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長崎花火の楽しみ方

 先日、3年ぶりに「ながさきみなとまつり」が開催された。このお祭りの目玉は、港から夜空に打ち上げられる花火である。2夜連続で開催され、計16,000発の花火が長崎のまちの夜を彩った。

 その日は、地元出身の友人らと、某公園の展望台から眺めることにした。展望台の標高は約150mほど。ちょっとした机と椅子が設置されている。夜風にあたりながら缶ビールを飲み、ゆるゆると開始時間を待つ。花火が打ち上がる前から、長崎のまちの夜景が美しい。

 長崎は、港と市街地を中心に、斜面地がすり鉢上に取り囲む地形をしている。だから、港から打ち上げられる花火は、まちの様々な場所から眺めることができる。まつりの会場の水辺の森公園、ホテルの屋上、斜面地の公園や展望台、などなど。自分達のいた展望台は、そこそこ人がいたものの、「混雑」という感じはなく、ゆったりと花火を見ることができた。きっと、皆さん思い思いの場所で、花火を鑑賞するのだと思う。

 花火大会が始まる。展望台から眺めると、打ち上げられた花火は、ちょうど目線と同じか、少し高いくらいの高さで弾ける。花火を横から見る、それも山の上で見るのは、初めての経験だった。空には花火、周りには長崎のまちの夜景。とても贅沢である。

 しばらく花火に見惚れていたが、そのうち「みんなが、同じ時間に、同じものをみている」という空間自体に、なんとも言えない感動を覚えた。周りにいる人だけじゃない。長崎に共に暮らす多くの人が、今夜は同じ空を見ている。

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 2日間の花火大会が終わった後、友人のSNSを見て、なるほど!と思った。彼は、初日と2日目とで、鑑賞する山を変えていたのである。たしかに、長崎には、ほぼ無数の鑑賞スポットがあり、それぞれで花火の見え方や楽しみ方が変わる。これは、他の花火大会(特に都心?)ではなかなか出来ないことかもな〜と、膝を打った。来年は、2日連続で花火大会を楽しむのもありかもしれない。

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