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半夏生(つれづれコラム新連載)

朝方、首筋がくすぐったくて目が覚めた。
小さなアリがこちょこちょと肩のあたりを這っている。見ると頭の上にたいそうなアリの行列が通っていて、何匹か隊列から外れた個体が、布団の上を右往左往している。どこに何を運ぶのか、その様子を見るにつけ、すっかりと目が冴えてしまった。

起床には早いがトイレに向かうと、生まれたてのゴキブ○の子供たちに遭遇。あれえとばかりに雲の子を散らすように逃げてゆく。こんなに朝早くに人間が目覚めてくるとは想定外だったのだろう。1匹残らず仕留める。

顔を洗い、口を漱ぐと、鏡の右上になにやら黒い物体が。親ゴキブ○か!?身体を固くすると、なんのことはない、メスのクワガタがへばりついていた。

「朝からどんだけ生物多様性だよ…」
苦笑しながら茶の間へ向かうと、今度はクモの巣に引っかかる始末。

森の中にある我が家は、梅雨時期、昆虫たちのかっこうの避難所になっているようで、コガネムシやらムカデやらたくさんの虫たちが訪れる。とくに今年は珍入者も多いようだ。
そんな6月が終わり、今日から7月、半夏生。2020年も折り返しとなった。

2020下半期、文章の筋トレも兼ねて、週に1回のペースでここnoteを更新していってみたい。ブログ扱い。分量の長短問わず、日々の出来事など、つれづれと…。

<了>

text by 中島 光信(僧侶・ファシリテーター)


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