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米俵@抗重力筋

父は米屋だった。
昭和40年代まではとても売れていたのを子供心に覚えている。毎日大きな大きなトラックが米俵を運んできた。精米所の前に着けたトラックの荷台から運転手や父が米俵を担ぎ下ろしていく。
荷台にはいつも運転手が乗り、米俵を鉄の爪がついた道具でひっかけ、荷台下で待ち受けている人の肩に乗せる。米俵1俵60キロだ。
姿勢は真っ直ぐ、胸骨から上を少し丸め、首を傾け俵が乗るスペースをつくる。担ぐコツがあるのだ。(これって五禽儀の鹿のポーズです)
当時は女性でもかついだのを見ている。

さて、今の私にかつげるか? 父を見ていたから一回は出来ると思う。
でも、基本無理だ。仕事ととしては使えない。
そこまで抗重力筋の繋がりが強くないから。昔の米屋の仕事では日常的に抗重力筋の繋がりが鍛えられていた。
昔の人は、見た目は「きゃしゃ」でも、凄くパワーがある肉体だったのだ。


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