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メンズコスメが流行りそうで流行らない理由

僕が大学4年(22歳)の時、つまり約5年ほど前から「これからはメンズコスメが流行る!」「男性もメイクするのが当たり前の時代がくる!」なんてことが言われていた。

某大手化粧品メーカーの説明会に行った際にも、人事部長らしき人が「今後メンズ化粧品にも力を入れていく予定です」と包み隠さず主張していたのが印象的であった。

化粧品、コスメと言っても、スキンケア、ヘアケア、メイクなど細分化することができるので、ざっくばらんではあるものの、その企業は実際に、人気俳優を起用したメンズ用BBクリームのテレビCMを打ち出すなど積極的にプロモーションを行っていたように思える。

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しかし、2020年現在、メンズコスメは日常に溶け込み、SNSのホットコンテンツとなり、日常的にメイクする時代になっているだろうか?
僕の知る限り、イマイチそう感じない。
5年間もあれば、環境に変化があっても良いはずなのだが。

韓流アイドルブームやメンズインフルエンサー、美容Youtuberなどの登場によって、"メンズコスメ"や"美容"という言葉自体は多少聞くようにはなったが、それでも5年前の生活習慣にさほど変わりはない。

「なぜいまだにメンズコスメが流行っていないのか」

メンズコスメに関する業務経験や友人達との談話など、その内容から自分なりの見解をまとめてみた。

何を使えば?知識量の少なさと肌質の理解

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そもそもな話、メンズは化粧品に関しての知識は抽象的な場合が多い。

肌につけるもの「化粧水」
唇を潤す「リップクリーム」
手の乾燥「ハンドクリーム」

という形で、どこのブランドの何が良いかまでを知る人は相当な玄人である。ブランドにしても圧倒的に多すぎて違いを把握することが難しい。

自分の肌がどんな肌質であり、何が問題なのかでコスメ用品は選ぶ基準となる。しかし根本的な部分が省略されているため、”何となく選ぶ”という行動をとってしまう。

髪質はわかっていても、肌質を理解している人はそう多くない。
そのためメイクのHOWTOを語ったところで、自分に適した材料がそもそも見つかっていない状態なのである。

みんな使っているからいう曖昧な判断材料

そのためメンズコスメのエントリーの選択肢はかなり狭まってくる。
最も重要となる購入の決め手は"SNSでの露出状況"だ。

具体的に言えば、無印良品、Aesop、バルクオムといったブランドのコスメは使用率が高い傾向にある。

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インスタグラムでの観点から話をすると、#無印良品は投稿数180万件を超える人気のハッシュタグであり、コンテンツとして専門に作る人も多い。
生活に溶け込みやすいシンプルなデザインと圧倒的な店舗数で実際に手にとって見れることは、メンズにとって安心材料の一つである。

Aesopはメンズ、レディース問わずお洒落な人がSNSに頻繁に投稿しており、値段は無印以上にするがQOL向上の目的、憧れの日用品として人気が高い。

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バルクオムはSNSマーケティングに力を入れていれていたのか、メンズインフルエンサーのPR投稿を毎日のように見ていた。功をそうしてかメンズコスメ=バルクオムという式が成り立ち、レディースブランドやユニセックスアイテムではなく「男の肌としてケアしたい」というメンズに刺さったと考えられる。

要するによく見かけるアイテムやブランドであれば、メンズコスメやスキンケアにエントリーしたての男性には一番手っ取り早い選択肢となる。

メンズコスメは買いにくい?

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「コスメは買いにくい」という男性もいる。
どうやら他人からの目が気になり、なかなか店舗などで買いづらい意識にあるらしい。

ネットで注文すればいいのでは?と考えたが、肌に合うかのテスターも使用できない、メイク歴もほとんどないメンズにとっては、これまたハードルが上がってしまうのかもしれない。

だから近場で手に取れる可能性が高く、男女問わず来客が多い無印良品はわかりやすくシェア率を獲得できるブランドだと言える。

メンズコスメの必要性とメイクの時代

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若者やビジネスマンの間で美意識は上がっているが、今はまだスキンケアや脱毛がメインとなっており、メイクをする人というのは極一部である。

メイクといっても男性の場合は肌のトーンをあげたり、クマを隠すといった”健康的に見せる化粧"と言うのが、今後のスキンケアの延長で浸透してくるのではないだろうか(実際BBクリームやオールインワンを使用している人は周りにいる)。

またスキンケアをしてきた若者たちとしてない若者たちの将来の姿が大きく違っていれば、メンズコスメも更に重視されるはずだ。

メンズコスメは自己満の世界であるため、必要不可欠!という存在にならなければ、日常生活に落とし込むのは正直なところ難しい。
根本的な自分の肌質の理解や情報の簡略化、購入のしやすさなど、検討段階でのハードルを下げることが日常化の一歩だと考えられる。

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P.S.
僕は無印良品の化粧水と乳液をずっと使用しています。
すぐに買えるという点と手頃な価格というのが大きな理由です。あと一度使い始めたら中々変えようとも思いません(タイプぐらい)。
最近クレンジングクリームを買って、軽く顔の汚れを落としてから、洗顔をするようになりました。(これは美容好きの彼女から伝授されました笑)

「こうすればいいよ」、「これが合うよ」と個人にコミットしたアドバイスをくれれば、積極的に使ってみようと思いますよね。


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