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あなたはどうかかわる?まちづくりへの3つのアプローチ

みなさんこんにちは。

鹿児島でまちづくりの会社を経営しています永山(nagayaaan)と申します。

先日、鹿児島県内の某所で高校生が、まちに対する思いを語る場にお邪魔してきました。

現役高校生が大人たちに対して自分たちの活動を報告し、今後の展望を語る場。暖かくて、素敵な空間でした。

そこで印象深かったのが、大人たちの反応が2つに分かれたこと

1)ビジネスとしての自立を目指して頑張れ!続けるためには、稼がなきゃ

ある大人は、「素晴らしい活動だね。もっと長く続けるためには、補助金や助成金に頼らずに自立して運営できる財源が必要だ。だからこそ、自分たちでお金を稼ぐことを考えながらやったほうが良いと思うよ!」というフィードバックを伝えていました

2)「楽しい」と思えることに集中し続けて!辞めたって、いいんだよ

もう1人の大人は、「君たちのその気持ち、その思いこそが素晴らしい。大人たちはいろんな期待を寄せると思うけど、その期待を重荷として受け止めないで。辞めたいときに辞められることも大事。楽しいと思う範囲で頑張れば良いと思うよ!」というフィードバックを伝えていました


続ける、ということと、辞めてもいいよ、ということの間には、実は「関わり方の違い」があるということ


2つのメッセージは、一見相反するように見えて、じつはつながっているんだけど、これ、生徒たちに届いてるかなあ?と思ったので、このnoteを通じて届けたいなと思いました。

まちづくりは、仕事とボランティアとの境目がわかりづらいものです。無限の関わりがあります。

そこで、ちょっとわかりやすいように、永山的なまちづくりとの関わり方を大きく3種類に分類しました。


永山的まちづくりへの関わり3分類


1)本業を持ち、本業への波及効果が期待できる分野のまちづくりを頑張る
…「本業のPR」型

→観光関連産業の人が、観光まちづくりを頑張るのはこのスタイル。ゲストハウスの人とか、飲食店の人とか、旅館の人とかが頑張ることは、比較的早期に自分のところの本業に繋がります。移住推進という分野でいえば、不動産屋さんが頑張るというのは、これにあたりますね。

→この人たちにとって、まちづくりは本業のPR活動として取り組むものです。頑張れば頑張るだけ、本業に繋がります。
→ただ、本業がまちづくりと相性が良いからと言って、この人たちにまちづくりをリードする役割を求めるべきか、というと、そうでもないという話もあります。その辺は、以前noteにまとめましたので、そちらをご参照ください【商店街再生で頑張るべきなのは誰か】

2)本業を持ち、本業があまり関係のない分野のまちづくりを頑張る
…「楽しさ重視」型
→例えば電気屋さんとか、まちの文房具屋さんとか、地元の人向けの商売をやっている人がまちづくりを頑張っても、その本業への接続は限定的です。大部分の公務員もこの枠に入れてよいかもしれません。

→この人たちにとって、まちづくりは自己実現や暮らしの質を高めるための投資です。長い時間をかけて、暮らしの幸福度を高めたり、自分と地域のかかわりを良いものにするためのものになります。
→実は、地域を変えるのはこの層の人たちだったりします。というのも、今はやりの「関係人口」といった人たちがこの層に集中するからです。やりがいや、つながりを求めて地域活動にいそしむ人たちはここに属します。

3)まちづくりを本業として頑張る
…「まちづくり本業」型
→まちづくり会社の人や、商工会議所や商工会職員さんたち、まちづくり関連部署の公務員などはここになります。まさに結果を出さないといけない人たち。

→この人たちにとって、まちづくりは仕事です。成果を出す責任を伴った役割です。
→Ten-Labもかかわり方としてはこの属性で仕事をしています。結果を出さないといけないというプレッシャーは半端ないです。行政とのお仕事であれば、当然ながら議会からの指摘に耐えられるだけの成果を求められます。

高校生たちは、おそらくこの分類の中では2)に類する存在です。本業は学生であったり生徒であったり。なので、まちづくりにかかわることが自身の幸福度を動かすと思える範囲で頑張ればよいと思うのです。


しかし、中には成果が出てきて、利益が生まれ始めて、自身のかかわり方を考える必要が生じるものもあります。その時に、2)の「楽しさ重視」軸で続ける道を選ぶか、3)の「まちづくり本業」軸を目指すかを選べばよいのです。

個人的には、3)「まちづくりを本業にする」スタイルはあまりお勧めしません。なぜなら、クライアントも不安定、成果指標も時代によって変わる、経営環境としてはとかく不安定な市場だからです。まあ、それでもこの業界で頑張る!と決めた人たちによって、今、いろんなまちづくり会社が各地で奮闘している状況が生まれているわけですが。。。

自分は、1) 2) 3) どの立場で、まちにかかわりたいんだろう。


そんなことを考えながら自分の人生のキャリアを描いていけるとよいですね。。。

おじさんも心から応援しております!!


<アイキャッチイラスト:@sekimihoko

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