【出産】オランダの考え方から学ぶ【育休】
妻とともに足しげく通った産婦人科の掲示板に、助産師を目指す方の海外留学のレポートがありました。そこには、オランダにおける出産のサポート制度についてまとめてありました。そして、育児、育休についてはどうなのかと思い、調べてみました。ここに記録しておきます。
□オランダの出産について
オランダでは、産後すぐに産婦さんは自宅に帰ります。日本では1週間程度入院することが当たり前ですよね。でもオランダでは、出産後、健康状態に問題がなければ、自宅に帰ることが当たり前なんです。
これには、産婦さんは、病気ではないという考え方が浸透しているからなんです。ヨーロッパ各国も同じような認識でいるようですね。
では、自宅に戻った後、あるいは自宅での出産をした産婦さんには、どのようなサポート体制があるのでしょうか。
□クラームゾルフ
そこで登場するのが、クラームゾルフという制度です。クラームゾルフとは、産後ケアを専門に行う国家資格をもった方が、産後8日間、毎日自宅を訪問し、産後ケアをしてくれるんです。
産後ケアは多岐にわたります。新生児の発育チェックやお世話の仕方はもちろん、悪露の処理、洗濯などの身の回りのこと、来客のお茶出しやご飯の支度まで、サポートしてくれるんです。
クラームゾルフは最も基本的な保険でカバーできるので、無料なんです!
□父親の産後休暇を見る
さて、オランダの父親は、産後休暇として5日間、取得することができます。日本の場合、産前産後補助休暇として、合計で7日間取得できます。このことから、実はオランダの父親の産後休暇が十分ではないように思えてきます。
また、ヨーロッパ各国における父親の産後休暇の取得平均は、2週間程度という試算があり、オランダはヨーロッパの中でも、父親の産後休暇が短いと言われています。
しかし、オランダでは、残業をするという考えはなく、クラームゾルフが来ていない時間帯は、十分に父親がサポートすることができます。また、家庭の事情をオープンに話す文化もあるため、産婦さんがいる場合、在宅勤務や時短勤務に切り替えて、ケアを積極的にすることができます。
制度にも、試算にも現れてはいませんが、十分にケアしている実態が見えてきました。
□日本の父親を考える
私は、急な一度を除き、定期健診は、時間休や年休を取得し、すべて一緒に行かせてもらっていました。妻が産気付いたときから、出産して、入院し、退院するまで、ほとんどの時間、一緒にいさせてもらいました。助産師さんから沐浴の仕方や泣き止ませるコツなどを、妻と一緒に聞くことができました。
さて、オランダと比べて、産前産後補助休暇を取得する制度がありながら、取得するとしても、出産の前後だけではないでしょうか。立ち会うために取得したお休み分、残業した方もいるかもしれません。
正期産といって、37週を越えると、健康状態に問題なく産まれるとされており、出産日は予定でしかありません。それまでに、仕事の量をセーブしたり、マネジメントすることが大切です。
・寝息がうるさい。
・足音がうるさい。
・余計なことしないで。
上の3つは、入院中(退院した後も)、妻からかけられた言葉です。正直なところ、イラッとしました。しかし、マタニティブルーや産後クライシスといったように、ホルモンバランスが急激に変化するため、仕方のない部分なんです。
父親として、子どもを可愛がり、お世話をするのも大切ですが、夫として、妻を受け入れて、支えようとする姿勢を大切にしてほしいです。決して驕らず、感謝の気持ちを伝えながら。
□オランダの育休について
オランダで認められている育休期間は、26週(6.5カ月)です。日本の場合、1年取得することができます。ここでも、オランダが少ないように思えてきます。実は各国の育休制度はまちまちで、意外にも日本の制度は、日数が多い部類にあたります。アメリカには、有償の育休制度が設けられていないそうです。
もう少し詳しくみてみます。
オランダ:子どもが満8才を迎えるまで、26週(6.5カ月)分
日本:子どもが満1才を迎えるまで、1年分
これを見ると、子育てに関して、休みが長ければよいということではないように思います。特に、8才を迎えるまで育休を取得できるというところは、非常にいい制度です。
また先程の章にもあったように、フレキシブルな勤務形態と周囲の人の理解によって、育休を取得しなくても、子ども、家庭との関わりを密にできるのです。
ちなみに、学校の教職員に関しては、満3才になるまで、3年分
ただし、2年目以降は、給付金はなし。
学校で子どもとともに学ぶ者として、育休を取得したいという考えもありました。ただ単に、職場に行って仕事をしているだけでは、得られなかった情報もあり、育休取得について、深く考え、実行に移しています。
□日本の男性育休のついて
日本の男性の育休取得率が6%であり、依然低い状態です。しかし、満1才という点以外においては、1年取得することができ、給付金も受け取ることができます。なかなか優秀な制度に思います。
それでも取得率が低いのは、フレキシブルな働き方の対応ができなかったり、育休制度を知らなかったり、周囲の理解が得られなかったりと、社会構造や文化の影響がある気がします。
自分の子ども育ててイクメンって意味分かんない。(ハライチ 岩井さん)
少し話題になった言葉です。確かにイクママとは言わないですよね。
ただの子どもストーカー。ほんまにチャンスがあれば一緒にいたい。育児してるってかんじじゃなくて、あそんでもらってるみたいな。(NONSTYLE 石田さん)
この心構え…というか人間性ですよね。
働き方や周囲の理解が変わるのを待つのではなく、自分から動き出してほしいと思います。私も、育休取得について、また更新していきますね。
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