マーケティングビジネス入門ー3(無料版)

 今回は第2回でも予告していた

・「プロダクト・アウト」と「マーケット・イン

・「販売コンセプト」と「マーケットコンセプト

・「マーケットコンセプト」から「カスタマー・イン」へ

 の3つを解説していこうと思います。

 前回の記事はこちら

「プロダクト・アウト」と「マーケット・イン」

 プロダクト・アウトの文字を分解すると「プロダクト」と「アウト」、日本語にすると「製品」と「外側」。ざっくり説明するとこれは「外側から売り込むことを目的」とした考え方で、独自の能力を活かして製品を作って市場で売る、つまり「これだけの商品が作れるから買ってください!」って会社側が発信するもの。例を挙げるとスマホとかはこれまで二つ折りのガラケーで全然生活できてたのに「こんなものを作りました!」って発表されてそこから今まで売れ続けてるのとかはまさしくプロダクトアウトの考え方を地でいってる。
(※まとめ:プロダクト・アウトは消費者のニーズよりも生産者側の考えによって売られる、いい製品を作れば売れるだろうという考え方

 このように簡単に単元ごとにまとめを作ったり詳しい情報を入れているものが有料版として毎週公開中なのでよかったら買ってみてください。

 じゃあマーケット・インはどうなのかと言われて(プロダクト・アウトの反対に消費者のニーズがあってそこに向けられたものじゃないの?)って考えた人、ほぼ正解です。これも分解して日本語に直してみると、「市場」と「内側」。つまり、市場のニーズを考えて、そこに向けて製品を開発する「顧客優先」の考え方。

 この2つの考え方でそれぞれ決定的に違うのは「製品志向」と「市場・顧客志向」なこと。いい製品を作れば売れると考えるのか、顧客が望むはずの製品を作れば売れると考えるのかの違い。

 もう少し複雑にするなら、需要を「作る」ために供給をするのが「プロダクト・アウト」で、需要を「満たす」ために供給をするのが「マーケット・イン

 じゃあこの2つはどう使い分けるのか。そこを考えるために次に書くのが「販売コンセプト」と「マーケットコンセプト」の考え方。

「販売コンセプト」と「マーケットコンセプト」

 「販売コンセプト」はプロダクト・アウト的な考え方の時に使う概念的なもので、既に製品があって、販売活動(セールス)をして、売上高から利益を出すことをここでは指す。

 「マーケットコンセプト」はマーケット・イン的な考え方の時に使う概念的なもの。まず顧客のニーズがあって、それをどうすれば満たせるか、どんな製品を作って売れば響くか、そういったことを考えて売り出され、最終的には顧客が満足できたかをもとに利益を考えることをここでは指す。

 シチュエーションで考えるなら、

いい製品が出来た!これならきっと売れる!よし、どうやって売ろうか?

 これは販売コンセプトに基づいて売る必要がある。

顧客はこんな商品を求めているから開発してみよう。出来た!じゃあどうやって売る?

 これがマーケットコンセプトを使わないといけない場合。

 でもこの販売コンセプトって確実に需要が生まれるような商品じゃないと売れないんじゃないの?

 ご名答!最近はあまりプロダクト・アウト的な開発はされなくなってきたので最近は顧客がどんな製品だと書いたくなるかを考えて売られる方に変わってきました。

 ここからは今回最後の部分、「マーケット・イン」から「カスタマー・イン」に向けてどう変わってきたかについて書いていきましょう。

コンセプトは少しずつ変わってきた。

①「作れば売れる」、供給よりも需要の方が高い「生産志向」から

②「いいものを作れば売れる!」、供給と需要が釣り合っている「製品志向」に

③「売る努力がないと顧客は買ってくれない!」、供給が需要を超えた「販売志向」になって

④「販売志向」が一般的となり企業の間ではPRをしなければいけなくなり、過度なコマーシャルや宣伝をしたことで反対に顧客から批判が増え始めてきた。

 身に覚えがないでしょうか、同じような商品を延々紹介されること。動画サイトとかを見ていても何回かに一度、何だこれはと感じるようなCMを見ていませんか?それです。

 そうなると完全にマーケティングの主導権は企業から消費者へとシフトしていきました。供給が需要をはるかに超えてしまいました。

⑤ 結果、企業が考えたのはマーケティングに「社会的価値」を付与すること。

 「社会的価値」とは、生活の質や環境のこと。

 企業はこれまでに「モノを売る」ことに注目してマーケティングをしてきた。でもこれってどうなの?といった考え方から少しずつ「利益を追求」することと「社会的責任」をセットで考えていくようになった。

 この「社会的責任」は地球に優しい製品を売る、とかフェアトレード製品を積極的に売るとかの環境にも優しい売り方をしていくこと。

 ということは、これまでは供給者主導になっていった売り方から消費者主導に変わっていき、売れるモノを作ったら売れる「プロダクト・アウト」の考え方から顧客が欲しいモノを作って売る「マーケット・イン」

 そして現在のマーケット、「市場」は小さくなり「顧客」に向けて製品が売られる「カスタマー・イン」の考え方へと変わっていきました。

・次回予告

 次回は

・戦略的マーケティング

 について書いていく予定です。

 質問や意見などがあればコメントをしてもらえると助かります!

 ではまた次の記事でお会いしましょう。この記事と同時に有料版の第4回を投稿するのでこのまま続きが読みたければそちらも使ってみてください!セットで読むとさらに効果アップ!

 第4回は本質的な部分について書き始めているので予習にでも使ってみてください!


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