スイス

今後5年の株式・債券市場の見通しと、ピクテ投信の4つの投資戦略

ピクテ投信の投資セミナーに参加してきました。投資を勉強したいけど、時間がなくて参加できない人のため、要点を参加レポートとしてまとめています。

なるべく、インターネットでは知れないこと、これから注目しておくべきことを中心に書きます。

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【開催日時】

2019年11月18日 18:30~20:00

【講師】

ピクテセミナー_1

[出典:ピクテ投信]

塚本 卓治 氏は、ピクテ投信の執行役員 運用・商品本部 投資戦略部長です。いつも私が参加している地域では、塚本さんが講演してくださいます。

とにかく話がうまいし、面白いし、わかりやすいです。セミナーの初めには、雑学や世間話から入り、本当に重要なポイントは「ココ!丸しておいてくださいね!」と明確です。

ピクテは、1805年にスイスに設立され、独立系プライベートバンクとして世界最大級で運用資産総額60兆円です。プライベートバンク口座を開くには最低30億円ないといけないそうで、「ピクテ投信(日本法人)は誰も口座持ってないんですよ」って言ってました(笑)。

【講演タイトル】

育てる投資で差がつく、未来をつくる資産運用

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1.市場サイクルと今後5年見通し!

下記は、ピクテ投信セミナーでは必ず説明がある市場サイクル図です。一般的に、市場には上昇サイクルと下落サイクルの波があります。常に過去10年ベースで、「今どの位置か」を考えて投資戦略を立てられています。

ピクテセミナー_2

過去10年のボトムは2008年のリーマンショック時で、直近のピークは2017年末との分析でした。2019年は「リセッション(景気後退局面)が来るのでは?」と警戒されています。

有名な投資家であるウォーレン・バフェット氏(バークシャー)は、2019年9月時点で、手元現金1280億ドルと現金比率を高めて警戒しています。

米国は、まだ調子は良いとのことです。ヨーロッパと日本は、下落サイクルの入りつつあります。中国は、米中貿易摩擦の影響もあり、下落サイクルからボトムに近づきつつあります。

過去5年と、これから5年の株式と債券のリターン(年率)の見通しは、次の通りです。

ピクテセミナー_3

株式も債券もともに、低リターンが予想されています。特に債券はマイナスリターンです。「これから5年は非常に予測が難しい」と言っていました。

今後は、株式と債券を50%ずつ資産配分して運用すると、相殺されほぼリターンがなくなるかもしれません。


主要国の10年国債の利回りの推移は、次の通りです。

ピクテセミナー_4

1989年から2019年にかけて、債券の利回りが大幅に低下しています。米国では、8.3%から1.7%に、オーストラリアは13.7%から1.0%となんと14分の1になっています。さらに、ドイツや日本は、マイナスリターンに突入です。

日本の個人向け国債は、2019年時点で金利が最低0.05%保証されています。これはスペシャル補填がされているそうで、私たちが購入する投資信託に含まれている日本国債は、マイナスリターンのものです。

過去5年で、主要先進国債券利回りマイナス比率が高まっており、2019.9時点で、63%にもなります。

以上のことから、今後5年の債券は低リターンが予測されています。


2.ピクテの4つの投資戦略

では、これからどのような投資をしていけば良いのでしょうか。ピクテ投信では「お金のたまご」という資産の全体設計があります。この投資戦略は結構わかりやすくて好きです。

ぜひ、「あなたがどの投資を目指しているのか」を考えながら見てください。

ピクテセミナー_5

それぞれ、リターン目標、投資期間の目安、資産クラスが提案されています。セミナーでは、具体的な商品紹介は全くないですが、あった方がわかりやすいのでここでは一部紹介します。

欲張らない投資は、インフレ率程度のリターン(2%/年)を目標とし、投資期間が2~5年で、資産クラスは「低リスク型のマルチアセット」です。

ピクテ投信の商品で言うと、「ピクテ・マルチアセット・アロケーションファンド(愛称:クアトロ)」が該当します。

クアトロは、バランス型のアクティブファンドです。運用方針は、様々な資産に分散投資と投資戦略を活用し、市場環境に応じて資産配分を機動的に変更し、「負けない運用」を目指すファンドです。

直近の資産配分は、次の通りです。[2019.10.31時点]

・株式:21.4%
・債券:50.4%
・オルタナティブ:20.1%
・現金、短期金融商品等:8.1%

債券が半分を占めています。日本債券は入っていません。オルタナティブとは、株式や債券以外の投資です。具体的には、不動産、金、オプションなどがあります。

信託報酬は、2.00%です。「うわ、高い…」と思いますよね。次にトータルリターンと標準偏差をみてください。[2019.10.31時点]

ピクテセミナー_6

直近1年は5.93%と高リターンでした。3年、5年では、年率2%前後と目標リターン付近で運用されています。

標準偏差とは、リターンのばらつきを示す指標で、リスク分析としても使われます。小さいほど良いです。この数値が、3%前後と低リスクで運用されていることがわかります。

確かに他ファンドと比べると、信託報酬は高いかもしれませんが、想定したリスクとリターンをしっかりと守っているファンドだと思います。


ちょっと欲張った投資は、ほどよいリスク・リターンを目標とし、投資期間が5~9年で、資産クラスが「金+世界公益株」です。

これまでのセオリーは、株式50%と債券50%を組み合わせることでした。このメリットは、相関が小さい資産を持つことで、リターンのバランスをとることでした。しかし、最近では両者に相関がみられ、株式が下落すれば債券も同様に下落するパターンになっています。

そこで、ピクテ投信で提案されていたのが、実物資産である金と、世界公益株の組み合わせたポートフォリオです。世界公益株とは、日常生活に必要な電力、ガス、水道、電話などの企業に投資されます。

世界株式よりはパフォーマンスは劣りますが、公益株は高配当企業が多く着実にリターンを得ています。

ピクテ投信の商品で言うと、例えば、次の2つが該当します。

・iTrust 世界公益株(為替ヘッジあり)
・ピクテ・ゴールド(為替ヘッジあり)


育てる投資は、じっくりと資産を増やすを目標とし、投資期間が10年以上で、資産クラスが「世界株式」です。

欲張らない投資は、どちらかというと資産を守る投資で、こちらは将来に向けて増やす投資です。

ピクテ投信の商品で言うと、「iTrust 世界株式」が該当します。

iTrust世界株式は、高い競争優位性をもつグローバル優良企業の株式に個別投資するアクティブファンドです。優良企業とは、世界的にブランド名を持ち、強力なマーケティング・販売網を構築、高い競争優位性をもつ企業と定義されています。

直近の投資国比率は、次の通りです。[2019.10.31時点]

・北米:54.0%
・欧州:35.8%
・日本:4.2%
・太平洋(日本を除く):2.8%
・新興国:2.8%
・コールローン等・その他:0.4%

全世界にバランスよく分散投資されています。組入れ銘柄数は67銘柄で、上位は、マイクロソフト、アルファベット(Google)、アップル、JPモルガンなどが含まれています。

信託報酬は0.98%と適正価格です。次に、トータルリターンと標準偏差を記載しました。[2019.10.31時点]

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直近1年では11.56%、3年(年率)でも13.96%と高リターンです。標準偏差は18.95%、14.21%と先ほどのクアトロの3%と比べると変動幅が大きいことがわかります。

今後5年は株式の低迷が予想されているため、「優良企業に選別投資することが重要」と述べられていました。


スパイス投資は、リスクを取って大きく資産を増やすを目標とし、投資期間が15年以上で、資産クラスが「インド株式」などです。

当面使う予定のない余裕資金で行う投資です。数十年後に成長しているであろう新興国などに投資します。高リスク・高リターンです。

ピクテ投信の商品で言うと、例えば、次の2つが該当します。

・iTrust 新興国株式
・iTrust インド株式

以上、4つがピクテ投信の投資戦略です。これからの資産形成の参考にしてみてください。


3.セミナーを聞いて考えたこと

ピクテ投信のセミナーは、あなたの資産設計や投資思想をよりクリアにしてくれるので、すでに投資信託を運用している方にオススメです。

私の投資信託の資産配分は、株式100%で運用しています。ピクテ投信の戦略で言う、育てる投資です。

今回のセミナーで「債券が今後もマイナスリターンになりやすい」、また前回のセゾン投信セミナーで中野さんがポロッと言っていた「債券の運営者なら、今は債券比率を下げている」を聞いて、改めて株式100%で積立し続けて良さげという認識になりました。

年3回全国でセミナーが開催されるので、気になるテーマがあればぜひ参加を検討してみてください。


4.関連記事

ピクテ投信の低コスト・アクティブファンドiTrustシリーズについては、下記の記事でまとめています。

セミナー全体の感想は、下記の記事でまとめています。

以上。

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