佐藤哲朗(nāgita)
教談師・野口復堂、神智学協会・オルコット大佐、スリランカ人仏教徒ダルマパーラ、そして田中智学などなど、十九世紀から二十世紀の正史、秘史を彩る人物たちがアジアを股にかけ疾駆する近代仏教絵巻。「少しく鳥瞰するならば十九世紀後半、近代日本の覚醒と時を同じくして、インドを中心とした南アジアでは、忘却されつつあった独自の精神文化を取り戻すべく、仏教やヒンドゥー教などの宗教復興運動が沸き起こりつつあった。その潮流はアジアを侵食する欧米の植民地主義への抵抗のゆりかごとなり、のちに先鋭的なナショナリズム運動へと展開してゆく。(中略)「日本仏教の近代史」を、その潮流のなかに位置づけたとき、いったい何が見えてくるだろうか。」(本文より) 佐藤哲朗『大アジア思想活劇ーー仏教が結んだ、もうひとつの近代史 』サンガ刊(2008年)の電子書籍版(2014年)を元に再構成しました。
季刊『サンガジャパン』に連載した「パーリ三蔵読破への道」(のちに加筆修正のうえ『日本「再仏教化」宣言!』として単行本化)バックナンバーをはじめ、商業誌に寄稿した仏教に関する記事を公開します。
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アルボムッレ・スマナサーラ長老の著作を紹介するマガジンです。
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