ERから、私しかできない発信をしたい①
いつもお読み頂きありがとうございます。
先週以下の記事で
ER(緊急救命室)を題材に、私しかできない発信をしたい」
何を焦点にするかアンケートをさせて頂きました。
まずは
患者さんと医療者の会話場面に解説を加える形で
少しずつ書いていこうと思います。
音源付きの医療英語の時も
書きながらいい記事になっていきました。
このシリーズも少しずつ改良しながら
長く続けられたらと思います。
今日はエピソード1の1 甘い誘惑の
Huluで
5分37秒から6分24秒です
今日は1分未満の場面ですが、
意識のある状態でERに搬送された患者さんと医師の場面です。
手首の怪我をして運ばれてきた患者さんが搬送されてきました。
手首が切断に近い状況です。
Dr. Benton to the patient:
“Don't worry. Everything will be fine.
Sorry about the suit.
So is it just your hand? “
「心配しなくても大丈夫ですよ。全てうまくいっています。
スーツごめんなさいね。手ですよね?」
救急場面ではものすごい緊張と不安感で空気が張り詰めます。
そのような時には医師やスタッフは
患者さんの緊張を和らげようと声がけします。
スーツ汚れてごめんなさいねのような冗談も出ます。
救急場面こそ慌てない、怒らないのが原則なんです。
“Let's see. Right? Right, Let's move.”
えーっと右?右?
“Have nice, pleasant thoughts.”
「楽しいこと考えていて下さいね」
このセリフも状況見ながら患者を緊張させないようにしています。
“Let's have a CBC type and cross-match.
We got a pre- op here.
Notify the O. R, get us a room.
Call Vascular and call Orthopedic.
Tell them to come down now.”
「CBC、クロスマッチ、手術準備、手術室に連絡、血管外科、
整形外科の医師に連絡して」
これはスタッフに向けての言葉です。
CBCは白血球、血色素、血小板、ヘモグロビン等の血液検査です。
クロスマッチは手術で輸血が必要になるかもしれないため、
事前に患者さんに合った輸血を用意するための採血です。
手術室を確保してすぐに移動できる体制を作っています。
手の怪我が骨や筋肉だけでなく血管の縫合が必要であり、
血管外科、整形外科の医師に連絡するように指示しています。
スタッフそれぞれ役割の分担は決まっており
指示を受けた医療者が返事をしています。
“This is their lucky day. Mr. Wilson,,
your hand is barely attached, but it's gonna be okay. ”
「ウィルソンさん、かろうじて手はくっついてるよ。だから大丈夫」
手がかろうじてついていたこと、
専門の血管外科や整形の医師も手術できる状況を称して
lucky dayと表現しています。
“Give me an EKG and X-ray of his wrist and hand.”
患者さん声かけながら、スタッフに「心電図、手首のレントゲン」と
指示しています。心電図は術前の検査のためです。
“Can you feel anything in your hand? ”
「手を触っているのを感じますか?」
“No.“
「いいえ」
”We'll save your hand, don't worry.”
「治りますよ、心配しないで」
まずこの患一場面を選びました。
記事を書き続けていきながら
どんな場面を、どんなふうに書くのかが
定まっていくと思っています。
ぜひフィードバックやリクエストよろしくお願い致します。
今日もお読み頂きありがとうございました。
斉藤祥子