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｢好き｣について

音丸

僕は恋という概念が現実世界において全く分からないので、それ故に｢他者に恋愛感情を持ちえない｣ということで自身をアロマンティックとしている。
だって、｢これが恋という感情だ！｣という感情の定義を心の中に持っていないのだから。
例えば、○○さんに｢好き｣という感情を持ちえたとしても、僕のその感情は｢○○さんは僕が出逢った人の中の特別枠。大切で特別な人｣という感情でしかなく、それは恋愛感情ではない。
他者から見て、世間一般の恋愛関係と見分けがつかないだろうが、僕の中では○○さんと僕は恋愛感情で繋がってる関係でなく、もっと別のなにかだ。（ズッキーニといったほうが近いかも）

ズッキーニとは、クィアプラトニックな関係にいるパートナーのこと。クィアプラトニックとは｢いわゆる恋愛関係ではないが親密で感情的な絆が存在する関係｣の意味を指す。


少し違うところもあるが、この2人の関係みたいな感じとか。


少し自己分析。

僕は友人に対して嫉妬はする。
幼馴染ちゃんに、僕よりも仲のいい子が出来たことを想像するとめちゃんこ嫌だし、嫉妬心が生まれる。他の子に対してもそうだ。
他者からのスキンシップも仲の良い子、好きな子なら全然問題ない。
友達の恋愛トークを聞くのは嫌いじゃない。
幸せそうなら僕も嬉しくなる。
どんどん惚気ろって感じだ。
恋愛モノのフィクションも大好き。
特に男性同士の恋愛をよく好んでみる。
アロマンティックではない方々と同じテンションで物語を楽しむことができる。

ただ僕は｢恋愛感情｣という概念が分からないだけなのだ。



だからこそ僕がこの先、クィアプラトニックなパートナーと関係を築けたとしても、第三者から見ると、何ら恋愛と変わらない関係に見えるかもしらない。
というか見える。
僕自身想像して｢え？これ世間一般に言う恋愛ぽくね？｣と思ってしまう。
パートナーさんと心も身体も触れ合いたい。
（身体については、性的接触は含まないよ！）


上のTwitterから引用した漫画と比べてみる。
なんとなくだか｢キュン｣は分かる。
（いや｢萌え｣に近いかもしれない？？？）
｢友情から家族的な愛になる｣というのは僕には分からない。
友人に対しての愛、家族に対して愛とは。
ましてや恋人に対してのは。
この3つ、全く違いが分からない。
というか、それらの愛が僕の中に存在していないのかもしれない。
僕は推しや友人に対してよく｢好き｣と口に出す。
それは恋とも愛とも違う気がする。 
｢好き｣以外のそれを表す言葉を知らないから。

https://anone.me このサイトではアロマンティックの説明として｢愛に恋愛感情はない｣としている。あまりピンと来なかった。
もしかしたら僕は、｢恋｣はもちろん｢愛｣すらも理解出来ていないのではないだろうか。

｢愛｣とは一体何なのか。
しかし僕は｢愛｣というワードを分かったかのように何度もTwitterで使ったことがある。
以下抜粋。

うーん。
ここで僕が使っている｢愛｣は家族愛や友愛、恋愛の｢愛｣とも少し性質が違うように思える。
僕は主に、作品（脚本家さんを含む）に対してへ｢愛｣という言葉を使っており、その作品やそれを紡いだ人間そのものへ向けている。
ここから推測してみると僕は、
愛=掬い上げられるもの
と、認識しているのではないだろうか。
｢掬い上げ｣ということに対して僕は愛を感じているのでは、という仮説。

4つ目のツイート、作品に対して以外の文脈。
人格や尊厳に対して愛するとは。
それはやはり僕が人格や尊厳を掬い上げたい、ということを意味している。
つまり僕の言う｢愛｣は、『掬い上げられる（受動）』と『掬い上げたい（能動）』の性質を持っているということだ！！！
はー、少し納得。スッキリした。

ちなみに『掬い上げる』については、
◈ここにいるね、と存在を認識して海の底からフワッと上げてくれる感覚
◈心や身体を暖かく包み込んでくれる感覚
無理やり言語化するとこんな感じ…



ここまで考えた結果、僕に1番合う言葉はやはり｢好き｣。
ただただ｢好き｣なのだ。

アロマンティックに関する記事や呟きを見て、なんか自分は少しズレてる気がするなって、ずっと考えてた。
なるほどなるほど、｢愛｣という概念さえ自分の中と世間とで異なっていたのかもしれない。
僕はよく二次創作の恋愛モノを好んでみるが、その中に｢愛｣という言葉が出るとモヤってしまう理由がなんとなく分かってきた。
今まで自分は｢好き｣とかいう1つの概念と直感だけで生きてきたのだろうか、すげーな。

なーんか、｢恋｣や｢愛｣の前提すら分かっていないからアロマンティックとも少し違う気もするけど1番近いのがコレなんだよなぁ。
でも、性他認が僕の理想と近づけば何かまたヒントが見つかりそうな気もする。

僕の恋愛的指向の答えは身体治療を終えるまで、身体違和が無くなるまでは出ないかも。
今考えるだけ無駄なのかな。

でもまぁ、こんなアロマンティックな人もいるんだよってことで。





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