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300円雑記【水のような言葉】

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#ショートエッセイ

ラピュタ。流れる景色の切れ端【エッセイ】

ラピュタ。流れる景色の切れ端【エッセイ】

どうやら我が家の敷地はその猫のさんぽ道として認識されているようだ。

勝手口の小窓から猫が顔をのぞかせる。

可愛いな。
しばらく眺めていても逃げる素振りがない。

写真に撮れるかもしれないと思い、カメラを取りに離れた数秒でもういなくなってしまった。

タイミングってなかなか合わないもんだ。

こんなことがあったんだと誰かに伝えたい時、言葉だけじゃなかなか信じてもらえなくて、画像が残せていたらなと

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小さく発信して小さく届ける

小さく発信して小さく届ける

力の無い者たちが言いたい事を伝えるのは大変だ。

いきなりみんなに聞こえるぐらいバカでかい声でしゃべっても 全くうるさくて誰も聞いてやくれないだろうから、草の根的にちょっとずつちょっとずつ刻むように伝えてゆくしかない。

そのちょっとずつを星の数ほど続けてようやく誰かが耳を傾けるようになる。
しかし聞いてくれる人が増えてきたとしても声を大きくすることをしてはいけないのだなと最近ようやく気づいた。や

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ただ くだらないことを

ただ くだらないことを

くだらないことやダサいことを格好つけることなくおもてに出せたら、やっぱりくだらなかったりダサかったりするんだけど、それがとっても良いと思うんだ。

生きやすくなるし、表現の幅もグッと拡がる気がする。

格好つけることもやっぱり良いことだ。
ダサいものはずっとは見てられないし、ありのままで生きてゆけるほど世の中は甘くない。

ここぞって時にフォーマルな場で立ち振る舞えるようになると、さらに生きやすく

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子供だましに引っかかるのは子供ではなく大人である

子供だましに引っかかるのは子供ではなく大人である

なんだか理屈はよくわからないのだが子供たちはなんとなく本質的なところを突いてくる。
こちらが手を抜いたら一発で見抜いてくるのである。

大人が本気かどうかをつぶさに見ているのかもしれないとも思う。

先日5歳の娘が私達の絵を描いてくれた。
私だけたくさん汗をかいている。

今までは眼鏡をかけている姿しか描かなかった。
でも今回の絵には眼鏡ではなく汗が描かれている。
心当たりはある。

先日ドールハ

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お金を貸すという発想はどこから来たのか?【全ては種からはじまった】

お金を貸すという発想はどこから来たのか?【全ては種からはじまった】

子供の頃、お金を貸すだとか借りるだとかのイメージがいまいち理解できずにいた。

そもそもあんな紙切れに1,000円だとか10,000円だとかの数字や文字が書かれていて、それをそれだけの価値があるものとして大の大人がみんな信じていていることさえ不思議だったのだ。

ましてやそれを貸し借りして、返すときには利子利息を乗っけて多く返す。
どこからそういう発想になったのか子供の頃の私には不思議でしょうがな

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台風の夜と宿直日誌

台風の夜と宿直日誌

こんなに風が轟く豪雨は初めてかもしれない、、

もしかしたらそんなこともないかもしれないが、2018年7月29日未明にかけての台風はそう感じてもおかしくないほどの勢いだった。

あまりの雨風の音に目覚めてしまい、こうしてnoteを書き始めてしまった。
被害が小さければ良いのだけれども、、

◇◇◇

昨日のnoteで話した通り定期購読マガジンの申請も通ったので当記事からしばらくの間全て有料で過ごし

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誕生日イブ

誕生日イブ

昨日は娘の誕生日イブだった。
イブと言うくらいだから前夜祭である。
特に前夜祭をするつもりもなかったのですが結果としてそうなった。

ドールハウス。

この日 先般よりずっとチマチマと作り上げていたドールハウスのお披露目があった。

お披露目と言っても「じゃ~ん」と仰々しくご開張した訳ではない。
妻いわく「息子(弟)がトコトコと二階の小部屋に勝手に上がりこんだのを連れ戻しに行った娘が偶然ドールハウ

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映画のエンドロールと帰りゆく人影、それを眺めるのが好きなんですよね

映画のエンドロールと帰りゆく人影、それを眺めるのが好きなんですよね

独りで何をするわけでもなくボーとしているのが好きな私はちょっと変わってるかもしれないが、人影を眺めているだけで幸せだったりします。

特に映画のエンドロールが流れる中、スクリーンの片隅に見える人影の動きは最高にお気に入りで、

人間模様っていうのかな?

暗がりの中で見える幽かなシルエットがとても尊く感じるのです。

遠慮しながらも足早に帰る人、彼氏であろう男性に嬉しそうに話し掛ける女性、エンドロ

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