「GE帝国盛衰史」を読む11 ーリーマンショックー

「第18章リーマンショック」。GEキャピタルはGEの格付けを背景にコマーシャルペーパー発行し低コストで資金を調達していた。それが巨大擬似金融機関であるGEキャピタル運営を可能にしていた。しかしついにCPでの調達は厳しくなった。

リーマンショックである。一気に金融市場は縮み、「工業部門は好調である、GEキャピタルは問題ない」と外部の投資家には伝えていたが、現実とその外部宣伝との差は隠せなくなった。その事は2002年時点ですでにPimcoが警鐘を発していたが、、(GEは自らの企業体質を変えずにリーマンショックを迎えた、といいたいのだろうと思った。)。

資金調達は厳しくなったが、それでも外部の人々はGEの破綻は政府が許さないと考えていた。GEには軍需産業部門があり、ヘルスケア、ジェットエンジン、発電タービンメディアといったリアルの事業があり、それがキャッシュを生み出していると。

もちろんここまでこの本を読んできた読者にはわかる。実際はもうそのキャッシュマシンは壊れ始めていると。

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