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マカオの医療と病院について

マカオ政府は「適切な医療、予防優先」の衛生政策方針をモットーとしています。
市民の総合的な生活の質のアップ、医療システムの最適化、そしてサービスの向上を目指し市民の健康向上に取り組んでいます。

マカオには現時点で5ヶ所の病院、702軒の一次医療サービスがあります。
2017年時点では1,730名の医師、2,397名の看護師がいて前年比で0.2%と2.3%増加しています。
1000人辺りの人口比では医師が1:2.6、看護師が1:3.7となっています。

マカオの医療衛生サービスは政府系と非政府系に分かれています。
政府系の主要サービスは一次医療サービスの為の保健センターと専門医療サービスの仁伯爵綜合醫院(通称・山頂病院)になります。
非政府系では政府や団体から資金提供を受けている鏡湖醫院、科大醫院、工人醫療所、同善堂醫療所などがあります。また個人クリニックや実験室が提供する医療サービスもあります。
基本的に保健センターと善堂醫療所のサービスは無料となっています。

●医療衛生資源

政府は充足した医療衛生資源を投入し、継続的に医療サービスを向上させています。
2017年の衛生局に対する総支出は66.3億MOPで前年に比べて5.19%増えています。

2017年末までにマカオの全ての病院はのべ1,698,346人へ診察を行い、473,110人へ救急診療を行いました。
2017年の死亡率は3.3%、また1歳以下の幼児の死亡率は2.3%です。
出生時平均寿命は(2014-2017年)男性は80.3歳、女性は86.4歳と世界でもトップの水準となっています。

ICD10 国際疾病分類第10版 (ICD-10)の分類ではマカオにおける死因の第一位は腫瘍、第二位は循環器系の疾病、第三位は呼吸器系の疾病となっています。
2017年の統計資料ではこの三種類の病気が原因で亡くなった人の割合を全人口から見るとそれぞれ34.8%、24.7%、19.2%となっています。

●健全な医療ネットワーク

WHOの提唱する「すべての人のためのヘルスケア」を目標に衛生局は各区に保健センターを設立し、保健センターを医療ネットワークの基礎単位として、全市民が誰でも家の近くの保健センターで医療サービスを受けられるようにしました。

マカオには現在7ヶ所の保健センター、3ヶ所の保健ポイントがありマカオ島、離島部の各区で市民に成人の健康、子供の健康、口腔歯科、学童保健、産前の健康ケア、女性の為のケア、東洋医学や針灸、心理カウンセリング、禁煙カウンセリング、新生児聴力検査、体格検査などのサービスを提供しています。

保健センターは市民に無料の衛生保健サービスや家庭訪問、仲介サービス、ワクチン接種、医療ソーシャルワーカー、心の健康ケア、禁煙カウンセリング、その他のサービスを行っています。
マカオの合法的な住民ならば年齢や職業を問わず保健センターや保健センターから紹介された仁伯爵綜合醫院でサービスや検査が無料で受けられます。
仁伯爵綜合醫院のサービスは政府の定めた対象以外の人は費用を支払う必要があります。
マカオ市民が支払う場合の費用は安く、非市民が支払う費用は比較的高額となります。

加えて政府は非営利団体とも協力し市民の為に専門医療(入院、救急、心臓手術等)、一般歯科、リハビリサービス、ホームケア、子宮頸がん検査、心理ケア、病人の輸送、デンタルケアの提供をしています。
また、エイズに対する教育や喫煙問題に対する教育などもしています。

2009年から政府は「医療補助計画」をしています。毎年マカオの永住権を持つ全ての住民に医療券を発行し健康に対する意識を高め、また医療費に対する補助をしています。

さらに中国本土とビジネス協力協定を結び食品の安全性、検査検疫、漢方薬の発展、薬品管理、医学教育や訓練など様々な分野で協力し合いマカオの衛生事業の更なる進歩と発展に力を入れています。

●公共衛生と疾病予防

2017年9,917例の感染症強制申告がありました。
その中でも多かった3つはインフルエンザ(4,110例)、エンテロウイルス腸道病毒(3,398例)、水疱瘡(697例)です。
さらに11例のデング熱輸入症例、6例のデング熱マカオでの感染症例、1例の百日咳、1例のクロイツフェルトヤコブ病、3例のレジオネラ症、33例のエイズウイルス感染がありました。
H7N9鳥インフルエンザ、MARS、エボラ出血熱の感染報告はありませんでした。

公共衛生の確保の為に公共衛生研究所は食品、水質、薬物及び臨床サンプルの化学的及び微生物検査、感染症進行に関する化学診断などを行っています。
2017年は91,365個の様々な種類のサンプルの検査を行い検査総数は308,269個にもなりました。

●マカオの主要な病院

仁伯爵綜合醫院

仁伯爵綜合醫院は公立病院です。先進設備を備えた現代病院で外来、入院、救急やその他専門サービスを提供しています。
外来は39もの項目があります。2017年のベッド占有率は82.72%、平均入院日数は10.53日でした。

2017年末まで387名の医師、1,033名の看護師、病床総数906床(795床の入院ベッド、111床の非入院向けベッド)、外来総数はのべ410,474回、救急総数は311,745回、入院患者は21,535人でした。

仁伯爵綜合醫院は以下の人に対し無料でサービスを提供しています。
マカオ市民の妊婦、10歳以下の児童、正規教育中の小中学生、教職員、感染症の患者、薬物中毒者、悪性腫瘍の患者、精神疾患の患者、囚人、65歳以上の者、経済的困難で仁伯爵綜合醫院の医療費が支払う能力の無い者、社會工作局が発行した経済状況証明書を持つ者、障がい者の証明書を持つマカオ永住権所持者。

鏡湖醫院

鏡湖醫院は非政府系の病院で鏡湖醫院慈善会に属しています。
設立は1871年で中華系が設立管理する慈善病院です。
現在、鏡湖醫院は近代的な教育病院に発展し医療、予防、教育、研究を行っています。
2017年の職員数は1,928人、その中で医師は356名、看護師は581名、技術スタッフは328名、その他のスタッフは663名になります。

鏡湖醫院には4つの外来と2つの緊急部門がマカオ半島とタイパ地区にあります。
2017年全院に於いての緊急治療はのべ132万回。平均すると毎日4,028回の診療を行っています。

科大醫院

科大醫院は2006年3月に正式に成立しました。マカオ科技大学基金会に属している現代的総合病院です。
それと同時にマカオ科技大学漢方薬学院、健康科学学院、薬物臨床施設もあります。
病院内には西洋医学の各種外来、優秀な臨床センターもあります。

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