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【番外編】復活できなかったとしても -雨谷ハルちゃん-

9/21(金)正午、ミスiD2019セミファイナリストが発表された。
歓喜、失望、驚き、様々なコメントがツイッターやnoteに溢れた。
7週間を戦い抜いたセミファイナリストの皆さん、選考委員各位、小林司さん、お疲れ様でした。

そして選考から漏れたセミファイナリストを対象とした、復活戦の詳細も発表された。
https://note.miss-id.jp/n/n41e0612a3361

復活戦参加者のうち、9月26日(水)深夜0時から9月27日(木)深夜23時59分の48時間にcheersで最も多くのチアを集めた人がファイナルに進出できる。
また、今回は、この期間中にツイッターでぐっとくる何かを発信できた人がいた場合は、その人もファイナルに進出できるという新ルールが加わった。

復活戦前のざわざわした空気をスマホ越しに感じながら、去年の復活戦で印象的だった女の子のことを思い出した。

ミスiD2018セミファイナリスト・雨谷ハルちゃんは、ツイッターでの「140字小説」執筆と、顔を見せない被写体活動をしている子だった。
PR動画では、手に傘を持ち、顔を隠して喋っていた。

140字小説は、さらさらした文体の、淡い恋愛ものが多い。
被写体になっている写真では、制服やクラシックな服装が多く、ほぼスカート。黒髪ストレートの髪が清楚な雰囲気。
顔は髪や手などで常に隠されている。黒髪ストレートであることと手足がすらっとしていること以外、彼女の容姿について分かることはない。ミステリアス…。
青空が広がる草原、川原、遊歩道、人気のない道、白い壁の部屋などで撮影された、清涼感のある写真が多い。
爽やかな写真と小説が連なる彼女のツイッターは、人生のセンチメンタルな断片を集めた箱庭のようだ。

去年の9月、ファイナル選考後の彼女は、復活戦に出ることを告知する時、ファンにお題を出してくれるよう頼んだ。
お題を受けて140字小説を書き、cheersにアップするというのが、彼女の決めた戦い方だった。
彼女は、恐らくそれまでにないハイペースで小説を書き、cheersにアップした。

最終的に復活戦を制したのは、末原玲衣ちゃんだった。
女の子からの支持の多さなどが考慮されて2位のさやかちゃん(さやぴ/兎凪さやか)も特別にファイナリストに加わったが、雨谷ハルちゃんはファイナル進出を果たせなかった。

復活戦で結果を出せなかった女の子のコメントは、悔しいとか、私の魅力が足りなかったとか、応援してくれた人ごめんなさいとか、ネガティブになるものだと思っていた。
しかし、彼女が復活戦の数日後にアップしたtumblrの文章は、そんな思い込みを裏切るような、自信と希望に溢れたものだった。

「自信と愛の話 -ミスiD復活戦備忘録-」
https://amgyhar.tumblr.com/post/165794217576/%E8%87%AA%E4%BF%A1%E3%81%A8%E6%84%9B%E3%81%AE%E8%A9%B1-%E3%83%9F%E3%82%B9id%E5%BE%A9%E6%B4%BB%E6%88%A6%E5%82%99%E5%BF%98%E9%8C%B2

復活戦出た中で一番すっきりしているのはわたしだと思います。やってよかったことでした。

彼女にとって、復活戦は、応援してくれる人の存在を確かに感じるきっかけだった。
ファイナルに進むことは叶わなくても、復活戦を経た彼女は、自分の表現への自信を手に入れた。

雨谷ハルちゃんは今も、ツイッターで140字小説を書き、顔の見えない写真をアップしている。
彼女が活動を続けている理由の中には、この時に得た自信もあるのかもしれない。

https://twitter.com/_amgyhar_


さて、今年の復活戦、どんなドラマが生まれるのだろうか。


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