流プレゼン

Gaiax"People Empowerment Team"設立のご報告と部署名に込めた思い

こんにちは。
ガイアックス管理本部でポテンシャル採用のマネージャーをしておりました流です。

この1月からPeople Empowerment Team(人事支援部)という部署を新設、その部署のマネージャーに就任いたしました。
 

さて、ガイアックスは昨年で20周年を迎えましたが、
これまでは体制として「人事部」という部門はありませんでした。

普通の会社なら、
人事部が、採用、労務、処遇、能力開発、組織開発...etc
を行っていくと思います。

しかし、ガイアックスは「使命で動く」を最重要視している会社です。
関係者一人一人が、自分の使命感で、課題や夢に向かって動いている。

そのような状況下では、
会社が管理や教育をするというのはナンセンスで、
環境だけ用意して邪魔をしない
というのが成果を出すための最善策です。

本人が本気で志望校に入りたいと心から思って全てを捧げているなら、
親が、今日は何時間勉強しろ、あの科目を勉強しろ
と口出しするよりも、本人に全て任せた方が良い。
そんな感じのイメージです。

本気で採用成功させたければ、
会社の上司にあれこれ教育制度を整えられなくても、
勝手に採用上手い企業の人事部長にアポとって教えを乞うとか、
自分が尊敬する採用担当のTwitterをフォローしてその人の思考を完璧に盗むとか、
そういう行動に出ますよね。

だから管理本部の中に労務とポテンシャル採用とキャリア採用の機能があっただけで、HR領域を幅広く見る組織はありませんでした。

さて、そんなガイアックスですが、
2018年に一つの大きな変化が起こりました。

その変化というのは
「スタートアップスタジオ構想」
です。

これまでも、ガイアックスからは数多くの起業家や経営者が誕生してきました。

ハリウッドの映画スタジオでは、
熟練のメイクさん、小道具さん、撮影スタッフさん等のスタッフを抱え、
様々な監督にその力を提供しては大ヒット作品を輩出していく。
その経験により、次に別の監督と作品を作るときには、
メイクさんや撮影スタッフさんは、さらに高い技術を発揮できる。
このサイクルが回り続ける。

ここでいう監督や作品が、
起業家と事業。
熟練のメイクさんや撮影スタッフさんは、
管理部門や技術部門ふだと思っていただければと思います。

起業家が事業に専念できるように、
初期段階においては、
財務、開発、広報、ブランディング、労務などなど
専門的な力はガイアックスが提供し、
そのノウハウをどんどん蓄積していくという構想です。

売り上げも利益ももちろん重要ですが、
「使命で動く」個人が、自分の能力を最大限発揮するには、
初期段階においては事業に専念してもらい、
その後は会社の一事業でやるのではなく独立して個人で経営する
というスタイルが一番成功確率が高いのではないかという考えからこの構想になりました。



さて、そうなってくるとです。
これまでHR領域の専門組織のなかったガイアックスですが、
話は変わってきます。

それぞれの事業が確実に立ち上がり、最終的にはIPOを目指せることが重要。
また、そのレベルに到達するまでの早さもかなり重要になってきます。

でも、現実は、各事業を引っ張る部長や起業家たちは、
HR領域の悩みにかなりの時間を割いているのが現状でした。

「使命を持つ一人一人」に任せるべきことと、
ガイアックスとしてサポートするべきこと、
の分担を見直すべきタイミングが来たわけです。
ちなみに検討した結果はこんな感じです↓
 

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青系のコーポレートカラーで塗られている部分が、
これから人事支援部(People Empowerment Team)で担っていく部分です。
 



【会社目線で見るPeople Empowerment Team】
 


会社からの目線でいうと、
私たちの目的は、
Gaiaxから将来IPOを目指せる新企業が生まれ続けている状態
を作ることです。

そのためには、

そのような事業を作りうるような、能力と使命感を持った人材の採用
(いわゆる0→1)

そのようにして生まれる事業の成長サポート
(いわゆる1→10、10→100)
が必要です。

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※ガイアックスにおいて、0→1は、ファンドマネージャーが起業家と面談しまくるとか、社内で新規事業立案制度を作るというよりは、近い将来、社会的インパクトの大きい事業を生む可能性を持つ人材を採用することです。



さて、ここまで聞くと、かなり冷たくてドライなチームに聞こえるかもしれません。

【個人目線で見るPeople Empowerment Team】 

 
では、各部署、各関係者目線でいうとどうか?

私たちは、一人一人や各事業の本来持っているポテンシャルを最大限に引き出すのが仕事です。
育てる、管理するではありません。
ガイアックスの全ての人や事業は、
本来それぞれが、もっともっと社会に価値を提供できるようなポテンシャルを秘めていると、私は本気で思っています。

だから、「Empowerment」という言葉を英訳に選びました。

ではそれぞれの人や事業の秘めているポテンシャルを最大限に引き出すというのはどういうことか。

例えばガイアックスには「TABICA」という新規事業があります。
誰でも自分の好きなことや得意なことを体験として提供できるプラットフォームです。

現在TABICAでは、47都道府県全てで体験が掲載されています。
TABICAの体験の収入だけで生活し始めたホストさん(CtoCの提供者)もいます。

素晴らしいことです。
ただ、TABICAが目指す最高の状態。
TABICAのポテンシャルが100%発揮された状態というのはこんなもんじゃありません。

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TABICAのポテンシャルが100%発揮された世界というのは、

世界中の全ての人たちが、
自分の好きなことで稼ぎ、楽しみ、繋がっている
そんな世界です。


しかし、現実は、
そんな世界に到達するまでに数多くの壁があります。
いわゆる組織開発と呼ばれるような領域の課題や
基礎的な能力開発における課題。
その他数多くの、本来は事業の力を100%発揮するために、
その事業のメンバーが時間を使うべきではない壁が次々に訪れます。
そんな壁に邪魔されて、
人や事業のポテンシャルが秘められたままで終わってします。

そんなことにならないために、
事業部、子会社、投資先が抱えるHR領域の壁を、
横を伴走しながら壊していく。
それが私たちの役割です。

それぞれの人や事業が、最大の価値を発揮できる状態を・確実に・少しでも早く達成するために、伴走する。 


それが、スタートアップスタジオにおけるPeople Empowerment Teamのあり方です。 

育てるのではなく引き出す

管理するのではなく環境を整える
 



「優秀な人を採用できたね!」
ではなく、
「IPOを目指せる事業が生まれ続けているか?」
つまりは
「人や事業が使命と夢を実現し続けられているか?」
そこを使命に、これからスタートアップスタジオの支援部隊として、
精進してまいります。

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