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顧客視点

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顧客を軸にした事業手法について記述をしております。
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ナラティブ

ナラティブ

ナラティブとは、語り手自身が主人公となり紡ぐ物語です。アマゾンの会議では、パワポ禁止とし、ナラティブ形式の文章を使用するようです。限られた時間で、読み手に主旨を理解しやすいように、ペルソナ(登場人物)を設定し、実際にサービスが使用されるシーンを記載して説明します。

フランス哲学者ロラン・バルトは、物語の構造を、送り手と読み手のコミュニケーションとしてとらえました。確かに、物語とは、読み手(受け取

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(再掲) お客様から選ばれ続けるには、何をすべきか

(再掲) お客様から選ばれ続けるには、何をすべきか

お客様から選ばれ続けるには、三つの要素と継続的改善が必要と考える。

これは、「グッドマンの法則」で有名なジョン・グッドマンの著書を読んで気づいたことです。

①「安心」
あの企業のあのサービスなら間違いない。正しく実行されることに満足する。

②「信頼」
何があっても、いつも助けてくれる。問題が生じた時、容易にアクセスでき、必ず解決してくれる。期待に応えてくれる。

③「好意」
いつでもど

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創造とは試行錯誤の果て

創造とは試行錯誤の果て

多くの事業開発に携わって、改めて思うことは「創造とはアウトプットの連続であり、結果論である」

つまり、課題解決のアイデアを思いつくのは創造ではなく、何百回と試行錯誤を繰り返した末に最良の解決策に辿り着くのが創造であると感じます。

アイデアを形にして(プロトタイプの作成)、それを市場に出し、顧客と対話しつつ、何度も何度も修正を加える。

計画段階で立ち止まっている場合ではない。いかに早くアイデア

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モノ+コト 世界観を提供する場所

モノ+コト 世界観を提供する場所

デジタルネイティブな世代は、スマホ片手に選定、購買、決済、配送を行なっています。

しかし、デジタルだけで完結できる商品は限られますし、それをやり切れるユーザー層も限られます。

つまり、まだまだ、

アナログアプローチは必要だなと感じます。

商品のあり方として、

モノ(所有・売り切り)から、

コト(短期利用・サービス)に加え、

モノ+コト(長期利用・継続アップデートサービス)となっている

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顧客と感じる、顧客とつくる

顧客と感じる、顧客とつくる

所有から利用
消費でなく、長く使う
つながりが大事
感じたい、共有したい世界観

世界観を具現化、ストーリーにする
様々な伝達。
文章、音声、画像、映像
商品そのものより自分にとっての価値が大切

直接顧客の声を聞き、直接顧客に提供する
お互いのコミュニケーションは直接
何も挟まない
直接だからお互いに感じる世界(共感)

お互いに共有して大切にする
大切な愛でたい商品
長く使ってもらいたい、使い

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イノベーションする時間が欲しい

イノベーションする時間が欲しい

イノベーションする時間をどう作るか? 

私からすると、カスタマーペイン(顧客課題)をとらえ、解決する時間をどう作るか、と同じ意味になります。

ビジネスサイクルの中で、そういう時間を作るのは難しいですよね。

本来、商材を開発し、販売拡大していくことに、多くのリソースを費やしますから。

例えば、セールスサイクルにおいても、

「顧客への認知」

「顧客の理解」

「顧客との合意」

「顧客への

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新規事業の顧客獲得

新規事業の顧客獲得

お金がない。

でも、顧客獲得しなければならない。

新規事業開発ではいつもそうだ。

マーケティングの常套手段からすれば「認知」にリソースをかけなければならないことは理解している。

しかし、金銭的に時間的にも余裕は少ない。

だから、「ターゲット」の絞り込みはとても重要と感じている。

ここでいうターゲットとは

アーリーアダプターを指している。

アーリーアダプターとは、流行に敏感で、情報収

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サバンナでライオンを見ろ

サバンナでライオンを見ろ

「センスメイキング」にてクリスチャン・マスビアウは述べている。

檻の中に置かれたボウルから餌を食べるライオンを眺めるのではなく、

サバンナで狩りをするライオンを観察するのだ事業開発のプロセスで、考え尽くすことは重要。

しかし、何ヶ月もPCやホワイトボードと格闘しても、事実は見えてこない。

問題発見、アイデア発見、解決策発見、どの段階でも良い。

機会を作り、

現場に赴き現場を観察し現場の

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ターゲット 誰が必要としているか

ターゲット 誰が必要としているか

事業開発のプロセスで、大事な初動ポイントは、二つあると思っています。

誰にどんな価値を提供するかを見極めること。

「誰に」を起点にして、価値を見出してもいいし、「どんな価値」から、誰が必要としているかを見つけてもいい。

二つの関係は密接であり、お互いの答えでもある。

私が今、とても難しく感じているのは、価値を具現化した後、「誰」が必要としているかを見出すことです。

必要としている人は喜ん

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一番最初のユーザは自分自身

一番最初のユーザは自分自身

ロジャーズの「人間中心アプローチ」は、

自己自身との一致

無条件の積極的関心

共感的理解

により、患者が自分で答えを見出す手助けをしている。

人間は基本的に健全で、その可能性を成長させ実現させる力があるポジティブな人間観を基礎としている。

これをビジネスに置き換えると。

顧客に寄り添い、顧客の困りごとを自分自身の中に取り込んで、初めて最善の解決策を生み出すことができると考える。

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意味の場

意味の場

ドイツの哲学者、マルクス・ガブリエルが説く「新しい実在論」における重要な概念

意味の場は、事業を進めていく上で大変共感できる。

「意味の場」とは、特定の解釈をする際、対象をいかにアレンジメントするかを意味します。

例えば、机の上に赤と青と白の三つの立方体があります。

ある人は箱と言い、ある人は三つと言い、ある人はフランスと言います。

つまり、観る視点、感じる観点の違いで、

そこにあるも

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ユーザーエクスペリエンス

ユーザーエクスペリエンス

ユーザーエクスペリエンスとは、製品やサービスを使用することで得られる

ユーザー体験の総称ですが、使いやすさ、見やすさ、にフォーカスしてしまい、ユーザーの体験、ヒストリー全体を考慮することを疎かにしがいがちに見えます。

ゆえに、ユーザーエクスペリエンスは、デザイナーのタスク範囲と捉えがちですが、

本来は製品やサービスを提供する側全員が認識しなければならない最重要事象です。

開発者のみならず、

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ビジネス分解、そして再構築 (30)

ビジネス分解、そして再構築 (30)

アメリカで成功したビジネスモデルが、日本で同じように成功するとは限らない。

アメリカのユーザーに受け入れられたビジネスが、同様に「日本のユーザー」に受け入れられるとは限らないからだ。

アメリカでは、そのビジネスの対象が30代男性だとして、日本でも30代男性に受け入れられるか?

受け入れられないとしたら、日本市場を諦めるか?

「否」。対象を変えることで、日本市場でのビジネス機会は充分あるはず

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ユーザー中心デザインから「コミュニティ中心」デザインへ

ユーザー中心デザインから「コミュニティ中心」デザインへ

前々から、社会問題を解決する事業開発アプローチとは何か?について、自分自身、答えが出せていなかった。

営利目的の事業開発と、助けを求めている社会問題が結びつけられなかったからだと思う。

SDGsの認知もあり、社会問題への持続的な開発が重要視されてきている。

利益追求より、社会的、倫理的で公共な側面から、新たな価値を創造するイノベーションが志向されていると感じる。

先日、親しい友人と話の中で

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