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第195号 「私達はもう持っている!」

今、自分には何かが足りないと思ったり、あれさえあれば幸せになれるのにと無いものねだりをしてしまう時、そんな不足感を和らげる「幸せになるワーク」というものがあります。
良かったら試して下さい。やり方はこうです。今の自分にとって『もし、失ってしまったらとても悲しくなるもの』を3つ上げて、本気になって3分間それを失った状態を想像するのです。
例えば、家族の一員を・・会社職場を・・マイホームを・・大切な人を・・健康を・・・等々
いかがでしようか? もしそうなったらと思うと、ちょっと怖くなりませんでしたか? 
私達はついつい無い物ねだりしがちですが、大切なものはもう持っているのですね。

 お金がもっとあったらうまく行くのにと思った時に、「幸せになるワーク」をもう一つ。
「お金が欲しいならいくらでもあげますよ。但し『目と耳と交換なら、1億円でも100億円
でもあげますよ』」と言われたら、どうします?とんでもない、それなら結構です欲しくあり
ませんと言いますよね。私達は100億円よりも価値あるものをすでに持っているのですね。

 わずか2歳にして、高熱によって「見えない、聞こえない、しゃべれない」という三重苦を
背負ったヘレン・ケラー。森の中に住むヘレンのもとへ、ある人が訪ねてきた時のことです。
ヘレンは訪問者に「森はどうでしたか」と尋ねます。それに対して訪問者はこう答えたのです。
「別に・・・」と。この言葉にヘレンは衝撃を受け、次のような言葉を私達に残しました。

 『目の見えない私から、目の見える皆さんにお願いがあります。明日、突然目が見えなくな
ってしまうかのように思って、全てのものを見て下さい。そして、明日、耳が聞こえなくなっ
てしまうかのように思って、人々の歌声を、小鳥のさえずりを聴いて下さい。明日、触覚がな
くなってしまうかのように思って、あらゆるものを触ってみて下さい。明日、嗅覚と味覚を失
うかのように思って、花の香りを嗅ぎ、食べ物を一口ずつ味わって下さい。五感を最大限に使
って下さい。世界があなたに見せてくれている全てのもの、喜び美しさをどうぞ讃えて下さい』

 目の見えないカップルは、いつもお互いの顔を触り合うそうです。二人の夢は1秒でもいい
から相手の顔を見る事・・・。生まれてずっと耳が聞こえなかった女性が、人工内耳を付けて
「聞こえますか?」と医者が問いかける声を初めて聴いた瞬間、号泣して泣き崩れたそうです。
ありふれた道を普通に歩ける事。恋人の顔を普通に見られる事。好きな歌手の歌声を普通に聴
ける事。友達と、家族と、大切な人と、笑いながら普通におしゃべりできる事・・・等々

 みんな普通、普通。いつも当たり前にやっている事。しかしそれらの全ては奇跡なのですね。
そして、これらの人達の体験は、無い物ねだりしがちな私達への、大切なメッセージなのすね!

平成28年 4月