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+1 マイクロノベル鱗「山で釣りをする女」

マイクロノベルNo.1850
「山で釣りをする女」

「小僧、熱の一部は仕事をしない」釣り糸を垂れた女が空に向かって話している。「だから境界がはっきりしている。空と雨。地と川。魚と水。これらは決して交わらない」竿がしなる。川に溜まった濁り水は、彼女の前から動かない。「交わりたくなければ、走れ」

※このマイクロノベルの前の物語はこちら。




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