方

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          総額54億円の資金調達、舞台裏を語ります(デット編)【後編】

          Baseconnectの財務責任者の中辻(@Naka_CPA)です。 2023年2月7日のシリーズB資金調達では総額54億円の資金調達を実施しました。本ラウンドではバランスよく、エクイティ調達とデット調達も織り込んでおります(プレスリリースは以下をご参照下さい) なお、シリーズB資金調達の記事は、前編(シリーズB資金調達のエクイティ編)、後編(シリーズB資金調達のデット編)の2部作で執筆させて頂きます。本日は、後編にあたります。前回の記事も、ご興味がある方がいらっしゃいま

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          総額54億円の資金調達、舞台裏を語ります(エクイティ編)【前編】

          Baseconnectの財務責任者の中辻(@Naka_CPA)です。 先日、公表しましたとおり、2023年2月7日のシリーズBの資金調達として、総額54億円の資金調達を実施しました。シリーズBではZ Venture Capital様をリード投資家として、日本郵政キャピタル様、ジャフコ様、ユーザベース様、Salesforce Ventures様、NTTドコモベンチャーズ様、エン・ジャパン様、京都信用金庫様(イノベーションC投資事業有限責任組合)、国内機関投資家、欧州系海外投資

          総額54億円の資金調達、舞台裏を語ります(エクイティ編)【前編】

          総額54億円の資金調達、舞台裏を語ります【予告編】

          Baseconnectの財務責任者の中辻(@Naka_CPA)です。 この度は、お知らせがあり、noteを書かせて頂きました! 今回のシリーズBにて、Z Venture Capital様をリード投資家として、日本郵政キャピタル様、ジャフコ様、ユーザベース様、Salesforce Ventures様、NTTドコモベンチャーズ様、エン・ジャパン様、京都信用金庫様(イノベーションC投資事業有限責任組合)、国内機関投資家、欧州系海外投資家からの出資及び金融機関様からのご融資により、

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          2022年振り返り

          皆様、2022年は、本当にお世話になりまして、ありがとうございました! 2022年は、ウクライナ戦争・米国の物価高・米国バブルが弾けるなどマクロ環境に大きな変化があるとともに、自分の取り巻く環境も大きく変化した一年でした。 自分の人生の中でも、なかなか経験できることが出来ないことも多く経験させてもらった貴重な一年であったと思います。 今年もそれなりに大変なことも多かった一方で、2021年の自分よりは成長できた一年でもありました。 今年もなんとか乗り切れたのは、Basecon

          株価の構成要素と影響要因

          はじめに… 企業の株価形成に与える要因は様々であり、株価がどのようなロジックで形成されていて、株価はどういった要因に影響を受けているのか?を記載します。 なお、今回記事は、上場後に株価がどういった要因で形成されているのかどうかを主眼に置いています。 Twitterアカウントもありますので、フォローして頂けると嬉しいです。 株価の算定方法⑴ 株価の算出方法および参照指標 株価の算出方法は、マーケットアプローチ、インカムアプローチ、コストアプローチなど様々な算出方法がある

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          デット調達のトリセツ

          スタートアップの資金調達となると、エクイティを第一想起しがちですが、デットファイナンスもやり方によっては調達できる可能性があります。銀行に対して、「どういった説明の仕方や資料の作り方が有効なのか?」を具体的に記事にしたいと思います。 Twitterアカウントもありますので、フォローして頂けると嬉しいです。 ①なぜデット調達が難しいのか?一般的に、スタートアップがデット調達をすることは難しい。デット調達をするにあたって難しい理由は複数ある。まずは、「なぜデットファイナンスは

          エクイティ・デットファイナンス

          エクイティ・デットのファイナンスに関して記事を作成しました。 Twitterアカウントもありますので、フォローして頂けると嬉しいです。 エクイティとデットの性質エクイティ出資者とデット融資者でぞれぞれ負うリスク(回収順位を含む)やリターンを得る方法が違う。こういったエクイティとデットの性質を知ることが最初のステップになる。 それぞれの性質の違いから興味・関心ポイントも異なり、ひいてはファイナンスする際の資料の作り方、相手への説明や訴求の仕方が異なってくる。 教科書で習う

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          M&Aとは?

          長年、M&Aに携わってきた身として、M&Aについて書いてみました。 Twitterアカウントもありますので、フォローして頂けると嬉しいです。 今回記事の目的M&Aは専門性が高く携わったことがない方にとっては非常に複雑でイメージがつきずらいため、少しでもM&Aに対するイメージを持ってもらう。 紙面などを見ると華やかな部分しか見えないことも多く、M&Aのリスクやベネフィットなど理解を少しでも促進したい。 会社を成長させていく上でM&A自身が絶対的な解ではなく、買い手が、はま

          note始めました!ますは自己紹介から…

          スタートアップで勤務し始めて3年の月日が経とうとしていますので、そろそろnoteを書き始めたいと思い、筆を執りました。筆不精なので、いつまで続くか分かりませんが、自分の軌跡を記録する意味も込めて頑張ります! ゆくゆくは、株式投資、スタートアップに勤めていて感じたこと、資本政策やストックオプションのことなど脈絡もなく、記事にできたらと思っています。 大きな軸としては、ファイナンス、スタートアップ、株式投資、会計・税務などの自分の専門領域を記事にしていく予定です⇒この領域だけ

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