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便利さを追求すると人間は退化するのでは?

人の移動がない社会、にどんどん近づいているな、と思います。
今流行っている新型コロナの影響はもちろんあるけど、それは大きな流れの中の一部を加速したに過ぎないでしょう。
ちょっと大きなことを言いますが、人類全体で考えた時に、便利さの追求というのはもしかしたら退化なのかもしれないな、と感じています。

直近で考えると、感染の拡大を防ぐために、できるだけリモートで仕事しようぜ! という流れになっている会社も多いでしょう。
それ以前から、テレワークを積極的に導入したり、クラウドソーシングなどで部分的に外注するなど、オフィスでなくても仕事をできるようになってきました。
通信の環境としても、ここ10年の発達は凄まじいものがあります。
昔はインターネットで画像を開くだけで何分もかかったのに、今は動画がサクサクみられる時代です。
ありがたいけど、なんだか当たり前になってしまって、途中で少し読み込みが入るだけで我慢できずに閉じてしまったりするもんだから、慣れって恐ろしいですよね。

もう少し未来の話ですが、5Gの導入によってさらに通信速度が上がり、今までできなかった色々なことが実現するみたいですね。
個人的には僻地など医療従事者が不足している地域で、遠隔で診療が行えるようになるのをとても期待しています。
(現時点でもアプリで診察している病院もあるみたいですが)
たぶん、手術なんかもきっと、遠隔でできるようになるでしょう。
名医を求めて遠くの病院に行かなくてもよくなるのです。

通信の発展もですが、ロボット的なものの発展も目覚ましいので、これが組み合わさっていけば、医療従事者の数も今より少なくなって行くのではないかと思います。
実際、私が薬学生だった頃は「将来は調剤の機械化が進み、薬剤師の枠がへる」と言われていました。
私としては、減ったぶんだけ違う業務に当てる時間が増えるので、調剤そのものは機械化してもらった方がいいと思っていますが、まだその時代はきていないみたいですね。
まあ、大きい病院なんかは導入しているところもあるみたいですが、まだまだコストやスペースの問題とかで、普及は難しいかもしれません。
でもたぶん、その時代はくる、おそらく生きている間には、と思っています。

接客業も、どうなんでしょうね、服の販売なんかは逆に「過剰に接客されたくない」と思ってしまうところがあるので、むしろセルフにどんどんなっていくのではないでしょうか。
接客して欲しい人が行く店と、接客されたくない人が行く店、の二極化が進む気がします。
飲食とかも同じ流れになりそうですね。
作る人はいても、サーブする人や会計をする人は置かない店が出てくると思います。

物流に関してなのですが、コンテナごと運ぶ、みたいな大規模なものはちょっと先の話になりますが、宅配クラスのものはドローンが持ってきそうじゃないですか?
そもそもドローンなんてものが普通の人でも手に入る世の中になるなんて、ちょっと前までは想像できなかったんですが、空撮とかも当たり前になってて、びっくりです。
あとは何キロまで持てるかとか、バッテリーがどのくらい持つか、とか、考えるところはまだありそうですが、だいたい私が思いつくようなことなら、技術のある人が解決してくれると思っています。

大きな荷物を運ぶことを考えると、今私たちが使っている移動手段も含めて考えた方がいい気がします。
特に車での移動ですが、これは自動化しますよね、きっと。
そして車は所有するというより、「流れてくる車に乗る」という、電車とタクシーの中間みたいな位置付けになってくるんじゃないかと思うんです。
定額なのか都度払いなのかはわかりませんが、どっちにしろキャッシュレスでしょうし、自動で道に流れている車に乗って、自動で行き先に運んでもらって、また帰りも同じように流れてくる車に乗って帰る。
駐車場もいらないし、運転する必要もないし、事故もない。
これに物流が組み合わされば、仮眠をとりながら長距離を運転しなくても、自動で運んでくれるし、荷下ろしも行き先のロボットがやってくれる、みたいな状態になるんじゃないでしょうか。
これはまだまだ先で、生きているうちにそうなるかはわからないですけど。

なんてことを考えると、人間と人間が直接会わなければいけないことって、かなり限定されてくるな、と思ったんです。
もちろん「人と会う方の店」はどの業態にも残っているはずで、そちらを選びたい人もたくさんいると思うのですが、きっとコストの問題で人間を雇う方がかなり割高になってくるはずです。
つまりそういうお店を選べるのは、収入的に余裕がある人に限られるんじゃないかな、という気がしています。

車を買って乗る、っていうことが、今以上に贅沢で限られた人間しかできないことになるのかもしれません。

となると、いわゆる”普通”の生活では、家で仕事をし、ドローンで買い物をし、画面越しに人と会うような日々になるのではなかろうか、と思いました。コストもリスクも一番低いことになります。

外に出ることも、人に会うことも、もちろん完全に0ではないけれど、圧倒的に少なくなる。
とても便利ではあるけれど、なんだろう、星新一のショートショートみたいで、ちょっと怖い部分もあるなと思うんです。

今はまだ、リモートワークとかで通勤せずに仕事をする人が増えたとしても、その人も元々は学校に通ったりして直接人に会ったり集まったりする経験をしているわけだけど、将来教育も完全に家でできる状態になってしまったら、家族以外の人間に直接会ったことのない人が出てくるってことなのでしょうか。
そうなるともう、(今の結婚制度が良いかどうかはとりあえず置いといて)新しく家族を作ろう、みたいな気持ちはうまれるのかな? なんて思ったりするんですよね。

誰一人歩いていない中国の街からの中継を見ながら、ある意味これが未来なんじゃないかと、ちょっと思いました。
私は怠惰な人間なので、家から出なくて済むならその方がいい! と思っていたのですが、やっぱり人には直接会いたいなと改めて感じました。
あれですね、好きな人には会いたいけれど、そうでもない人や場所(仕事とか仕事とか仕事とか)には行きたくないってことです。

マスク、そろそろ流通回復するかな。
今日はここまで。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!