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ベイスターズ2020年選手名鑑 佐野恵太 背番号44「DeNA3代目主将。セ・リーグ ドラフト最下位指名の男が描く下剋上ストーリー」

本日は、ついについにこの人の順番が回ってきました。

背番号44 佐野恵太選手です!!!

1.経歴

岡山県出身 広陵高校-明治大学から2016年ドラフト9位で横浜DeNAベイスターズに入団しました。高校時代は、内野手と捕手を経験。大学時代は、主に一塁手として出場している。ドラフト候補として名をはせる選手ではなかった。大卒スラッガーの一つの指標としてリーグ通算100安打以上が取り上げられる場合が多いが、佐野は54安打(6本塁打 33打点)である。

(親族)おじ(母方の兄)に元ダイエーの佐々木選手(左打者)をもち、弟の悠太も同じ広陵-明治へ入学、現在は、独立リーグの信濃グランセローズで外野手としてプレー。兄とは違い巧打タイプだが、プロ入りを目指しプレーしている。

<1年目>ラミレス監督より打撃を買われて1軍帯同。主に1軍代打として出場。4月9日には、スタメン出場を果たしている。6月から2軍落ちして以降は、77試合の出場でチームトップの11本塁打を放った。加えて捕手が少ないチーム事情により、高校時代に経験している捕手でも出場フレッシュオールスターへの出場、シーズン終了後には、アジアウインターリーグにイースタン選抜の4番打者として活躍。チームを同大会初優勝へ導き、自身として大会MVPを活躍した。

<2年目>開幕から1軍帯同。不振を経験し2軍落ちするが、再昇格後、ソフトバンクの千賀投手より、プロ初本塁打を記録。代打中心の起用になるが、2年目ながら、73試合に出場。打率.230、5本塁打、14打点という成績を残した。

<3年目>3年連続開幕1軍スタート。起用方法とし、代打の切り札的存在へ昇格し、サヨナラヒットや代打満塁ホームランなど、無類の勝負強さを発揮し活躍。レフト(筒香選手は、宮﨑選手怪我離脱で三塁手)やライトでのスタメン出場も増えている。登録は、内野手(一塁手)であるが、ロペス選手がいるため、外野手として55試合、一塁手としては、7試合にとどまっている。通算打率も.295に上げ、2年目と同じ5本塁打ながら、33打点を記録。大卒3年目ながら、シーズン終了後、筒香選手がメジャー移籍に伴い、DeNA3代目主将に任命される

<4年目>筒香選手より、「主将 4番 レフト」というポジションを任され迎えた2020年シーズンは、3月のオープン戦、練習試合では、不振のあえぎ、ファンからも主将として重圧があるのではないかと危惧されていたが、開幕後は、安打を量産。つなぎの4番と評されるようになる。初本塁打が出てからは、順調に本塁打を放っている(8月9日 現在7本塁打)

2.ベイスターズの指名理由

当時の高田GMのコメントによると、「代打としての素質が高かった」と評されている。ベイスターズのドラフト戦略として一貫されていることは、一つの才能に秀でている選手は、獲得するということだ。佐野選手の場合は、打撃だけならすぐにプロで通用するレベルにあったと判断したのだろう。他の11球団が全部そうではないが、プロとして総合力の高さを重視することは、当然のことであり、打撃だけではく、走塁・守備も一定の能力が高くないとそもそもリストアップさえされていない。その理由から佐野選手は、リストアップしている球団が少なかったこともあり、指名されずに残っていた可能性があるだろう。加えて、高田GMも明治大学OBであり、太いパイプがあったことも事実だ。結果的に、セ・リーグ 最後の支配下指名になった。

3.選手のチェックポイント

★軸がブレないお手本の様な打撃とスイングスピード★

★気持ちの波が少なく、常に明るくチームを盛り上げるタイプのキャプテン★

筒香選手に比較されるケースが多いですが、個人的に、佐野選手の方が打者として打撃の総合能力は高いと感じている。もちろん、身体つきや、飛距離などは、筒香選手に及ばないが、選球眼・リストの柔らかさ、ストレートへの対応、得点圏打率など、佐野選手の打撃は、非常に魅了的だ。簡単には三振しないこと、内角の球をしっかり引っ張ることができ、外角の球を、広角に打ち返すことができる。これほど投手にとって嫌な存在はいないと思う。それは、頭がぶれず、上体が投手方向へ突っ込まず、軸がブレないフォームがしっかりしており、人並み外れたスイングスピードを持っているからこそできることだろう。そして、2020年の特徴として、カウントや試合の点差、走者状況に応じて、コンパクトなスイングとパワフルなスイングを使い分けていることが分かる。それは、打撃能力であることと同時に、主将としてチーム背負っている佐野選手の覚悟を感じることができるのではないかと感じている。誰もが、感情を前にだしたり、後ろにしまい込んだりする。しかしながら、佐野選手は、常に表情を変えず、大喜びもしなければ、ガックリ_| ̄|○ 場面もみることがない。そして選手や首脳陣とのコミュニケーション能力も高く、誰からも信頼される選手なのである。筒香選手が、キャプテンだった時代のベイスターズとはまた違うベイスターズになりつつある。当時は、筒香選手が名実ともに評される選手で、人格者でもあり、明らかに他の選手と違うオーラを放っていた。口数は少ないが、自らの行動でチームを引っ張るタイプだったと思う。どちらも素晴らしいキャプテンシーを発揮しており、どちらが上とかそういうものは、言葉では表すことができない。しかしながら、一ついえることは、佐野選手はチームをまとめる才能があり、そしてチーム全員が佐野選手を支えようという環境があるということだろう。それが今のベイスターズのチーム力になっていると思う。

4.現在の立ち位置と起用方法

4番レフトとして出場し、つなぎの4番としての地位を確立している。これからは、つなぎの4番ではなく、正真正銘の4番打者として名をはせていくだろう。もちろん、スランプも必ずある。その時は、チーム全員で佐野選手を支える様な形になるだろう。1軍帯同は必然である。今年のラミレス監督の采配をみると、不振な選手でも外さずスタメンで調整させるので、佐野選手もおそらくは、全試合スタメンが濃厚だ。シーズンを通じて好調をキープできれば、首位打者・最多安打も夢ではないだろう。最終成績をファンは楽しみにしている。

5.まとめ

実績を積み重ね、球団の看板選手へ成長。タイトル争いも視野に入れ、これからの成長曲線が楽しみ。主将として、チームのまとめ方も注目される。

1.で1年目~現在をまとめているが、佐野選手は、入団前はドラフト最下位指名から2軍で結果を残し、1軍出場から代打の切り札をつかみ、1軍スタメンをつかんで、主将を任されるまでに成長した下剋上スラッガーである。筒香選手のようにスター性をもって応援されていた選手ではないことは、間違いないだろう。しかしながら、こうやって階段を上がっていくようなストーリーを描く選手もいる。プロ野球とは本当に夢のある世界あることを、プロを目指す、全ての野球少年に証明している。そういった意味でも佐野選手の活躍は多大なる影響力がある。弟の悠太選手もドラフト指名され、プロ野球の世界で兄弟プレーをみたいものですね。

長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうました。

今回は、佐野恵太選手を紹介しました!

次回は、背番号47 砂田毅樹選手を紹介します!!!

※背番号45ピープルズ選手は紹介済み。田中健選手は育成で046になります。

次回もお楽しみに^^

20年以上ベイスターズ・プロ野球を見てきた自分だからこそ発信できることをこれからも発信し続けていきますので、良ければ、サポートをお願い致します^^