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不妊治療

不妊とは、一般的に1年間、妊娠に至らないのことです。

日本では結婚してから出産するという文化が、ここ数年では定着しています。「できちゃった婚」と揶揄していたことも拍車をかけ、結婚前に妊娠することは、非難されるものだと考えている人も少なくないようです。実際、初婚年齢が上昇することで、加齢により、妊娠しにくくなっているという統計データもあります。

私たち夫婦も不妊治療のクリニックに通いました。次のステップに進もうとした矢先に、自然妊娠が分かり、子を授かることができました。しかし、年々不妊治療の数は増え、「試験官ベビー」と揶揄された存在が増えていることも知られています。

□不妊治療の大変さ

体外受精には、いくつかの段階があります。試験官ではなく、培養して、凍結して…という手順を踏むことは、不妊治療をしている方、検討している方は知っていると思います。

しかし、これだけの割合で、体外受精によって子を授かることができ、育てているとは思ってもみませんでした。40人のクラスなら、その2、3人は体外受精によって誕生したということになります。

ただ、その治療費は高額にも関わらず、成功率は一般的な妊娠と同じくらいだということです。また、時間的な縛りもあります。夫の精子は新鮮でなくてはいけないこともあり、夫婦でとりくむことが求められます。さらに、問題とされてきたのは、保険適用外だということ。一回の体外受精で成功するしないに関わらず、十数万〜数十万円程度かかります。

少子化が叫ばれる中、経済的余裕が生まれるまで時間がかかり、結婚が遅れ、自然妊娠の望みが薄くなることで、不妊治療に入り、再び経済的、時間的な余裕をなくしていく…そのため、治療継続を断念する夫婦も多いと聞きます。

□不妊治療の保険適用に向けて

少子化社会対策大綱に挙げられた支援を実現に向けて動き出しています。不妊治療を進めている夫婦にとってはありがたいものです。ただ、付け焼き刃だけでなく、結婚が遅れてしまう最大の要因である経済的な不安を払拭するための施策が求められます。

不妊治療については、自分も経験したこと、あるいは調べたこともあり、熱が入りがちです。不妊の3割〜5割程は、男性側に問題があるものという統計データもあります。

孫の顔が見たい…というプレッシャーに押しつぶされる夫婦、特に女性もいると思いますが、そういったデータを知らない人からの言葉はつらいものがあります。「昔の(今も?)、男の子を産め」に似ているような気がします。実際は、男の子の性染色体は男性しか持っていないため、姑から見た嫁のせいでは決してありませんからね。

今後の施策に注目です。

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