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【EC運営者必見】ECモールにおけるアクセス獲得方法徹底解説

こんにちは、プロテーナムの渡邊です。
私は、東京大学から新卒で楽天に入社し、コンサルティング会社を2つ経て、現在ECコンサルティングとD2Cを行う会社(Proteinum(プロテーナム))を何とか拡大しようと奮闘しております。

今回このnoteを作成しようと思った背景は、「ネットに落ちている情報にも関わらず、ECモールでアクセスを獲得する術を知らない」クライアントの方が非常に多いなあと感じ、まとめておくとニーズがあるかなー、と思ったためです。一部弊社のノウハウを漏らすことにもなりますが、調べればわかることなので、ECモールでの売上向上に悩まれている方は、ご一読いただけますと幸いです。

ECモールとは

ECモールとは、楽天市場やamazonといった複数のお店が集まったEC店舗の集合プラットフォームです。リアルの世界の商店街やデパートをイメージしてもらえるとよいと思います。
ECサイトを運営している方にとっては、もはや常識といっても過言ではないかもしれません。
ECモールは多くの商品が集まっているため、たくさんの人が訪れます。一方で、競合が多いため、自社商品のページにアクセスしてもらうのは、自社サイトと比較すると、少しコツが必要です。

ECにおける勝利の方程式

ECモールのアクセス獲得方法に入る前に、なぜアクセスを獲得することが重要なのか、を整理しておきます。

【EC勝利の方程式】
売上=アクセス数×転換率×客単価

上記方程式の通り、売上の源泉は「アクセス数」です。どんなに良い商品も見てもらえなければ売れることはありません。自信をもって販売できる商品を用意したら、一にも二にもアクセスを獲得する方法を考える必要があります。
以下で、各種有名ECモールにおける「検索上位表示のロジック」と「活用すべき広告」について説明していきます。

検索上位表示のロジック

通常ECモールで商品を購入する場合、ページ上部に設置されている検索窓でほしい商品に関連するキーワードを入力すると思います。その検索結果でユーザーがすぐに見ることができる位置に表示されることを、「検索上位表示」されると言います。
検索ロジックの基本的な考え方として、ECモールは売上に対する手数料で収益を上げているため、「ECモール全体の売上が最も上がりやすい検索ロジックになっている」ことを理解してください。
つまり、検索結果に表示されると売れやすいと判断される商品が検索結果の上位に表示されるわけです。

1.楽天市場

楽天市場の問い合わせページでは以下のように説明されていますが、具体的なアクションが見えにくいため、解説していきます。

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必要なアクションは以下です。

①出現頻度:商品の購買率が高いと考えられる「取りたいキーワード」を、商品名、キャッチコピー、商品説明文に自然に多く入れる

②希少性:あるキーワードについて、設定している競合が少ない場合、自社で該当キーワードを設定していると、スコアが高くなります

③検索キーワードごとの商品の人気度:基本的に「特定の検索キーワード経由の転換率/購入数」を増やす、と考えてもらっていいです。問い合わせページ上では、「支持」といった形で不明瞭に記載されていますが、ECモールはモール全体の売上を高くすることが、最重要KPIであることから推測できます。(Googleが検索結果を最適化した結果、リスティング広告の効果が高いことなどから、筋は外していないでしょう)

具体的なページ改善ポイント

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①商品画像:
・商品画像登録ガイドラインに乗っ取って作成
・できる限り白背景でなく、写真背景で設定
②商品名:
・文字数の上限は127文字
・商品名に選定したキーワードを重要な順に盛り込む
③キャッチコピー:
・商品名に入りきらないキーワードなどを記載
・商品名に選定したキーワードを重要な順に盛り込む
④販売説明文:
・選定した商品名に盛り込めていないキーワードを盛り込む
・商品に関連性のあるキーワードを半角スペースで区切って記載する(お歳暮、母の日、など)

2.amazon

amazonで、売上が上がりやすい商品と認識してもらうためには、以下の要素を抑えることが重要です。

直接的要因

①検索キーワードとの商品ページのテキスト関連率:
以下にキーワードを盛りこむ
〇商品名
〇商品説明の箇条書き
〇商品紹介コンテンツ
〇検索キーワード
〇商品説明文
②商品の直近売上:直近7-14日間の注文件数(売上金額、など諸説あります)が基準
③CVR(ユニットセッション率):商品ページの閲覧者のなかでの、注文件数が考慮されます
④在庫保持率:在庫切れを起こして、SEOランキングが急降下した事例もあるため、在庫には余裕を持つ必要があります。

間接的要因

①FBAを利用する:当日、翌日配送となることで、購買率が上がり、結果的に検索上位に表示されます
②カスタマーレビュー:高評価を得ることが重要です
③商品画像の最適化:7枚目までの商品画像にユーザーが商品購入に参考となる情報を提供できる画像を掲載する必要があります
④商品紹介コンテンツを掲載する:商品説明を記載する必要があります
⑤広告を出稿する:広告出稿することで、売上をあげ、検索結果上位に表示することができます
⑥クーポン設定およびプロモーションを設定する:売上を向上することで、検索結果を上位表示できます。割引率が高すぎるとあやしい商品だと認定されるため、20%程度までに抑えることが重要です

具体的なページ改善ポイント

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①商品画像の最適化:
・画像の最長辺のサイズを1,000px以上に設定する
・画像枚数はかならず7枚以上用意する
・実際に使用しているシーンを提供する
②商品名:
・50文字から65文字程度
・商品名のところに選定したキーワードを重要なワードから順に盛り込む
③商品名の箇条書き:
・5つすべてを記載
・1つ100文字程度
④商品紹介コンテンツ:
・自社商品の特徴(他社との違い)
・実際の使用例
・詳細なスペック
⑤検索キーワード:
・タイトルや商品説明文には入れられないキーワードを入れる
・表記ゆれやミススペルを入れる
⑥商品説明文
・重要性は低いと考えられるが、キーワードを盛り込む

3.Yahoo!ショッピング(PayPayモール)

Yahoo!は他モールと比較すると、商品の登録時、商品が検索されるであろうキーワードを各項目に盛り込むことがより重要です。

推定される検索ロジック

検索ロジックは効果されていませんが、他モールよりもスコアリング対象となる軸が少ないと考えられます。(筆者の経験に基づく感覚値のため、あくまで主観です。)
以下の要素がメインになると考えられます。
・商品の販売個数
・検索キーワードが商品名に入っているか(他モールは商品ページ内にあるキーワードも加味されますが、ヤフーは商品名にキーワードが入っていないと検索上位に表示されません)
・在庫がある

具体的なページ改善ポイント

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①商品名:商品名には正確な商品の名前を入力する。【送料無料】のようなテキストは表示順の優先順位が下がると言われています。(過去私が試したときは、短期間であれば問題ありませんでしたが、一定期間が過ぎると検索順位が下がりました。)
②商品コード:店舗様事に独自に設定されている場合が多い項目ですが、商品コードも検索対象になります。
③キャッチコピー:商品ページの商品名の上に表示されるので、送料無料・割引・商品の特徴は訴求の文言はこちらに入れておくのが良いです。
④製品/JAN/ISBNコード:商品にJANコードやISBNコードがある場合は、忘れずに入力しましょう。ユーザーが手元にJANコードを持っていて、検索をかけた際、一発で表示されます。
⑤ブランドコード:Yahoo!ショッピングが定めたコードのため、ブランド商品を扱う店舗様は必ず設定してください。
⑥プロダクトカテゴリ:SEO対象項目ではありませんが、カテゴリの商品一覧に表示させるために必要です。

4.ECモールで活用すべき広告

ECモールでは、競合が多いため、最初はどうしても検索結果に表示されません。検索上位に表示されるためには、どのECモールでも、とにかく売上実績を作る必要があります。最初は無理やり、人の目に触れるようにうまく広告を活用していきましょう。

楽天市場で活用すべき広告

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①RPP広告:ユーザーの検索結果ページに広告が掲載される検索連動型の広告。ユーザーが検索したキーワードとマッチした商品の「商品名」「キャッチコピー」「商品説明」が自動で表示される仕組みになっています。
RPP広告枠はPCでは上位3枠、スマートフォンでは上位5枠と決まっており、検索結果の上位枠に表示させることによって商品ページへの流入を増やすことができます。

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②クーポンアドバンス広告:自社商品に興味を持ちそうな潜在ユーザーに対してクーポンが表示される広告。ユーザーがクーポンをクリックすると、商品へ遷移するとともに自動的にクーポンが取得されます。

基本は上記2つの広告を活用し、予算効率が上がるようPDCAを回していきます。

③イベント広告:イベント広告は、楽天スーパーSALEやお買い物マラソンなどの定例イベント時の広告になり、タイムセール系、クーポン系、ジャンル特化型など、複数タイプの広告枠が存在します。
入稿すれば必ず掲載されるため、商品の認知などには活用しやすい一方、ユーザーの商品への興味関心に関係なく表示されてしまうため、費用対効果が合いにくい傾向があるため、何を目的に広告を実施するのか、明確にしたうえで取り組むのがよいでしょう。
④無料広告:
・お買い物マラソンの超目玉枠:
二重価格が必須の枠になりますので、販売実績がみられる枠になります。またその上でレビューは4点以上、10件以上ある商品でしかエントリーはできません
・スーパーSALEの超目玉枠:レビュー4点以上必須となり件数は特に条件に入っておりません。ただ割引率としては50%オフという高い割引率でなければエントリーできない枠になります。
・スーパーSALEの目玉枠:型番商品だと10%以上割引、非型番商品だと20%以上割引と当店通常価格の設定が必須(販売実績がついている元ページを入稿する必要があるため、入稿した後実際に掲載されるまで、販売ができなくなってしまう)
・スーパーSALEの最安値枠:型番商品だと10%以上割引、非型番商品だと20%以上割引が条件(元ページを入稿しなくてもコピーページを入稿することができるので、掲載までの期間販売することは可能)


amazonで活用すべき広告

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①スポンサープロダクト広告:出品する商品に類似した商品を検索しているユーザーに向けて出稿する。
ユーザーがクリックしやすく、費用対効果が高いという特徴がある。

②スポンサーブランド広告:検索結果に表示され最大3つの商品に焦点を当てた、ブランドロゴとカスタマイズ可能な見出しを備えた広告。
ブランドの認知度の向上と自社のブランドページへの誘導が可能。

③スポンサーディスプレイ広告:商品の詳細ページに表示される広告。
オーディエンスと予算などを設定すれば、クリエイティブは自動生成
競合他社の商品から自社商品への流入も期待できる。

基本的には、スポンサープロダクト広告を使い、販売したい商品の関連商品を検索しているユーザーに対し、商品を表示することで販売促進します。
ブランド自体の認知を上げたい場合は、スポンサーブランド広告を活用し、関連商材が検索されたとき、ブランドと自社商品3品を表示します。
競合商材からのアクセスを獲得したい場合は、スポンサーディスプレイ広告の利用がおすすめです。

Yahoo!ショッピングで活用すべき広告

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①アイテムマッチ広告:クリック金額を設定して、ユーザーが関連キーワードを検索したときに、ページ最上部に表示できる広告です。
売上実績がなく、検索上位に表示されない場合、まず実績づくりのために活用すべき広告です。実績やレビューが入るまでは、割引などを行い、転換率を上げて臨みましょう。
②PRオプション:設定料率に応じて、商品検索結果やカテゴリリストページ、特集ページにて商品をプロモーションできる、成功報酬型の広告商品です。
簡単にいうと、売上実績に下駄を履かせることができる広告です。
イメージとしては、10件しか売れておらず、本来であれば、検索上位に表示されない商品でも、PRオプションを設定していれば、20件売れているスコアと判定されて、検索結果の上位に表示される、といった広告です。

最後に

ECモールで売上をあげるための、検索上位表示ロジック、ロジックに合わせて編集すべき点、活用すべき広告について説明させていただきました。もちろん売れる商材ありきなのですが、これらの基礎を抑えていなければ、売れるモノも売れません。今回説明したロジックを前提に、ご自分で実際にECを運営いただき、知識を自分のものにしてください。
以上、ECモールにおけるアクセス獲得方法徹底解説でした。



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