慶応SFC(総合政策、環境情報)の英語問題は本文を読む前に解答可能?

先日、とある受験生に教えた所、目からウロコ・鳩が豆鉄砲を食ったような顔をしたので、公開してみる事にしました。

おそらくは多くの受験生も「そんなこと出来ないでしょ」「インチキ」「正攻法じゃない」と思うかもしれません。でも実際には、本文を読まずに設問をよーく見ると正解を導く事ができてしまうんです。(ヒントが少なく、できない場合ももちろんあります。)

まずはそのやり方を説明する前に、なぜ本文⇒設問の順番でなく、設問から出発するのか?の説明から。

■設問は本文の骨子である重要な部分にセットされる

出題者は受験生が本文をきちんと読めているか、を測るためには

・内容一致問題で本文の重要な部分を問う

・要約問題を用意する

SFCは前者。且つリード部付き。
内容一致問題で指定する単語、表現は本文においてとても大事な部分。

■本文には"文章のルール"がある

単語の使い方(語法)、1つの文の作り方(文法)にルールがある様に、文章の作り方・構成の仕方にも一定のルールがある ⇒小論文の書き方と同じ


<文章のルール>

・主題は一つ chief message main point main theme

・一つである主題の伝え方・表現方法は多様  

⇒同じ表現は繰り返さず、他の言葉に置き換えて伝える暗黙のルールがある

(同じ表現ばかり使う=頭の悪い奴、と見做される)

・伝え方・表現は一定の法則に従う 

 抽象&具体、自説&他説(他人の意見を引用して自身の意見を述べる、他人や一般の考えを否定して自身の正当性を述べる)演繹、帰納、弁証 etc 

筆者が最も伝えたい首尾一貫した主張(主題)が本文の中で形を変えながら繰り返される⇒本文の骨子である設問にも同じ現象が生じる

つまり

形を変えながら繰り返される本文の主題を設問から読み取る事で、本文を読む前に解答可能

というわけです。具体的には以下の順で解いて行きます。

【STEP1 】一つ一つの設問、注釈等の与えられた情報を『よく』読む

「サッと目を通す」のではなく、設問が指定している単語を丁寧に分析し、本文で展開されている内容について多くの情報を得る。

 ・本文の主題

 ・本文のキーワード(繰り返されている単語・フレーズ)

 ・本文の構成・流れ

 ・本文のジャンル

設問次第では、この段階で答えを出せる物も存在する。

【STEP2】 設問同士の繋がりを意識し、解答を予測する(出来る所まで)

 本文の主題が一貫している以上、設問も一貫する

 ⇒設問の正解となる選択肢も同様に、一貫する

例えば、設問の中で何度も繰り返される単語(重要度が高い単語)が選択肢にも使われている、筆者の主張と同義の品詞が使われている、他の設問・解答と同意の表現になっている(つまり主題が別の表現となって表れている)と言った法則を見抜き、解答を予測してしまう

 この段階で複数の解答候補が出る場合は、他の設問の指定を読む様にする

【STEP3】本文を読む

本文を読む目的は2つ
 ・STEP1,2で予測した解答の『確認作業』
 ・STEP1,2で解答に導けなかった設問の『情報収集』

STEP1,2で何に答えれば良いか・どの様な情報を拾えば解答を出せるかが分かっているので、全文を丁寧に読込む必要がなくなる。意味は拾うけど『これは解答には不要』と判断ができ、読むスピードが断然速くなる。

次回、解答例を紹介します。

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