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一人でも大橋トリオ

この人のアレンジにはいつも驚かされる。原曲の聴こえ方が普通の人と違うんだなきっと。カバー曲の解釈がとても勉強になる。特にメロディーへのコードの当て方。単にジャズ・アレンジという事だけでは語れないセンスに前々から驚かされていた。

オリジナル曲も多数あるが、カバー曲も多い。カバー曲シリーズのアルバム「FAKE BOOK」は三枚も出している。2014年にはこれまで彼が多産してきた作品をまとめた三枚組のBESTアルバムを出した。スタンダード、カバー、バラードと言うテーマで三枚にまとめたものだ。

私はオリジナルよりもカバーが特に好き。初めて聴いたのは「贈る言葉」のカバーだ。メロディーは変わってないが、テンポ、リズム、コードは変わってしまった。こんなに歌詞とメロディーが悲しい曲だったのだと改めて理解出来た。金八先生どころの話じゃない

そして、つい最近も驚かされた。ジブリのテーマ曲「風の谷のナウンシカ」のカバーだ。原曲よりもシンプルでゆっくり。新たなコード解釈。森の香り、そよ風、葉の揺れる音をイメージしてしまいそうなナチュラル感が見事に表現されている。

大橋トリオの歌い方が少し、ぼんやりと優しい歌い方なので、どの曲も同じように聴こえてしまう部分もあるかもしれない。でも作品の創造意欲は高く、多産だ。アルバムの数も多い。音楽のカラーは昔から大きく変わったところはない。アコギ、エレピ or ピアノ、素朴なナチュラル系のドラム、ベースはウッド・ベースが多いくらい。素朴系バンドのサウンド。ジャズに近い印象を受ける音質だ。

ボーカルも力みの無い歌い方で。楽曲は耳疲れすることはない。

彼の音楽スタイルはいつも、力みがなく、変なこだわりも感じない。オリジナル、カバーと言うこともこだわってないから、作品をどんどん作っていけるのかなーっと思ったりする。

ただ……積極的にファンになって新作を楽しみにしてる……ってわけではないのはなぜなんだろうと、いつも思ってしまいます。







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