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あまり目立たないが、東京の国際金融都市化に向けた重要な一歩だと思った記事

特に法令で定められているわけではないが、従来日本では委託者(投資運用会社)と受託者(信託銀行)双方が投資信託の基準価額と純資産価額を二重で算出・ダブルチェックしている。両者の値が一致しない限り基準価額を公表することができないのは、これまで先進国の中で台湾と日本だけだった。

この日本独自の慣習に対応するため、資産運用会社、信託銀行それぞれ基準価額マッチングシステムを開発し、人材を配置し業界全体としては高コスト体質となっていた。

そんな中、この記事で挙げられているサービスは二重計算という日本特有の慣習をテクノロジーによって排し、業界全体の効率化・高度化が実現し、さらには日本の資産運用業界におけるオペレーションをグローバルスタンダードに引き上げるための大きな一歩になるのではないか。

どちらかというと知る人ぞ知る業界における地味な記事に見えるかも知れないが、東京の国際金融都市化が叫ばれている昨今、こうした謎の日本特有の慣習を排しつつもクオリティを維持し、グローバルスタンダードのオペレーションに近づけていくことは、外資参入の促進にも寄与していくのではないか。この記事にそこまで興奮する人は多くはないかと思うが、この記事で書かれた取り組みはまさに業界の課題をテクノロジーによって解決するという、とてもエキサイティングな内容だと思う。

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