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「Go back to Africa」ヘイト投稿をAIが自動検出すると…

外国にルーツを持つ人達に、「国へ帰れ」と最低のヘイトスピーチを浴びせかけることは、日本だけではなく世界各国で問題になっています!


DMG(デジタルマーケティンググループ)の佐藤です。
今回は、2019年カンヌライオンズでCreative Data部門でグランプリになった
「Go back to Africa」をご紹介します。


北米地域では、平均するとTwitter上で3分に1回「Go back to Africa(アフリカへ帰れ)」と書き込まれるという!

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黒人系の旅行者のためのコミュニティ、Black & Abroad社によるアフリカの観光キャンペーン、Go back to Africa。
Black & Abroada社は、データに基づいたクリエイティブエージェンシーFCB/SIXと提携し、
SNS上に「Go back to Africa(アフリカへ帰れ)」と書き込まれると、AIが自動検出。
「Go back to Africa」以外の文言を削除し、背景にアフリカの美しい風景や観光スポットなどの写真を反映しポジティブな意味に変換し投稿するというもの。
ハッシュタグ#GoBackToAfricaからGo Back To Africa.com の新しいウェブサイトへと誘導します。


アフリカの54カ国を紹介し、投稿される写真には、黒人系の人物が写っている。これは「観光写真=白人」のイメージを変えていくという意味合いも含まれているという!

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Go Back To Africa.comは、旅行に興味のあるアフリカ系アメリカ人を特定し、その人たちにリーチするためのもの。
このキャンペーンでは、アフリカの54カ国を紹介しています。
旅行業界の白人旅行者への偏見に対抗するように設計されたこのサイトでは、投稿される写真に、黒人系の人物が写っている。

このキャンペーンの最終的な目標は、「アフリカに帰る」ということが何を意味するのかについて、黒人旅行者の間で障壁を取り払い、コミュニケーションを促進することです。

オンライン上に存在する憎しみに満ちたコンテンツを置き換え、葬り去るために意図的にデザインされた大量のコンテンツによって、
アフリカ大陸に対するネガティブな認識を無くすためのムーブメントを巻き起こすことを目的としています。


新たなテクノロジーで"Go Back To Africa"というフレーズを復活!

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新たなテクノロジーで"Go Back To Africa"というフレーズをポジティブな意味として復活させ、ネガティブなメッセージに対して、アフリカ大陸の多様性を祝福するアクションに変換する。
アフリカを旅するアフリカ系アメリカ人のポジティブなイメージを インターネット上に氾濫させ、アフリカに戻ることは素晴らしい経験になるという
ヘイトな世界を180度変えるプロジェクトが、Go Back To Africaの本質なのかもしれません。

新たな価値の創造を称えるために、カンヌライオンズ2019のCreative Data部門でグランプリになったのかもしれません!

テクノロジーとクリエイティブを組み合わせ、それぞれのメッセージを共有することでグローバルな驚きと共感を生み出している。
SNSのネガティブワードをプログラマティックに抽出し、それを商品やサービスで解決できる文脈を生成する。

新たな価値の創造こそが、私たちが学ぶべき点であり、目標とすべき、良い事例だと思います。

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