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アレはなぜその順番なのか

さしすせその謎

和食料理の基本といわれる「さしすせそ」。

  • 砂糖の「さ」

  • 塩の「し」

  • 酢の「す」

  • 醤油(せいゆ・せうゆ)の「せ」

  • 味噌の「そ」

和食で使う調味料の順番を覚えるための語呂合わせですね。

ではどうしてこの順番になっているのでしょうか?

もともとは和食料理人の経験から
「『さしすせそ』が良いらしい」
ということになったわけですが、科学的な理由はあるのでしょうか。
調べてみましたら、こういう理由があるようです。

さし

砂糖を最初に入れるのは、
「砂糖の分子が大きいために、素材に浸み込むのに時間が必要」
という理由から。
砂糖には食材を柔らかくする働きがあり、その意味でも砂糖は最初に入れるのがよいとされます。

次に塩ですが、塩には

  • 分子が小さい

  • 浸透圧が高い

という性質があります。

その性質から、塩には素材の水分を抜いてしめる働きがあります。
もし砂糖と塩の順番を逆にして、塩で先に素材をしめてしまったら、あとから砂糖が浸み込めなくなります。
そのため
「砂糖が先、塩は砂糖の後」
となります。

すせそ

塩の後に入れるようになっている酢は、他の味が食材に染みるのを防ぎます。
酢は早い段階で入れて加熱しすぎると、せっかくの酸味が飛んでしまうため、酢での味つけは後半に行います。

醤油・味噌は

  • 料理の香りつけ

  • 風味を際立たせる

ために使用します。
しかし酢と同様、加熱しすぎると風味が飛んでしまいかねません。
なので仕上げに入れるのがよいとされます。

さ→し→すせそ

以上が、調べてみた結果です。
このことから、

  • 最初は砂糖

  • 次に塩

  • 酢・味噌・醤油は後半に使う

という点が重要なようです。

酢・味噌・醤油は、いずれも発酵調味料ですが、この3つは「加熱しすぎない」ことが大事であり、「すせそ」の順番が絶対というわけではないかもしれません。

つまり
「さ→し→す→せ→そ」
というよりは、
「さ→し→すせそ」
というニュアンスになる気がします(個人の感想ですが)。




調味料つながりで…
「さしすせそ調味料検定」
他団体さんが作ったものですが、当協会も作成協力しました。
力試しに、いかがでしょうか。


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