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300円雑記【水のような言葉】

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2018年8月の記事一覧

鹿児島の土は黒いよね

鹿児島の土は黒いよね

私は野球中継をほとんど見ない。
まぁ それでも甲子園とかが盛り上がるとちょっとテレビをつけてみようかなという気にはなる。

でも観戦のポイントが分からないから、「夏の甲子園のマウンドは結構黒いよね」などというピントのズレたコメントを残してしまう。そんなだから野球を愛する人たちに怒られることもしばしばだ。

◇◇◇

さて、出張で鹿児島の土地を歩いたが、横目に桜島の噴火の影響で灰まみれの車があるのを

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小さく発信して小さく届ける

小さく発信して小さく届ける

力の無い者たちが言いたい事を伝えるのは大変だ。

いきなりみんなに聞こえるぐらいバカでかい声でしゃべっても 全くうるさくて誰も聞いてやくれないだろうから、草の根的にちょっとずつちょっとずつ刻むように伝えてゆくしかない。

そのちょっとずつを星の数ほど続けてようやく誰かが耳を傾けるようになる。
しかし聞いてくれる人が増えてきたとしても声を大きくすることをしてはいけないのだなと最近ようやく気づいた。や

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私の文章で完結しているのではない。読んで心を動かしてくれた貴方があってそれは完結しているのだと思う

私の文章で完結しているのではない。読んで心を動かしてくれた貴方があってそれは完結しているのだと思う

盆休みということもあって少し長めの文章を書くペースを落としていました。それでも140文字以内の短文ぐらいはやってみようと、短いながらも一日一回はnoteのアップを続けていました。

◇◇◇

今日は少し感謝の気持ちを述べたいと思う。

こうして続けていると私の書く文章が好きだとフォローしてくださる方が少しずつ増えてくる。ありがたいことだと思う。

時々 感想をくれたりする。
こんなことを思い出した

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なんであの人たちは急いでいるの?

なんであの人たちは急いでいるの?

5歳の娘が"なぜなぜ坊や"になっている。
とにかく色々な質問をぶつけてくる。疑問が湧けばきかずにはいられない。
自分の納得がゆくまでずっと質問を続けるのだが、私たち親も全てを解りやすく説明できるわけではないので、多分にタジタジになることが多い。

予想外の質問も多い。

今日の質問は特に印象深かった。
ドライブ中、ジョギングに勤しむランナーを見掛けた娘が私に向かって「なんであの人たちは急いでいるの

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市場原理のことと生まれた価値を愛するということ【価値と価格の話】

市場原理のことと生まれた価値を愛するということ【価値と価格の話】

名前が似ているだけでまったく別々の概念ってあるよね。
特に価値と価格の話はややこしい。
名前が似ていることもあるが何となくこの二つが一致しているように錯覚してしまうのはなぜだろう?

モノやサービスを手に入れる為に相対的に金額に換算したらこれぐらいのものだろうと設定されるものが価格であるのに対して、モノやサービスの価値は本来独立独歩であり貨幣的な価値がつくとも限らない。そしてお互いに変動的である。

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ただ くだらないことを

ただ くだらないことを

くだらないことやダサいことを格好つけることなくおもてに出せたら、やっぱりくだらなかったりダサかったりするんだけど、それがとっても良いと思うんだ。

生きやすくなるし、表現の幅もグッと拡がる気がする。

格好つけることもやっぱり良いことだ。
ダサいものはずっとは見てられないし、ありのままで生きてゆけるほど世の中は甘くない。

ここぞって時にフォーマルな場で立ち振る舞えるようになると、さらに生きやすく

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壊れちゃった人の優しい言葉

壊れちゃった人の優しい言葉

今日はちょっと分かりにくい話をする。
一回壊れちゃったんだけどこっちに戻ってこれた人の言葉はどこか優しかったりすると言う話だ。

これを諦観(ていかん)と呼んで良いのかは分からない。

事故でも病気でもいい。
どうにもならない先に偶然生かされてしまった。
そこで感謝できる人はいいんだろうけれども、一度でも完全に生を諦めた人なら分かると思うんだけど、基本からっぽになる。
努力もクソもない。たまたまポ

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寂しがりやのジーン

寂しがりやのジーン

「みんなと仲良くしよう。」

子供の頃ジーンはケンカのない世界を夢見た。
大人になるにつれてそれはずいぶんと難しいということに気づいたが、まわりとはそれなりに仲良く暮らしていた。

ジーンは朝から夕方まで仕事をして、夜はひっそりと絵を描いた。
月明かりで描く絵は誰からも評価されなかったがジーンはちっとも気にしなかった。それよりも絵は夜の寂しさから彼を守ってくれた。

身寄りの無かったジーンだったけ

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一粒の涙とクジラの海

一粒の涙とクジラの海

ある朝のこと、クジラのキューちゃんは泣いた。
ちっさなクジラの目からは一粒の涙があふれた。

「もしかしたらお友達は私のことなんて好きじゃないかもしれない」と言ってママクジラに泣きついた。

「そんなわけないじゃない」とママクジラはキューちゃんをなぐさめた。

でもキューちゃんの心は晴れなかった。
最近どうしてもお友達が自分を遠ざけてしまっているように感じてしまったから。

「わたし悪いことしてな

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子供だましに引っかかるのは子供ではなく大人である

子供だましに引っかかるのは子供ではなく大人である

なんだか理屈はよくわからないのだが子供たちはなんとなく本質的なところを突いてくる。
こちらが手を抜いたら一発で見抜いてくるのである。

大人が本気かどうかをつぶさに見ているのかもしれないとも思う。

先日5歳の娘が私達の絵を描いてくれた。
私だけたくさん汗をかいている。

今までは眼鏡をかけている姿しか描かなかった。
でも今回の絵には眼鏡ではなく汗が描かれている。
心当たりはある。

先日ドールハ

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お金を貸すという発想はどこから来たのか?【全ては種からはじまった】

お金を貸すという発想はどこから来たのか?【全ては種からはじまった】

子供の頃、お金を貸すだとか借りるだとかのイメージがいまいち理解できずにいた。

そもそもあんな紙切れに1,000円だとか10,000円だとかの数字や文字が書かれていて、それをそれだけの価値があるものとして大の大人がみんな信じていていることさえ不思議だったのだ。

ましてやそれを貸し借りして、返すときには利子利息を乗っけて多く返す。
どこからそういう発想になったのか子供の頃の私には不思議でしょうがな

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