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6th album 「Nageia/C」

6th albumです。今たで2𝑖ndだの-𝑖stだの蚳の分からない数え方をしおいたしたが、分かりにくいし毎回考えるのも面倒なので普通に数えるこずにしたした。

アルバム情報

タむトル: Nageia/𝑖
アヌティスト: Иagi
ゞャンル: Other
リリヌス幎: 2019幎

å…š12曲
1. concept
2. Laboratrica
3. currents
4. 雚倩・流転
5. 街 (CMYK)
6. Field-8
7. Γ
8. ░▒░▓█▓▒▓▒▒░
9. C

Bonus Track
10. 雚倩・流転 (ver. 0.9 春霖)
11. currents (demo ver. 2.0)
12. Field-8×10⁶

セルフラむナヌノヌツ

これは6th アルバムだ。ちゃんず数え盎しお2nd アルバムのリリヌス幎は2019幎だ。今幎のうちに5぀もアルバムを出しおいる。別名矩も入れれば6぀、シングルも含めれば7぀になるし、1stアルバムは今幎リテむクしお再リリヌスした。もしかしお、今幎もっずもアルバムを出したアヌティストなのでは今たでのアルバムは有り合わせの楜曲を寄せ集めただけのもので䜜るのにそれほど苊劎はなかったが、このアルバムは2019幎に発衚された曲のみから構成されおいお、完党に新䜜。今幎いっぱいを䞞々この䜜品に費やしたこずになる。

「C」をコンセプトにしたコンセプト・アルバムずいう䜓で䜜ったけれど、圓のコンセプトはほが意識されおいない。「C」をコンセプトに眮いたのは私が興味を持぀ものはCが倚いchemistry, cube, communityなどず思ったからだが、そんなにアむデアが広がらなかった。ただ、代わりに䜕重にも意味づけされた「C」を象城ずしお、様々なものを織り亀ぜた、雑に蚀うず「䞇物」ずいうような感じのするアルバムを意識しお䜜った。偶然にも“creation”ずいう英単語も「䞇物」ずいう意味を有しおいるらしい。

そんなやたらず壮倧なこの䜜品は「䞇物」を意識しながら過ごした私の2019幎を䞞々反映しおいる。したがっお、幎末にはただ早いけれども私の2019幎を振り返りながら各楜曲に぀いお説明しおいきたいず思う。

たず、今幎はTVアニメ「けいおん」10呚幎からスタヌトした。これが想像以䞊にビッグな存圚だった。自分も幌い頃から名前は耳にしおいたが、本線は䞀切芳たこずがなかった。実際に芳おみるず今たで意識しなかった「ロック」や「バンド」ずいうものに興味が湧いた。たた、私が以前から泚目しおた「がっち・ざ・ろっく」の単行本も発売され、ロック的な事象が私を取り巻いた。

そんな䞭䜜成されたのが「雚倩・流転 (ver. 0.9 春霖)」であった。䞻にSNS等で日々投皿される悲劇や矩憀やらを歌にしたもので、2017幎からのMastodon流行の流れを汲んだものずなっおいる。

ロックず蚀われるず私はすぐにアメリカ民謡研究䌚のHaniwaさんを思い出す。Haniwaさんの䜜る音は私の理想的なロックに近い。そのため党䜓的に音は激しく歪んでいるが、Haniwaさんの曲にはそれほど近づかなかった。初めおロックを䜜るずこずなったので新たにギタヌの音源を甚いたが、自分のパ゜コンだず重すぎるため以降盎接は䜿甚しおいない。けいおんに倣っおシンセパヌトを入れるか悩んだけれど、がっち・ざ・ろっくでは4ピヌスバンドが䞻圹だったためシンセはなしになった。なお「雚倩・流転」はその埌アレンゞを少し倉えお完成させたバヌゞョンである。

ただ、けいおんの圱響はこれがメむンではなく、むしろ平沢進ず遭遇させたずいう点が最も倧きい。平沢進の名もたた以前から耳にしおいたが、その時は珟圚ほど匷烈な興味は沞かなかった。平沢ずいう名を久々に耳にし、埩習するように調べおみるず今たでにないくらい奜みにぎったりず嵌る音の数々ず出䌚った。ずりわけ栞P-MODELは非垞に気に入いった。

結果生たれたのが「Field-8」である。たた、この時期䜜っおいた他のアルバムの曲も栞P-MODELの圱響が匷い。この曲は私が昚幎手に入れたiPhoneのGarageBandでアルペゞ゚ヌタ―を入れた状態でピアノを挔奏したこずに起因する。アコヌスティックな音がシンセ的なメロディを奏でる異様さが面癜かったためそれをMuseScore䞊に再珟した。そのたたの勢いで曲も歌詞も出来䞊がった。そのため歌詞の内容は完党にフィヌリングである。おおたかには街には色々なものがあるよねずいうような内容である。圓時P-MODELの「LAYER-GREEN (ver. 1.05 Gold)」を奜んで聞いおいたため、党䜓的にその枅々しい雰囲気が写った。もちろん䞭間のギタヌ゜ロはデストロむギタヌからの圱響である。ただし、シンセを䜿う代わりに今たで䜿わずじたいだったGraceずいうサンプラヌでギタヌやピアノの音を打ち蟌んだ。
「Field-8×10⁶」はロックアレンゞの「Field-8」をよりテクノポップっぜくアレンゞしたものである。

けいおんが私にもたらしたのは平沢進だけではなく、「CD」ずいう媒䜓も同様であった。出来心からけいおんのCDを買い、それが今幎のアルバム制䜜ラッシュずなった。しばらくは䞭叀ショップでCDを探し回っおいたが、平沢進や栞P-MODELのCDはそう店頭では売られおいない。そこで初めお自力でネットショッピングも行った。そこでアルバムずいう音楜の圢匏に出䌚い。自分もアルバムを䜜りたくなったのだった。

私の物欲は止たらず、過去に買えずにいた䜜品を調べ䞊げお買おうずする。結構な散財ずなったため来幎からは蚈画的に消費しおいきたいが、そういった「過去を振り返る」行為は意倖な結果をもたらした。アルバムを買うずきも䜜る時も過去を振り返る。その過去は私が曲を䜜り始めた時ず私がVOCALOIDから最も衝撃を受けた時たでに遡及しおいった。

そうしお生たれたのが「Laboratorica」である。「Laboratorica」ずいうは“Laboratory”の圢容詞圢“Laboratoric”にElectronica的な雰囲気で“a”を付け加えたもので、か぀お非垞に掻発になり自分にも倚倧なる圱響を䞎えた「感性の反乱β」や「アンダヌグランドボカロゞャパン」を自分なりに名付けたものである。以前からそういった曲は「研究宀感」ずでもいうような独特のものを感じさせるが為の呜名である。そういった経緯からこの曲は党䜓的にATOLSさんからの圱響が匷い。特に、私が初めお聞いた「プリセット」ず最近最も衝撃を受けた「䞇象突砎」からの圱響が倚い。たた、自分の過去の曲「倱敗」からも圱響を受けおいお、音源や補䜜方法はそれに近い。内容はVOCALOID圏に぀いお謳った歌だが、最初は砂挠モチヌフだった。砂挠はもうやり尜くされおいるので森に倉えた。結構気に入っおいる。

たた自分の聎いおきた曲を探っおいくず今床は別の方向ぞたどり着いた。珟代音楜や自動挔奏ピアノの類だ。私がYoutubeで「すごい曲」ず怜玢しおマルカンドレ・アムランの「サヌカスギャロップ」を芋぀けた時の満足感は忘れられない。最近にもお気に入りの珟代音楜に出䌚った。名を「ピアノ・メディア」ずいう。䜜曲は䞀柳慧氏。

それに圱響されお䜜ったのが「Γ」である。ピアノ・メディアはミニマルな構成の曲で少しず぀収斂しおいくように展開しおいく様ず怪しげな音色がかっこいい。自分もかっこいいミニマルピアノ曲が䜜りたいずいう単玔な衝動によっお唐突に䜜られた。元々アルバム収録予定ではなかったが、「Γ」なんおタむトルを付けおしたったために入れざるをえなくなった。最近出した曲の䞭でもずりわけ評刀が良い。ちなみにピアノ・メディアは「機械的フレヌズを人間が匟く」ずいう機械に察抗した曲だが、この曲は端から端たで党お機械である。

しばらくそうしお過去に聞いおきた曲を振り返っおいるず唐突に久しい名前が珟れた。怎名もたである。今幎6月頃にロスト・アルバム「故に。」の発売告知ずそのリリヌスパヌティヌのクラりドファンディングが開始された。怎名もたずいえば私が音楜掻動を始めるきっかけになった人物でもある。

そうしお人生䜕床目かの怎名もたずの遭遇によっお珟れたのが「currents」である。圌の曲を聎き始めたのが2015幎の始めのこずでその数ヶ月埌に圌はこの䞖を去り、私は音楜を始めたのだが、その時点で既にサビのメロディヌずおおたかな歌詞は決定しおいた。ただし、ただ圓時の自分からするずしっかりした歌を䜜るのは技術的に難しかった。ただ、今幎からしっかりした構成のある曲を䜜るようになり、ここぞずばかりに䜜った。今回のアルバムはこの曲に限らず以前からのアむデアを持ち越しおきたものが倚い。元々のアむデアが怎名もたリスぺクトだったため、党䜓ずしおも怎名もたリスペクトな雰囲気を纏った。「currents (demo ver. 2.0)」はこの時midiでベタ打ちした曲の䞋曞きの雰囲気ずスネアの぀たづき具合が気に入ったので別アレンゞずしお収録した。

既に7月ごろにはアルバム党䜓的な方向性が決たり、既にゞャケットも補䜜しおいた。が、なかなか曲ができず焊りを感じおいた。そんな䞭生たれたのが「░▒░▓█▓▒▓▒▒░」である。このアルバムの䞭で唯䞀読みの分からないタむトルだ。私の曲ではむしろこういうの方が䞀般的でもある。この蚳のわからないぐにゃぐにゃ゜ングは私の想像しおいたよりも奜意的に受け止められたようで、再生数が倚い。このぐにゃぐにゃはピノキオPのMVなんかで時々出おくる画面䞊を3Dオブゞェクトが倧量に流れおいくような、あるいは珟実ずしお人、物、星、時などがひたすら流れおいる様子を盎接音に写し蟌んだものである。テヌプディレむのVSTがなかったらこうもぐにゃぐにゃにはならなかったので補䜜者には感謝しなければならない。

さおただ実珟し忘れおいるアむデアはあるかずいうずあり、それが「街 (CMYK)」である。CMYKずいうサブタむにしたのは単にこれがCずいうアルバムだからに他ならない。CMYKなのでアコヌスティックな音だけで構築するずいうコンセプトを基に䜜られおいる。元々はサカナクションから圱響を受けたもので、「赀青青青青癜」ずいうフレヌズをひたすら繰り返す「Aoi」っぜい曲ずいうアむデアで2017幎頃から存圚しおいた。ただそれだけだったので、別のアむデアず合䜓させた。それは街䞭、屋倖で録音をするずいうものである。楜噚など匟けないので実際に録音したわけではないが、それっぜい感じになるようなミックスに挑戊した。成功したかは分からないが、街の遠くの方から音楜が聞こえるような感じにはなったず思う。ちなみにこの曲は未完成で、「街 (RGB)」などの続線を予定しおいるが䜜らないかもしれない。

最埌に䜜ったのが「C」で、タむトル曲でもある。アルバム党䜓を通しおそうだが、この曲にもいく぀か新たな詊みがある。たずヒップホップっぜい曲。最近のHaniwaさんの曲や私が䞭孊生の頃の冬に出䌚ったmayrockさんの楜曲等をヒントに䜜った。ピアノをサンプリングする構成ずなったが、このピアノフレヌズはSonicPiずいうの゜フトりェアを䜿っお生成しおいる。たた、UTAUによるラップにも挑戊した。音の長さやピッチの埮調敎は苊難を極めたがなんずか完成した。「ラむブストリヌミング 配信する宇宙人」ずいう今幎の䞭皋に思い぀いたリリックのためにこの曲は存圚しおいるようなもので、党䜓ずしおは「むンタヌネットず生掻、いわゆる珟代」ずいうような冒頭に述べた「䞇物」感を醞し出しおいる。ただ、なるべく普遍的な歌になるように商暙のような非垞に限定された具䜓的な名詞の䜿甚は避けた。

今幎はむベントは盛りだくさんだったが、心はむしろ倱われおいく䞀方だった気がする。普段は特に蚀及しないが、受隓生ずいう立堎だずか、䞀幎を通しお次々に抌し寄せるむベントごずが既に「決たっおいる」ずいう雰囲気、浪費される金や時間などに意識が匷く向いおしたい、さらにコンセプト・アルバムの補䜜によっお䜜れる䜜品に制限がかかったこずでストレスの䞊手な発散ができなかったこずが原因だったず思う。でも、決しおこのアルバムを埌悔しおいるわけではない。むしろ今たでにないものができたず思っおいる。

思ったよりも䞀幎のたずめにならなかった。ずかく「䞇物」感に終始した䞀幎だったが、次の幎はもうちょっず自分のこずを気にかけたいず思う。

圓然ながらCの次はDだ。

远蚘(2019.11.25):「concept」 に぀いおの説明が無かった。これは私が小孊6幎生ぐらいの時に思い぀いた「メトロノヌムの音だけで曲を䜜る」ずいうアむデアを圢にしたもので、その名の通り玔粋なコンセプトの塊である。小孊6幎生の頃からずいうので、ある意味このアルバムの䞭で䞀番補䜜期間が長い䜜品かもしれない。