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長年ネットで正気を保っていられる人間はSNS老兵である

こめかみに白髪がはえた。若いつもりでいたけど歳も41になったし、初老だ。

私は、多少の汚い言葉が飛び交おうがこのインターネットの世界が好きだから様々な情報をここから仕入れるが、思い返せば「よく正気で保っていられるな」と自身で感心することが増えてきた。

ずっと見てきたんだよな。

普通にSNSを発信していたのに、何をこじらせたのか急に悪口を書き散らかし凍結されてゆくアカウントの群れや、逆に罵詈雑言を浴びながら平然と毎日更新している猛者アカウント。本当にいろいろと見てきた。

私は運よく大炎上したこともなかったから、心ない言葉を受けたこともほとんど経験がない。たまに火の粉が降りかかるぐらいだ。だからこんな世界でもSNSを続けていられるのかなとも思ってきた。でも最近それは違うのかもしれないと考え始めている。

私を含む40歳以上のネット民は、もはや戦火を潜り抜けてきたSNS老兵となったのではないか?
そう仮説し始めている。

SNS老兵は、ただネット空間に立つのみ。

ニュースのコメント欄が酷く荒れているのをみても「荒れてるなー」ぐらいにしか感じない。何なら腐ったアカウントを見かけても「私はまだあそこまで腐っていない。堕ちていってはいない。まだまだ大丈夫だ。まだここで生きていても良い…」そんな安堵の心持ちになることさえある。呼吸も乱れない。

ノイズ混じりの世相から必要な情報だけをもぎ取り、気の合う仲間とちょっとの間だけ語らう。

そうやってしぶとく生きていればそれで良いのだと思っている。

あぁ、これはネットに限らないな。

災難なんて横目に淡々と自分の仕事を消化すればいい。それだけが明日の飯に繋がるのだから。

いつだってそうだった。就職氷河期だろうが、大不況だろうが、ネット炎上だろうが、関係ない。降りかかる災難は常に自分で払い続けてゆくしかなかった。これからもきっとそうだろう。

さてと、これからもSNS老兵しながらぼちぼちと生きてゆくか。


#エッセイ #SNS老兵


ここのコメントを目にしてくれてるってことは最後まで読んでくれたってことですよね、きっと。 とっても嬉しいし ありがたいことだなー