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【名前】名誉ある人生を生きる

はじめに

名誉ある人生とは、自らの名に恥じない生き方をする事。

武士道の教えでもあります。

武士の頃であれば、自分の出身地とか肩書とか、時には親や祖先の功績まで含めて「名」でしたから、名を汚さないという事はすごく大切な事だったんだと思います。

今の私たちにとっての名前は、記号的意味合いも強くなってはいますが、それでも名付けてくれた誰かの思いが詰まっている事だけは間違いないのではないでしょうか?

と言いつつ、私は自分の名前に対して、実は色んな思いがあるのです…

尚紀の由来

私の名前、「平野尚紀」は「ひらのなおき」と読みます。

私にとっては当たり前でしたが、小学生の頃、「なおき」と言えば「直樹」が圧倒的に多いという事を知り、ありきたりではないんだなという事を少しだけ誇らしく思ったことがあります。

しかし、母にその由来を尋ねたところ、地元では有名なお寺でつけてもらったという事を聞き…

お寺の和尚がつけたから「尚」って、あまりにも安易な気がしたのに加え、「紀」を選んだ意味も特に知らされておらず、せっかく誇らしかった気持ちも半減になってしまいました。

そんなある日、当時通っていた剣道場で、別の小学校に通う「平野尚紀君」と出会ったのです。

しかも同い年…

ありきたりでないはずの同姓同名だからこそ、運命的なほどの親近感が湧いたんですが、名前の由来を聞いて衝撃…

同じ寺でつけられてました…

もうね…

その年に「平野」っていううちが来たら「尚紀」にしとけ!とか、そういうマニュアルでもあったんじゃないか?と疑いたくなるほどガッカリしました…笑

ただ、それでもどちらかと言えば少数派で、「この漢字は珍しいよね?」と言われれば、同姓同名の尚紀君の話で自虐オチの笑いも取れる…っていう仕組も出来上がり、自分なりには愛着を感じるようになっていきました。

改名ノススメ

それから何十年か過ぎて、もう地元を離れて社会人になっていた頃のこと。

久々の母からの電話で…

「あんたの名前変えた方がええな!」

という突然の提案!

姓名判断に行ったら結果がよろしくなかった事が原因のようで…

「戸籍まで変えんでええし、読み方もそのままでええから、名刺とかの漢字表記だけでも”成紀”に変えると運気があがるらしいわ!」

「成紀」で「なおき」って…

当て字もいいとこだし、しかも「成」って、誰が見ても縁起だけは良さそうな文字が選ばれてるのがあまりにも安易で胡散臭さ満載!!

当然猛反対するとともに…

「なんで今頃姓名判断行っとんねん!産んだ時に行かんかい!」

という正論を突きつけ、電話を切りました。笑

まさか、寺に行って安易な可能性大の名前をもらってきた張本人から、これだけ時間が経ってなお、胡散臭さ満載の改名を勧められる事になるとは…

なんて、なんて哀れな名前なんだろう…「尚紀」

ただ、そう思うとむしろ愛着が湧いてきて…笑

今となってはすっかりお気に入りになっています。

つけてくれた人の思いはもう全く分かりませんがw、これまで私自身を示し続けてくれた大切な名前。

せめてその名を汚す事なく、名誉ある人生を送りたいものです。



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