閉鎖病棟日記「外泊をする」
早朝からやっている喫煙可能店へと歩く。その一キロ程度の道のりは不慣れな故か携帯のマップがてんで方向違いな方向へと導く故か、酷く自分を苛立たせる。ようやく辿り着くとそこの喫茶店は気難しそうな店主が、その短く刈り込んだ白髪を輝かせながら忙しそうにしている。入るのにも躊躇し、入ると喫茶店のBGMとして最適解のFMラジオが流れていて、否が応でも今日は平日だということを伝えてくる。アウトロに被せるように入るDJの嘘っぽいハスキーボイスが僕の居心地を悪くさせ、夜を明かしたバーとの距離が