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彗星戦決勝を観戦して~おしゃれカフェでの真剣勝負~

この記事は以前Twitterでアンケートをとった棋譜講評ではなく、単に観戦者としての私の感想文です。記事内に連珠の図は一つも出てこないのでご了承ください。

まずは彗星戦の対局者のみなさま、配信運営に携わった方々に感謝したい。特に配信してくださったねこまど様と、今大会選手でもあり、会場の深川いっぷくをご提供いただいた藤田二段、ありがとうございました。

私は普段こういうときにプレイヤー側としてしか立ったことがなかった。それゆえ配信を見るだけというのは新鮮な体験だった。楽しい。超楽しい。感想はこれに尽きる。世の中に数多の「観戦コンテンツ」があることは知っているが、正直にいって「野球は打って投げて走るもの」「将棋は指してこそ」という考えが、みるーじゅという観る連珠ファンが浸透し始めてきた今日でさえ私の中では根強かった。「見るのもいいけどやっぱりやるのが一番楽しいよね」という考えが根底にあり、これは現在の特にベテランの連珠プレイヤーには未だに多いのではないだろうか。思い込みだ。確かに選手として実際にやるのは充実感がある。ただそれと観戦者としての楽しみ方は全く別種のものである。ルールが分からなくても見るのが楽しいのか?と疑問に思っていたことはあった。そういうのは関係ないのだ。「私の推してるこの人がいまがんばってる!」「つらそう・・・、がんばって!」といった一体感や共感なのだ。みんなと一緒に見守り、選手の気持ちを疑似体験し、推しがうまくいったなら単純に嬉しい。そういうやつだ。打つ連珠というのは勝負のスリリングさとか自分を高めるとか、自分の内や身近なところに楽しみをもちやすいと思うが、観戦は全くの別ジャンルといっていい。連珠界の傾向として、見る人が増えてきたときに「この人たちをどうプレイヤーにしようか」と考える傾向にあるのだが、観るのは観る方向で別の発展のさせかたを模索したほうがいいと感じた。

もうひとつ、これは藤田さんもnoteに書いていたが、今回は参加者のレベルが本当に拮抗していた。連珠の大会でこういうことはほとんどない。わかりやすいところでは、中村名人が大会に出ているとどことなくみんなが今回も中村さんが勝つんだろうという空気を発している。私はそれが本当に苦手で、私自身は結果は別として、中村さんと対峙したときには自然に打って勝つつもりでいる。それでも空気感が駄目で、どことなく自分を萎えさせてしまうところがある。今回参加者4人全員が恐らく誰に勝ってもおかしくないし、誰に負けてもおかしくないという緊張感をもって臨めただろうことは本当に嬉しく、うらやましかった。会場のいっぷくといえば店主の人柄からかふわふわリラックス空間。そのいっぷくが、大会当時は声も出せないほどの緊張感に包まれていたと聞いた。いいなぁ、私も観に行きたかった。これ以上書いていると棋譜の内容に触れることになりそうなので、いったんここらで区切りをつけることにする。





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