誘われてついていく

　自分からここへ行きたい、という欲があまりなく、昔から、出かけるのは誰かに誘われてついていくことが多い。
　２０代の頃、妹に誘われ、Ｖ系バンドのライブを見に行った。何組か出てくるようで、その中に妹の目当てのバンドがいて、けどいつ出てくるかわからないから、最初から見た。
　スモークがかかっていて、白っぽい幕が開き、白い衣装を着た男の人たちが出てきて、みんなお化粧をしていた。じゃじゃーん、と音が鳴ると、観客の、女の子ばかりだったんだけど、みんな手をひらひらさせたり、独特のかけ声を叫んだりしていた。
　Ｖ系のバンドはテレビでも見ていたし、ある程度知っているつもりだったけど、わたしは初めて生でライブを見たら、バンドの人たちの見た目にも、観客の女の子たちの独特の動きやかけ声にも、すごくびっくりして、面白い！　と思った。
　それから、妹とふたりで、Ｖ系バンドのライブにたくさん行った。ＣＤも買って、振りを覚えたり、ヘドバンしたりして、楽しかったなー。
　当時、好きだった曲は、メトロノームの「絶望さん」、ダウトの「フラッシュバック」、Plastic Treeの「真っ赤な糸」、サウイフモノの「BOMB × BOMB × BOMB」、ガゼットと、少女-ロリヰタ-２３区も好きだったなー。