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「ビジネス経験がなくても新卒採用候補になりますか?」は「スポーツ推薦以外の入部方法もありますか?」に近いかもれない

こんにちは。流です。

突然ですが、僕は高校時代から現在に至るまで、早稲田大学ラグビー部の大ファンです。
どれくらいファンかというと、

毎年、スポーツ推薦の枠はどの高校ラガーマンが獲得するのか予想して、
答え合わせで一喜一憂したり、
新学年で迎える春の大会の結果を踏まえて、
秋以降の関東大学対抗戦(早稲田の所属リーグ)の各対戦と大学選手権のスコア予想をしたり、
そんな妄想を年中楽しんでいたくらいの熱狂的ファンでした。
(ファンというかヲタクですね。)


さて、話は変わりまして、僕は現在ガイアックスという会社でHR部門の責任者をしております。

↓詳細はこちら↓
Gaiax"People Empowerment Team"設立のご報告と部署名に込めた思い

ガイアックスでは、
新卒入社した社員の退職理由の6割以上が起業です。
また、僕たちは、スタートアップスタジオという形態をとっており、
ガイアックスから将来IPOできるような事業が生まれ続けていくことを目指しています。
そのため、全ての事業はいつかガイアックスから独立していくことを想定しています。

「ガイアックスから将来IPOできるような事業が生まれ続けていくこと」
が目標になってくると、
新卒採用で採用すべき人物像は
・将来IPOを目指せる事業を作れる人
・IPOを目指す事業が生まれ続ける仕組みを強化できる人
のどちらかになります。

正確にいうと、
× 新卒採用で採用すべき人物像
○ポテンシャル採用の採用人物像
ですね。

僕は、この条件で人を採用しようと思った時に、
その方が新卒なのか中途なのか。
もっというと大卒なのか中卒なのか。
そんなことはほとんど関係ないと思っています。 

・将来IPOを目指せる事業を作れる人
・IPOを目指す事業が生まれ続ける仕組みを強化できる人

この2つの中に様々な要素、
例えば、「やりきる力」だったり、いわゆる「地頭」と呼ばれるようなものだたり、個別にいろんな要素が入ってくるわけで、
それを満たすかどうかが大卒かどうかや新卒かどうかはほとんど関係ないからです。

だからガイアックスでの採用の分け方は「新卒採用」と「中途採用」
ではなく、「ポテンシャル採用」と「キャリア採用」です。
※キャリア採用の定義は今回のお話にあまり関係ないので詳細説明は割愛しますが、今すぐ必要なスキルを備えている方だとイメージしていただければ。

 
しかし、
6割が起業しているとか、
新卒1年目から大きな裁量を持って働くとなると、

「学生時代にすでにビジネス経験がある人しか採用対象にならないんですか?」

という質問をいただくことがあります。

もちろん答えはノーで、
学生団体や、アルバイト、趣味の活動などで、
採用要件を満たすようなマインドセットや経験を積んでいれば採用対象になります。

若手のうちから責任と裁量のある仕事を任せる会社の採用担当の方は同じような質問を受けたことがあるかもしれません。



そんなことを考えながらふと思ったのが、
このポテンシャル採用って、
大学スポーツのリクルーティング活動に似ているなと思いました。


僕が一番大学ラグビーに熱中していた2010~2012年あたりで例えますと、
早稲田大学ラグビー部に入るまでの経路はたくさんありました。
(名称等は正確ではありません。なんとなくの記憶です。)

・トップアスリート入試
・スポーツ推薦
・自己推薦で入る元高校ラガー
・継続校からのいわゆる内部進学の元高校ラガー
・一般入試の元高校ラガー


また、ラグビーよりも、もっと高校でマイナーな競技だと、
大学からその競技を始める人も多いでしょう。
マイナーであればあるほど、大学から始める選手の比率も高くなると思います。



さて、ポテンシャル採用における新卒採用で考えてみましょう。
大学生にとって、「ビジネス」は「マイナー競技」だと思います。
※ビジネスとは何かという話をしだすとめんどくさいので今回は雰囲気で察してください

大学生のうちから起業経験があったり、実践的な長期インターンを経験してきた方々は、大学のあるマイナー競技の部における、スポーツ推薦の対象者だと思います。
ただし、スポーツ推薦に出願すれば全員合格するわけでもなければ、
スポーツ推薦組だからといって他の入部者よりも4年間で活躍するかどうかはわかりません。
別に学費を免除するわけでもありません。
これから行うのと同じ競技の実績で評価するというだけの話です。

ちなみに当時の早稲田には、ラグビー部でいうと毎年3枠くらいあるスポーツ推薦とは別に、「トップアスリート入試」というものがありました。
これはもっと狭き門でして、ざっくりいうとインターハイ何位とかではなく、オリンピック選手クラスの選手がいた場合のみ合格になる特別枠みたいなものです。

採用でいうと、すでに自分で作った事業をそこそこの額で売却済みで、
かつ、うちのカルチャーにも合うような人
という感じでしょうか。
そんな方は滅多にいませんし、そもそも入社してくれるかどうかというクロージングの話もあります。


さて、ラグビーくらいの競技人口だと違いますが、
もう少しマイナー競技においては、
大学から始める選手がほとんどになってきます。
仮に入部試験があるような強豪校だとしても、
高校時代に別のスポーツで卓越した成果を出した選手が推薦でその大学に入ることはあるでしょう。
(僕の妹は高校でバレーボールを頑張っていたら肩を壊したのですが、なぜか駅伝の推薦で大学に入学できました)

また、身長180cm90lgみたいな見た目の新入生が、
別にアメフト経験ないのに、
新歓期のキャンパス内でアメフト部に熱烈に勧誘されている姿は、
よく目にする光景ではないかと思います。

これらはまさにポテンシャル採用で、
アメフト部のリクルーティングにおいて、
アメフト経験者を推薦でとる以外にも、
アメフト未経験のサッカーエリートを勧誘する
(ビジネス未経験の学生団体を頑張った学生を採用する)
とか、
180cm90kgの学生を勧誘する
(マインドセットがしっかりしていて地頭もよく、将来性が期待できる学生を採用する)
とか、
いうのは普通かなと思います。

しかも、このような人たちが、
入部後(入社後)に、
スポーツ推薦の選手(学生時代からビジネスの世界にいた人)たち
よりも成果をだすことなんて珍しくもなんともないと思います。


また、私立大学なんかだと、
附属校や系列校があります。

そもそも附属高校が、中学でトップクラスの選手を推薦で採用していたり、
系列高校に入学してから初めてその競技を初めて3年間で伸びる選手もいるでしょう。
結果、高校のうちに育った選手がそのままエスカレーター式に大学の体育会に入ってくることはよくあります。

これは、新卒採用でいうと、
中高生時点での早期アプローチや、
大学生の長期インターンからの正社員雇用、
に近いのではないかなと思います。



さて、
ここまで例えが非常に多くなりごちゃごちゃしてしまいましたが、
大学の部活動のリクルーターの目的はたった一つで、 


 

その大学が試合で勝つこと 

 

でしょう。
スポーツ推薦の選手が活躍しようが、
別の競技から転向した未経験選手が活躍しようが、
試合に勝てばいいのです。
トップアスリート入試の枠を使わなかったとしても、
勝てればいいのです。


つまり新卒採用が「ポテンシャル採用」である以上、
新卒候補者が大学時代にビジネス経験があるかどうかというのは
必須要件ではありません。
むしろ、別の領域で活躍していた方の伸び代があるかもしれません。

今回、例えの中で、
「推薦」というワードが何度か出てきましたが、
入ってしまえば推薦入試も一般入試も関係ない、実力争いの世界だと思います。

ビジネスも同じです。
大学時代に起業していた人よりも、
大学時代はボードゲームばかりしていた人の方が、
入社後に成果を出せば、
大学時代の領域なんて関係なく評価されるでしょう。


ビジネスはまだまだ学生にとってのマイナー競技です。
少なくともうちに関しては、
他の競技から転向してきて大活躍している選手はたくさんいます。




※本noteでは、例えのわかりやすさを優先するため、
「例えの内容の正確さ」は重視しておりません。
ご理解いただけますと幸いです。


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