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ひふみ投信のポートフォリオ哲学は、火風水土心からできている!

ひふみ投信の投資セミナー「ひふみアニュアルミーティング2019」に参加してきました。投資を勉強したいけど、時間がなくて参加できない人のため、大切な部分を参加レポートとしてまとめています。

なるべく、インターネットでは知れないこと、これから注目しておくべきことを中心に書きます。

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【開催日時】

2019年12月22日 10:30~16:00

【講師】

レオス_2

[出典:レオス・キャピタルワークス]

今回のセミナーでは、主に上記の5名の方が講師でした。

藤野 英人 氏は、代表取締役社長であり、最高投資責任者です。湯浅 光裕 氏は、取締役であり、運用本部長です。

渡邉 庄太 氏は、運用本部長、シニアアナリスト、兼ファンドマネージャーです。八尾 尚志 氏と佐々木 靖人 氏は、シニアアナリストです。

藤野さんのお話しは、何度も聞いたことがありましたが、他の方は今回初めて聞きました。

湯浅さんは、低音ボイスの良い声でカッコよかったです。そして、冷静さの中に、熱い想いを持っている方という印象でした。見た目が若そうなのに、藤野さんよりも年上とは!?

渡邉さんは、今回のセミナーではファシリテーターとして進行役でした。私たち(聞き手)のことを配慮した進行が感じられました。

八尾さんは、ものすごい知性の溢れる方だなという印象でした。ファンションにこだわりがあるようです。ちょっと遠かったので、未確認です(笑)。

佐々木さんは、平易な言葉で説明してくれ、とてもわかりやすかったです。意外と高音ボイスで優しい感じでした。

【講演タイトル】

3部構成でした。

第1部:ひふみが考える投資と運用哲学[藤野 氏、湯浅 氏]

第2部:運用報告・これからのひふみ[藤野 氏、渡邉 氏]

第3部:
セッション1 世界で急拡大するESG投資って何?[八尾 氏]
セッション2 超過収益を得るために僕らがやっていること[佐々木 氏]

※3部の話は、本noteでは割愛しています。ごめんなさい。

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1.20年後、日本企業は大きく変わるかもしれない!

最近、藤野さんは「未来を想像してワクワクしている」そうです。

なぜか。毎日のように20代の若手経営者から「話を聞いて欲しい、投資してほしい、会ってほしい」と連絡が来るからです。

今、優秀な大学生は、就職先に大手企業や官庁に選ばなくなっています。東京大学の学生を対象とした、官庁説明会の参加者は激減しているとのことです。

優秀な大学生はどこに行くのか。世界を変えることを目指すベンチャー企業に就職したり、社会的課題を見つけて起業するようです。

世界を変えている企業は、GAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)やNetflixなど、20年前は小さいベンチャー企業でした。それと同じようなことが日本でも起きるかもしれません。


例えば、Taimee(タイミー)という会社があります。

突然人手が必要になった企業と、空いた時間に仕事をしたい人をマッチングするアプリです。

コンビニや小規模な店舗では、人手が不足しています。特に、急な用事や体調不良などで、シフトに空きが出た時の対応がとても大変という課題があります。

一方で、「空き時間だけ働きたい」、「すぐにお金が必要」という需要も多いです。これらを繋ぐためのアプリが、タイミーです。2019.12.18時点で、利用者数は50万人、導入店舗は7000箇所と急速にユーザー数を伸ばしています。

このアプリの一番のポイントは、ユーザーと導入店舗が互いに評価できる点です。お互いに良かった点、悪かった点が書き込まれます。真面目に仕事するユーザー、店舗が評価されるという仕組みが良いところです。

驚きなのが、なんと社長が現役の大学生です。代表取締役社長は、小川嶺さん。この社会的課題の解決策を見つけ、実行することも凄いですし、社員約100名をまとめていくのも凄い!

大手の投資家から資金調達を20億円しています。藤野さんも、個人として少し投資しています。

調達した資金の一部は広告宣伝費として使われています。橋本環奈さんのCMが放送されています。関東中心に配信されているようです。

このような社会的課題に対して、サービスを提供する企業が増えてきているとのことです。20年後、大きく日本企業の在り方は変わってくるかもしれない。

急速に発展する世の中に、私自身はついていけそうもない…(笑)。


2.あまり語られることのない、レオスの投資顧問業

レオス・キャピタルワークスの事業は、投資信託委託業務と投資顧問業務の2種類です。

投資信託委託業務は、私たち一般消費者になじみのある、ひふみ投信、ひふみプラス、ひふみ年金、ひふみワールド、ひふみワールドプラスなどの運用です。

投資顧問業務とは、投資一任契約に基づいて機関投資家のお金を運用することです。主に、国内企業年金基金と海外ソブリンウェルスファンドを受託し運用しています。

ソブリンウェルスファンドとは、政府が出資するファンドで、投資原資を石油、天然ガスなどの資源収入や外貨準備高(当局が外貨を保有すること)としています。国家の資産を守り、増やすために運用されています。

国で言うと、アラブ首長国連邦、ノルウェー、サウジアラビアなど資源が豊富な地域で導入されています。資産残高もかなり大きく、アラブのアブダビ投資庁では6270億ドル、ノルウェー政府年金基金では6110億ドル、サウジアラビア通貨庁では5328億ドルです。

日本では、資源収入がないため導入されていません。


このうち、レオスでは、ノルウェー「ノルジェスバンク」の資金の一部を運用しています。

レオスが設立されて4~5年経った頃、一通のメールが来たそうです。

「私たちは、ノルジェスバンク。資産運用委託先を探している。興味はあるか。」

湯浅さんは当時、「サギだ」と思ったようです。なぜなら、こんなに小さな会社に海外の大手銀行が仕事を任せてくれるわけないと。

しかし、藤野さんと話し合って、会うだけあってみよう。そうしたら、ノルウェーから面接しに担当者が複数来たようです。

湯浅さんは、「本物だったんだ( ゚Д゚)」と。

レオスの社員と一人ひとり面談をしたようです。そして、投資顧問が決まり、2007年にいきなり100億円をドーンと投資されました。

しかし、待っていたのは2008年リーマンショックです。なんと100億円が70億円まで目減りしてしまったようです。

ノルジェスバンクの担当者から、メールが来たそうです。

「元気か。今は、投資のチャンスか。」

湯浅さんは、「はい、元気です。ハハハ…( ;∀;)。今は投資のチャンスです!( ・`д・´)」と。

そうしたら、2009年に50億円が追加投資されたとのことです。

湯浅さんは「なぜ、レオスをこんなに信頼してくれるのだろう」と後で担当者に聞いたところ、面談時にした質問に対して、全員が同じ回答をしたからだそうです。

その質問とは「なぜ、この会社にいるのか」と目的を問うものでした。レオスの経営理念「資本市場を通じて社会に貢献します」(貢献したい)という答えを一貫して持っていたようです。

同じ目的をもって、チーム全員で頑張ることが信頼につながったようです。

投資信託をネットで購入するだけだと、内部の苦労している点がなかなか見えてきません。投資顧問だけではなく、普段の企業調査も毎週何社も回っているようです。

ひふみ投信は、信託報酬が0.98%(税別)とやや高いと言われがちですが、それはそれだけのコストや努力して投資対象を見つけれてくれているから、と改めて実感しました。


3.火風水土心のポートフォリオ哲学

「火風水土心」は何と読むか知っていますか。もし知っていたら、あなたはひふみ通。

答えは、ひふみとうしん、です。

ひふみ投信の名前には、2つの由来から作られました。まず、ひふみ「1、2、3」で、積立しながらお金をコツコツ増やしていこうという意味、そして「初級者から上級者まで」という意味があります。

また、「ひふみ投信」を当て字で「火風水土心」としています。これは、ひふみ投信の銘柄選択、ポートフォリオの価値観を示しています。

古代ギリシャ時代から、万物は火、風、水、土の要素から成り立っているという思想に、人間の「心」を足して世界をなすというオリジナルのフレームワークだそうです。おそらく、藤野さんは神話好き。

それぞれの属性は次の通りです。

火:攻め 勢いのある成長株
風:変化 トレンド、テーマ株
水:守り ディフェンシブ、割安株
土:安定 地味で地道、地方の中小型株
心:上記すべてに通じ、公明正大に事業を行っているか

よく、ひふみ投信は中小型株が多い、新興銘柄が多いと言われていますが、そんなことはありません。

2019.9.30時点、火は、約52%の割合で、年率2ケタ成長、PBRの低さ、ROEの高さで選定された銘柄です。具体的な銘柄は、光通信やAmazonなどです。

風は、約17%の割合で、時流に乗った事業を行っている銘柄です。具体的には、マネーフォワード、RPAホールディングス、ネットワンシステムズなどです。

2020年の見通しとして、AI、5G、ドローンと言ったテーマのIPOが多く出てくると予想しており、風の資産配分比率をもう少し上げていくかもしれないとのことでした。

水は、約15%の割合で、地に足をつけて事業を行っている安定銘柄です。具体的には、協和エクシオ、東京センチュリー、兼松などです。

土は、約16%の割合で、地域密着型の企業が多いです。具体的には、コスモス薬品、セリア、トラスコ中山などです。

注目はセリアです。セリアはちょっとオシャレなアイテムと揃えている100円ショップです。

なんと、セリアは株価が10年で100倍以上になっています。10年前に100万円投資していたら、1億円!ひふみの基準価額の上昇にも大いに貢献してくれたようです。

小さくても良い会社を探すのが、ひふみ投信は得意なんだなと思っています。このようなポートフォリオ哲学で、ひふみ投信は成り立っています。

第11期の運用成績については、動画解説されています。ご興味あればどうぞ。


4.ひふみワールド、ひふみ投信の運用に質問!

運用に関わる質疑応答もありました。みなさんが気になるところをピックアップして書いておきます。

Q.世界株に投資する、ひふみワールドが登場したが、レオスの海外株の調査力は大丈夫か?

A.問題ない。

2019.12.23時点で、ひふみワールド(ひふみワールドプラスも含む)は純資産が382億円で、外国株に個別投資する投資信託として国内最大級の規模です。

と何が起きるか。「外国企業から投資してほしい」と情報が次々に集まってくるようです。大きいファンドだと、資金力がありますからね。勿論、現地へ出向いて調査もドンドンしています。


Q.ひふみワールドと、ひふみ投信(ひふみプラス)の海外株で重複銘柄があるけど、両者の違いは?

A.両者の海外株の組入れ目的が異なります。また、両方持っても全体の割合はわずか。

ひふみワールドは、投資方針として日本以外で、成長すると思われる海外株に選別投資されます。一方、ひふみ投信は、日本株メインですが日本の大型株の成長力不足を補う目的で、一部海外株を組み入れているとのことです。


Q.ひふみ投信の純資産が何千億円と大規模ですが、運用に支障はないのですか?

A.問題ない。まだまだ、大きくしたい。

一般にアクティブファンドは、純資産が大きくなりすぎると、適切な投資先がなくなり、結果として現金比率が高くなり投資効率が落ちると言われています。

ひふみ投信も8000億円ほどあるため、若干そのような意見を言われることがあるようです。しかしながら、ひふみ投信は海外株も組み入れできますし、まだまだ投資できていない対象もあるので、今のところ投資先で困ることはないとのことです。

次は、海外の純資産が多いアクティブファンド上位いま10社と、ひふみ投信を比較したグラフです。

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上位から、キャピタル、フィデリティ、Tロウプライス、ディメンショナル、バンガード、アビバ、インベスコ、MFS、ウェリントン、JPモルガンです。

レオスの棒グラフが見えないくらいになっています。それだけ、世界と比較するとまだまだ小さいです。もっと、日本でも大きなファンドができることを期待されていました。


5.感想

参加者は、数百人と大勢でした。長い時間にもかかわらず、ほとんどの方が最後まで残って熱心に聞いていました。質疑応答では大阪ならではのツッコミ?もあり、和やかな雰囲気でした。

やはりオンラインだけではなく、オフラインで話を聞くことも大切だなと実感しました。今回、私自身、藤野さん以外の方のお話は聞いたことがなかったので、普段どんなチームで運用しているのかが知れて良かったです。

中でも、ひふみワールドのファンドマネージャーで、共同創業者でもある湯浅さんのお話を聞けたのが、一番の収穫でした。

ぜひ、ひふみ投信やひふみワールドに投資を考えている人は、一度セミナーに足を運んでみてください。

以上です。


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コープンカー!(タイ)
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「教える・書く」の仕事が半々。教えるでは、ニーサスクールで、投信の基礎知識や選び方を教えています。 書くでは、ブログ運営、企業のWEBライティングを担当。noteでは、投資、仕事、WEB関連を中心に発信します。