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ハダカ天国

レトロな外観、内装。広い洗い場に、しっかり熱い熱湯。外気浴スペース。サウナ室は階段をあがったところ(立石・アクアドルフィンランドの既視感)。
サウナ室は3つ、焼きサウナ(いわゆるドライサウナ)、スチームサウナ、アイスサウナ。
入る人がすくないのか、アイスサウナはスイッチが切られていたけど、まあいい。
本命の焼きサウナはドアの建て付けがわるく、強く引かないととしまらない。
15人はゆうに入れそうな広いサウナ室は、昭和浴場にあるタイプのストーブ二台で、隅までじゅうぶんにあたためられていた。壁の温度計は100度を指している。湿度もそれなりにあって、かなり好きなタイプのサウナ室だった。
富山まできて、東高円寺のホームサウナ(最近あまり行ってないけど)の昭和浴場を思い出すなんて、ちょっとへんなくすぐったさがある。
雨で冷えたカラダがじんわりあたたまるのを感じながら、ここに来るまでのみちのりのことを考えていた。

富山駅から電車で高岡まで出たはいいものの、乗りたかったバスのバス停を見つけられず、予定を変更してサウナまで20分ほど歩くバス停から行くことにした。高岡駅から、本来なら30分程度で着くところ、およそ1時間弱バスに揺られて、雨の中知らない田舎道を歩いて、やっとのことでたどり着いた。
全く知らない、知り合いもいない土地で歩くのは不安しかなかった。歩いているうちに「なんでこんな雨の中知らない道をこんなに歩いてるんだ…」と、何度も後悔した。バスを逃した時点で、別のサウナに行くことも考えた。でも、意地でも、どうしてもここに来たかった。理由なんてない。強いて言うならへんななまえだったから。

それでもやっぱり、ここまで辿りついたのだから、どうか、どうか「良いサウナ」であってくれ、と心の底から思った。
来て良かったと思いたかった。そう思おうとした。いろんな理由をつけて、ここは良かったよ!とどうしても、言いたかった。
そんなことを考えていたらいつのまにか、お湯からあがりたてか、というくらいに汗だくになっていて、慌ててサウナ室から出て水風呂に向かう。サウナ室のすぐ隣が水風呂なので、動線が最高だ。
かけ水をして、いざ水風呂へ。
「あぁああーーー…っう、ふう、」
17度くらいだろうか、狭いけどよく冷えた水風呂に思わず声が漏れた。
ああ、そうだ、このために来たんだ。
もう、サウナ室で悶々と考えていたことは全部どこかにいってしまって。
何がいいこれがいいとかもうどうでもいいか。
サウナがあって、水風呂があって。
熱くなったからだを水風呂で冷やした瞬間。
水に浮遊する、溶ける感覚。
ああ、つまりわたしには、これなんだ。
水風呂からあがってベンチで休憩する。
しっかり冷やしたはずなのに、太ももがじんわりとあたたかい。
しあわせだ。

あまり時間もないので、3セット目は短めに切り上げた。

バス停まで歩いていると猛烈におなかがすいて、朝から何も食べていないことを思い出す。そんなことどうでもいいくらい、必死にサウナに向かってたんだなあ。

わたしには、サウナはもはや宗教に近い。
しらない場所の、しらないサウナ、今日もしあわせをありがとう。
さあ、次のサウナへ。

7
なにものでもない サウナが好き

コメント1件

要約: ターミナル駅のバス乗り場は何番バス停か事前に確かめておきましょう
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