見出し画像

なぜ抹茶を飲むことを、一杯ではなく「一服」と表現するのか?(あれと一緒じゃない…?)

抹茶専門店「千休」の代表をやっている、なまっちゃ(@namatcha_)です。

毎日3〜4食は抹茶を飲み食べして、血液まで抹茶色なのではないかと思うほど摂取しています。

そうしていくうちに、ある疑問が湧いてきました。

なんで抹茶を飲む時、一杯ではなく「一服(いっぷく)」と言うんだろう…と。

この記事ではそんな謎をもとに本を読んだりネットで調べたりしてわかったことを、完結にまとめて解説していきます。

「あ〜そういうことだったんだ」という新しい発見を得られる内容になりました!

ちなみに千休のブランドコピーにも「いっぷく」ががっつり入っているので、後半にそのコピーについても少し解説していきたいと思います。

「一服」と使われているもののイメージは抹茶とは正反対!?

「一服」と聞くと、抹茶ではないものを想像する人が多いのではないでしょうか?

そう、タバコや薬です。

ちょっと悪そうなイメージを思い浮かべますが、タバコはひと休みの方法として、薬は体調を整える方法として「一服」と言う表現が使われていました。

タバコを仕事の合間に吸う時に「ちょっと一服してくるわ」と言いませんか?このように、一服は、タバコを吸うだけでなく、休憩という意味も込められています。

タバコを吸って、休息すること。

それが一服なんです。

薬ではちょっと意味合いは変わり、「薬を服用する」と表現することから「一服」と言われるようになりました。


抹茶が「一服」と言われる理由

画像1

休むための一服、そして薬として服用するための一服

実は、抹茶はそのどちらの意味も含んでいます。

ちょっと、ここから歴史っぽい小難しい話が始まります(笑)。

お茶の効果効能を広めたとされる、日本初のお茶の専門書「喫茶養生記(きっさようじょうき)」

その中の一節に

「茶は養生の仙薬なり。延命の妙術なり」

があります。

この一説の意味は、

健康を保つためには五臓(肝・心・脾・肺・腎)を健全にすることが必要で、その中でも心臓は特に健康にしなければいけない。
そんな心臓を健康にするためには、お茶を飲むことが一番の方法で、お茶を飲むことで長生きすることができる。

※わたしなりの意訳です。

抹茶は、健康にとって効果のある薬

だったんですね。このことから、当時抹茶は薬として「一服」と呼ばれ始めました。
※二日酔いにも効くとも言われており、二日酔いした朝に飲む人も多かったそうです!笑


そしてもう1つの意味、「休息する」

こっちの方が、今の抹茶のイメージと近いのではないでしょうか。

茶室でいただく抹茶は、心と身体を休めるための方法でした。

毎日のように戦っていた武将から、日々社会で戦っているビジネスマンまで、抹茶を飲むことで息抜きをすることができます。

抹茶は、心身を休めるためのアイテム。

このことから、抹茶を飲む時は「一服」と呼ばれるようになりました。

ブランドコピー「心に、晴れのいっぷく」をつけた理由とは…

抹茶専門ブランド「千休」のメインコピーは

「心に、晴れのいっぷく」


詳しくは、以前のnoteに書いたので割愛させていただきますが、

千休の「いっぷく」には、「休息」という意味を込めました。

現代では「休む」ことが悪とされていることが多く、楽していることよりも休まず努力して動き続けることが良しとされている雰囲気があります。
※最近は、それがゆるまってきたように思いますが…。

休まず努力している人はすごくて輝いて見えることもありますが、そうやって動き続けた人は(心と身体の)寿命がとても短い人が少なくありません。

また全員がそうするべきと思ってしまうことで、悩む人や、もっと努力しなきゃと、なぜか焦っている人もいます。

そうやって比較するのではなく、「自分はじぶん」のペースで生きていってほしいなと思うのです。

そんな焦って自分のペースを見失っている人たちに、休息の時間を意識的に取ってほしいと思い、このコピーをつけました。

心休めてエネルギーとなる方法として、抹茶に選択肢を

画像2

今回は、抹茶になぜ「一服」が使われるのかについてnoteをかきました。

抹茶を好きになると、こんな感じで色々な謎がたくさんあり、それを知るたびに沼にハマっていく感覚があります。

ぜひ、抹茶で一服して休みながら、自分の知らないことを知るエネルギーを得る時間を毎日とってみてください

よし、書き終わったから一服してこよ!

▼お知らせ▼

Twitterでは毎日のように、こういった抹茶や茶道にまつわる知識などを発信しています。ぜひフォローしてのぞいてみてください!

抹茶専門ブランド「千休」も、癒しを届けるために運営しています。一服するための抹茶も販売しているので、ぜひ。

ここから先は

0字

いつも千休

¥500 / 月

抹茶との日々を書いていきます。

みなさんに楽しさをたくさん提供するため制作費,元気の源・抹茶ラテ費として使わせていただきます✨よろしくおねがいします😊