蘇州9

もうひとつのデザイン vol.314

留園にデザインをみました。

中国初蘇州。2日間して今年最後の猛烈な刺激をもらっています。連れて行ってくれたある女性は、日本の名だたる建築家が来ると中国の美やデザインについて案内して回る。文化事業のアドバイスをする知識人でありユニークで明るく元気な方。隈研吾さんなど、特に交流があるようで、こういう方が建築のデザインやそもそもの成立に大きく影響を与えているんだなぁと思いました。

そんな彼女と先日オープンしたd中国黄山店オーナーの左先生との交流から、丸々2日。夜の飲み会までお世話頂き、結果、猛烈な時間、彼女の考え、中国への解釈、僕がやっているd&dに対する進路について聞かせて頂きました。これもやはり縁でしかありません。

案内して頂いた留園は総面積約3万平方メートル以上の江南の歴史あるここ蘇州にある古典園林。奇石で名高い「太湖石」が多い。世界遺産でもある。さて、広大なを留園して頂き、彼女の特に面白かったのか「これは、当時はない」「これはもともとあったもの」など、「もとのものに付け足されたデザイン」の話が興味深かった。

自然な植物の生息ゾーンと、人工的な自然の再現としての庭園。そこに建てられる人工物としての建築。その関係についてあらためて意識しながら見ることができたと思います。

そして、しばらくして「デザインって何だと思う?」と質問を受ける。

とっさに聞かれて答えられず、しかし、しばらくしてはっきりとした答えが浮かびました。「この庭園の何をデザインと呼ぶか」ということです。

何度も今回、この「デザイン」に関することを書いています。それほど、中国の都市と郊外にデザインについて考えさせられるものが多かったのでした。極論、

デザインは自然界から生まれます。

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