マガジンのカバー画像

不動産考察

14
日本の不動産に関する考察を連載形式で執筆していきます。時々専門的なことを書きますが、基本的には事前知識の無い方にも理解しやすいように平易な言葉で説明してきます。
運営しているクリエイター

2020年4月の記事一覧

激減する訪日観光客(2020年3月速報値)

激減する訪日観光客(2020年3月速報値)

2019年12月、中国武漢市でコロナウイルスの最初の症例が報告されて以降、「武漢が凄いことになっている」と他人のように見ていた世界中の人にとって、コロナウイルスの猛威は、今や正にそこにある危機となって襲い掛かっている状況です。

日本の観光産業も大きな打撃を受け、観光業、宿泊業とも総崩れの状況にあります。

コロナショックの影響にて、訪日外国人数が激減したということは感覚的には理解できるのですが、

もっとみる
コロナショックと賃料減免について考える

コロナショックと賃料減免について考える

コロナショックの影響で、不動産の借主(テナント)側が、店舗の休業による減収やリストラなどにより住宅賃料の支払いが厳しくなっている状況になっています。

不動産賃貸業つまり貸主(オーナー)側にとっては、このコロナショックの影響は、借主(テナント)側が一義的に影響を受けるものであり、賃料収入が得られると安泰というビジネスモデルなので、影響は間接的というのが本来的な賃貸借関係かと思います。

ただ、この

もっとみる
REITの賃料は大丈夫か?

REITの賃料は大丈夫か?

コロナショックによる緊急事態宣言を受けて、娯楽施設、飲食店舗などが休業を余儀なくされ、賃料の支払いに窮する例が相当出始めております。

3月31日には国土交通省が不動産関連団体に対して、賃料の支払い猶予の要請を行うに至りました。命令ではないものの、国土交通省は宅地建物取引業の主務官庁であることから、大手不動産会社(殆どが宅建業者)は一定程度の対応を迫られるものと考えます。

【2020年3月31日

もっとみる
日本でテレワークが浸透しない5つの障壁

日本でテレワークが浸透しない5つの障壁

コロナウイルスの影響で、大企業を中心としてテレワークにて業務対応する企業が増えつつありますが、緊急避難的な一時的な対応に留まっている企業が殆どではないでしょうか。

「会議もZOOMにてできちゃうし、テレワーク最高!」という前向きな方が増えつつあるのは非常に喜ばしいことであり、これを奇禍として変革していこう!と考える人が多く出始めています。

ここまでは「義務的テレワーク」のフェイズであり、今後は

もっとみる
コロナショックと不動産価格を考える

コロナショックと不動産価格を考える

コロナウイルスが猛威を振るう中、不動産業界でも価格7割下落論が大手不動産会社の幹部から指摘されるなど、総悲観ムードが漂っています。

今回のコロナショックが不動産価格に相当ネガティブなインパクトを持つことは間違いないです。

なお、私の立場を説明させていただくと、不動産価格が上がろうが下がろうが殆ど影響ないビジネスを展開しておりますので、不動産屋のアゲアゲ支持派でないという立場を冒頭で表明しておき

もっとみる