感激!トリコロールパラソルが回っている!

記事の初公開日:2012年 04月 30日

4月28日、横浜Fマリノスがやっと勝った。
スカパーの録画を見ながら、なぜか感激してしまった。

実は、3月24日のアウエー鳥栖戦に、勝つ気満々でトリコロールパラソルを抱えて応援に出かけた。
負けるとは思っていなかった鳥栖に完敗。パラソルは開かれないままクローゼットに眠ってしまった。
あれからずっとTV観戦し応援しているが、トリコロールパラソルの花が咲く日はなかった。

録画放送の始まりはスタジアムを染めるトリコロール。
全体が真っ赤やオレンジやサックスブルーに染まるのは迫力があるが、マリノスはあくまでもトリコロール。
赤白青に染め分ける。迫力よりも洗練された美しさ。
この日のスタジアムは、その美しさがさらに鮮明に輝いている。一瞬で人を虜にするくらい美しい。
サポーターたちの並々ならない思いが伝わってくる。

選手たちの勢いも並々ならぬものがあった。
セカンドボールが取れている。パスがつながる。ゴール前での攻撃が厚くなっている。
はっきり言って、鳥栖で見た時とはまったく違うチームになっている。

試合の間中つづく迫力ある声援。
勝利の後、スタンドを埋め尽くしたトリコロールパラソルの花、花、花…。
苦しみぬいた末の初勝利に湧くトリコロールのスタジアム。
子供のころから「フランスキャラメル」のパッケージが好きだった私には、特別に美しい風景。
なんだか、涙がでそうなくらい感激してしまった。


あのサポーターのいるスタンドに後押しされて選手たちはどんな気持ちで戦っていたのだろう。

先日からまとめ読みしている漫画「ジャイアント キリング」の中に、印象深いシーンがあった。
椿という、ものすごい才能を持っているけれど引っ込み思案で自信がなくあがり症の選手がいて、そのシーンでもプレッシャーに負けそうになる。その時、彼の名前を連呼するこどもサポーターたちの声が届く。その方向をみると彼の名前を掲げた幕が見える。初めて自分をチームを後押しし、一緒に戦っている人たちの存在を自覚する。試合後、彼は一人、子供たちの前に行き、お礼を言い、幕を掲げてくれたサポーターたちに深く頭を下げる。
「ジャイアントキリング」20巻まで一気読みの中で、一番印象に残ったシーンだ。
「ジャイアントキリング」という漫画は、カリスマ監督の戦略を扱ったサッカー漫画と思っていたが、そうじゃないんだね。これは市民とともにある理想的なサッカークラブができていく過程を描く漫画なんだね。カリスマ監督君は、その町とそのクラブを本当に愛している。ここから始まった物語なんだね。


自分のフリーキックから3点目が決まった瞬間、ものすごく力のこもったガッツポーズを見せたものの勝利後も笑顔がみえなかったキャプテン君。
早く彼の笑顔が見られるように、トリパラの花が次戦も次戦もまわり続けますように。

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